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ポップコーンは買わない派です。vol.96
メイキング・オブ・モータウン
まさに自動車工場のように名曲を量産し続けたモータウン。
でもそれは誰でもできることじゃない。所属するアーティストをはじめ、プロデューサー陣がとてるもない才能と切磋琢磨の努力によってもたらされた結果なのだ。
モータウンに所属していたアーティストは
マイケルジャクソン、スティービーワンダー、マーヴィンゲイ、テンプテーションズ、シュプリームスなどなど半端ないアーティストまみれ。
しかし、もっと重要と思うのが彼らの才能を最大限に発揮できる環境を作り上げたベリー・ゴーディとスモーキー・ロビンソンの存在だ。
ベリーコーディという天才のおかげ!間違いない!
特筆したいのがベリー・ゴーディの起業家としての天性のビジネス能である。
本作では冒頭にさらっと紹介されているが、僕は
「いやいや!!ここがもっとも重要じゃね!?」と感じてならない。
ゴーディが幼少期に黒人向け新聞を白人に向けて販売すればもっと儲けられるという発想で最高の売り上げを記録したという。
(「これまでで最高」という表現しかしてなかったので何をもって最高?とはなったが。)
翌週には兄と一緒に倍儲けようという算段で売って出たが、全然売れなかったらしい。
そこで得た教訓として「黒人の子は1人ならキュート2人は脅威」ということ、
これを自分で教訓として反省しているのがすげえわ。
どうやらコーディ実家は事業家の柄らしく、その商業の感覚というのは幼少期から備わっていたものらしい。
良くも悪くも幼少期の経験は一生ものだと感じるわ。
モータウン(モータータウン)=自動車工場のようにヒット曲を量産!
モータウンの企業構造の根源は自動車工場にあるということは有名な話である。
レコード店の失敗で借金を背負うことになったゴーディ。自動車工場で勤務することになった。
勤務していた際に、モータウン起業のヒントを得たと言われている。
組み立てラインで組み立てられるひとつひとつのパーツは一見するとなんの役にも立たないけど、全てのパーツが組み上がると機能を兼ね備えた自動車が出来上がるという構造。これを音楽でも同様にやってみたらいいんじゃないかと考えたらしい。
発想自体は意外と思いつきそうではあるが、それをほんとにやってのける腕力が半端ない!
そして努力だけではカバーしきれないビジネスの才能が半端ない!
それに尽きるって。。
さらに、ゴーディは作詞作曲能力にも長けていた。ゴーディ自らヒット曲を量産し、アーティストの信頼を得ていきながら彼らを引っ張っていく姿は説得力の塊だし、裏方とはいえもっとアーティストはゴーディの名前出してやれよと思う。笑
もっと評価されていいはず、という意味で。笑 ⇦偉そうにすな。
最後に
まとめると、この映画はモータウンのアーティストに目が行きがちかもしれないが、それと同等もしくはそれ以上に、首脳陣の才能が半端ないと思う。僕はその才能にひどく嫉妬してしまい、自分の能のなさにひどく苦しむ気持ちを忘れまいとここに記しておきたい。