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チェルシーファンからみたリヴァプール戦(2020/21プレミアリーグ第2節 )

日本時間9月21日0:30、チェルシーにとって今シーズン2試合目となるプレミアリーグ第2節がキックオフ。相手は昨シーズンのリーグ王者リヴァプール。
近年のプレミアリーグ の特徴でもあるリヴァプール・マンチェスターCの2強による優勝争い、今シーズン6人の新たな選手を獲得したチェルシーがこの牙城を崩すことができるか試される試合だった。

「善戦」ではなく「結果」を
昨シーズンチェルシーはホームとアウェーともにレッズ相手に負けている。ほぼ1年前の2019年9月22日チェルシーはスタンフォードブリッジで1-2で敗北を喫し、新型コロナによる中断後アウェイで行われた試合では3-5で破れている。2試合とも善戦であったが、守備と攻撃両面でやはり大きな差を感じさせられた。


今シーズンでクロップ体制5シーズン目となるリヴァプールとチームの成熟度で劣るのは間違いない。ランパードは監督としてプレミア2年目、新加入選手もチームに加入してからまだ日が浅い。それでも王者相手に勝ち点を奪い優勝争いに絡める力を持っていることを証明したい。

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スタメンは上記の通り。4-3-3のフォーメーションで、ジョルジーニョがアンカーを務める。
DF陣は前節から変わりなし。昨季FA杯決勝のレッドカードの影響で第1節出場不可だったコバチッチが中盤に戻り、逆に第1節スタメンであったロフタスチークはベンチからも外れた。前線の3人はメンバーは変わらないものの、この試合はハヴェルツが真ん中に、スピードのあるヴェルナーが左、マウントが右サイドに入った。

集中した守備を見せたブルーズ
序盤こそお互いにボールを持つ展開だったが、試合が進むにつれて徐々にリヴァプールのポゼッションが上がっていく。チェルシーは守備ブロックを作り、両サイドハーフが相手SBをマークした。ボールを持たれる展開が続いたが、ブルーズも攻撃の時はボールを丁寧に繋ぐサッカーを見せる。リヴァプールの前からのプレスに苦しまされたが、ジョルジーニョとコバチッチを中心にビルドアップを組み立てていく。
実際スペースを消すように守ったチェルシーの選択は正しかったように思える。前半11分、コバチッチが前にプレスをかけに行った際のスペースをうまく使われ、リヴァプールのチャンスが生まれた。ワイナルドゥムのシュートは左に逸れたが、中盤に少しでもスペースが生まれるとチャンスを作らせてしまうことを改めて認識させられた場面であった。
13分にはケパが前に出て触ろうとしたボールをサラーが先に触り、あわやという場面を作られてしまうがクリステンセンが見事なカバーリングを見せる。16分チェルシーはこの試合初めて相手DF陣を脅かす。裏へ抜け出したハヴェルツからマウントにボールが渡り、最後はカンテへ。しかしケパの見事なパスから始まったこの攻撃は、ワイナルドゥムとヘンダーソンの素早いプレスバックにより、シュートまで至ることはできなかった。
チェルシーが最初にシュートを打ったのは試合開始後32分のことだった。裏に抜け出したカンテからボールはヴェルナーへ。この試合CBとしてプレーしたファビーニョのプレスを突破し左足でシュートを放ったが、枠を捉えることはできなかった。

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試合を決定づけたVARの判定
均衡を保っていた試合であったが、44分にチェルシーにアクシデント。マルコスアロンソのヘディングをキャッチした相手GKアリソンが、すぐにヘンダーソンへとボールを渡す。一気に裏へ抜け出したマネへ完璧なスルーパスを通し、これをクリステンセンがファールで止めてしまう。主審はイエローカードを提示したものの、VARでモニターを確認した後に一発退場へと判定が変わった。一人いなくなった状態でチェルシーは前半を終えた。
10人で始まった後半はリヴァプールが完全に支配する展開に。チェルシーはハーフタイムにハヴェルツを変えてCBトモリを投入するも、後半開始5分後フィルミーノとサラーのワンツーで崩され、最後はマネがヘディングでゴール。セネガル出身のFWはその4分後にケパのパスをカットし、この試合2ゴール目を決めた。
2点のビハインドを負ったチェルシーだが、73分にヴェルナーの突破を後半から出場したチアゴが倒しPKを獲得。しかしジョルジーニョが蹴ったボールはアリソンにセーブされ1点返すことはできず。79分には中盤の2人を変えてバークリー、アブラハムを交代させる攻撃的な策に出たチェルシーだったが、最後まで得点は奪えず0-2で試合は終了した。

試合ハイライトはこちらから


試合感想
王者をホームに迎えたこの試合、ボールこそ持たれていたものの前半の出来は悪くなかった。リヴァプールの攻撃に対しては集中した守備を見せていたし、素早いプレスに逃げることなくボールを丁寧に繋いだ。最前線に入ったハヴェルツは少ないタッチで攻撃にアクセントを加え、ヴェルナーとのコンビネーションでチャンスを作り出した。
だからこそ前半終了間際の退場はあまりにも痛かったし、残念で仕方なかった。レッドカードの判定は妥当なものだと思うし、一瞬の隙をついたマネの飛び出しとそこに正確なボールを送るヘンダーソンのパスも称賛されるべきプレーだろう。だがもし11人の状態で後半を戦っていたら・・・、昨シーズン明確に見えた王者との差を埋めることはできるのか、優勝争いに食い込むことはできるのか試された重要な試合であったために、クリステンセンの退場は悔やまれるものだった。
2失点目のきっかけとなったケパのミスは、このGKへの批判をさらに強めるものとなってしまうだろう。しかしビルドアップでの貢献、後半の2つのビッグセーブなどを無視することはできない。次の試合はカップ戦であるため第2GKであるカバジェロが出場するだろうが、自信を失わないで今後もプレーを続けて欲しい。

この試合では出場することができなかったチアゴ・シウバ、新たな背番号10のプリシッチ、左サイドバックのベン・チルウェルらも、すでにトレーニングには参加しているため試合に出場する日はそう長くないだろう。彼らの活躍にも期待しつつ、次回のリーグ戦(9/27WBA戦)での勝利を願いたい。

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