ゴセキカク爆誕の話
昨日27歳になりました。ハッピーバースデー、俺。
どうも、後関貴大です。
昨日は4月1日。
そう。僕はエイプリルフール生まれです。学年最後の早生まれ。
そんな訳で、去年からTwitterでふざけるという遊びを覚えました。
去年のツイート。ポケモンのイシツブテに似てるよねって大学時代に弄られたネタを今更擦ったら案外ウケた。みんなそう思ってたのかな。
そして、2022年の今年も同じようにエイプリルフールネタを投稿しました。
それがこちら。
17歳というのは真っ赤な嘘なんですが、一つだけ本当のお話があります。
この度、演劇企画の主宰になりました。
その名も「ゴセキカク」。
僕、後関貴大が作・演出を務める期間限定ユニットです。
メンバーは以下の通り。
・後関貴大(最後に脚本を書いたのは高校生の頃。俳優)
・岩井美菜子(「人間嫌い」主宰。作・演出家)
・岡本セキユ(「くらやみダンス」主宰。作・演出家、俳優)
・河村慎也(「南京豆NAMENAME」主宰。作・演出家、俳優)
……いや、待て待て待て待て。
なんでこのメンツで後関が作・演出なん!?
と思った方も、もしかしたらいるかもしれません。
大丈夫、僕もそう思います。なんならこれ含めてエイプリルフールなんじゃないかと1mmくらい思ってます。団体名もヤバいし。
でもこれ、マジです。
マジで、やります。
今回はそんな期間限定ユニット・ゴセキカクの結成秘話と、なぜ今更僕が作・演出をやろうと思ったのか、その理由をお伝えしていこうと思います。
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遡ること去年の12月。
深夜、Twitterのスペース上での出来事。
友人である河村と岩井ちゃんがスペースに参加している通知をスマホで受け取った僕は、眠くなるまでの暇つぶしとばかりにそのスペースに入り込みました。
とりとめのないことをフワフワ話していると、そこにセキユくんが入ってきました。
そのまましばらく雑談をしている中、ふとあることに気が付きました。
「そういえばここにいるのってみんな年代の近い脚本家じゃん」
そう思った僕は、兼ねてから気になっていたことを興味本位で聞いてみました。
それが全てのキッカケになるとは露知らず。
「みんなってさ、いつもどうやって本書いてるの?」
「あー……」
暫しの沈黙。
「実際に書いて公演してみたらいいんじゃない?」
誰が言ったかもう覚えてません。多分河村だったと思う。
「いいですね。私出ますよ」
「え。」
「それなら俺も出たいな」
「え。え。」
「本当にやろうよ。みんないつ空いてる?」
「え。え。え。」
「異議あり!」という間もなく、どんどん話が進んでいきました。
「団体名どうする?」
「後関主宰の団体だから『ゴセキカク』でどうよ?」
「wwwww」
「えぇ、流石にそれはセンスヤバくない?」
「一回で終われる名前にしておいた方がいいって」
「あー……。確かに?」
僕以外の三人が白熱し、僕は困惑しながらみんなの話を聞いていました。
気付けば夜は明け、朝の7時。いつの間にかグループラインまで出来上がっていました。
スマホも僕も大混乱の図。
ここまで僕がいまいち乗り気になれなかったのは、公演を打つ上での金銭問題や、脚本を実際に書けるのかどうかといった物理的問題も勿論ありましたが、それ以外に極個人的な、だけど大きな理由がありました。
大学時代、自分の自主公演を行って自分も他人も傷付けてしまった過去。それがある種トラウマのように尾を引いていて、一時演劇活動を辞めようと思った時期があったからです。勿論みんなは殆ど知らない話。
自分が主宰になっても、また自分自身や誰かを傷つけてしまうかもしれない。
そんな想いが心のどこかにあって、自ら真ん中に立つことをここ数年避けてきていました。
だから、この企画を否定することは簡単に出来ました。
けれど、それでいいのか?と自問する自分もいたのです。
僕の中でも、ここ数年俳優として様々な舞台に出演させてもらって、色々と考えることが増えてきました。
「もっと演出に沿った能動的なアプローチを考えたい」
「演出家の意図を瞬時に汲み取って表現できるようになりたい」
「自分が出たいと思う舞台にもっと関われるようになりたい」
「受動的な自分を変えたい」
作・演出をもう一度本格的に経験して、俳優としての自分にフィードバックしていくのもありなんじゃないだろうか。
過去のトラウマ以上に湧き上がってくる好奇心。
もし。もしも本当に自分が作・演出で舞台を作るならどんな面白いことがしたいだろう。
気が付くと一日中そんなことを考えていました。
舞台上で役者に何をしてもらいたいだろうか。
歌っている画って素敵だよな。
でもしっかり会話劇がしたいな。
なら、深夜のカラオケなんてどうだろうか。
みんなが普段はひた隠しにしている感情が露わになる瞬間。
なんか勝手にエモくなっちゃう夜の高揚感。
なんとなく、断片的にだけど浮かんでくるイメージ。
面白そう。自分でも出たいなって思えるような作品が見え始めました。
そして、思い切って聞いてみました。
ええええええええええっ!!??
おい!俺の!真剣に悩んだ一日を!返せ!岡本セキユ!
その後なんやかんやあって、改めてこの何とも言えない空気を解消するためにみんなで一度ご飯に行こうという話に。
ただ正直、この時点で僕の腹は殆ど決まっていました。
その後、みんなでご飯を食べに行き、改めて話をしていく中で最後の揺らぎは消えました。
きっかけをくれたのはみんなだったけれど、今まで受動的だった自分から脱却するため、今度は自分の言葉で。
「やろう、ゴセキカク」
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以上がゴセキカク結成秘話です。
ここまで読んでくださってなんとなく感じた方もいると思います。
かなり悪ノリで始まってます、この企画。
それについては認めざるを得ないです。はい。
ただ、やるからには全力全開で。
今回、この企画には僕は俳優としてではなく、作・演出として参加します。
27歳。作・演出としては大分遅いスタート。けれど、今まで蓄積してきた俳優としての全てを注ぎ込みます。
それは僕以外のみんなもそうだと思います。
河村やセキユくんは僕が元々信頼を置いている俳優でもありますし、岩井ちゃんはゴセキカクの為にと最近長年やっていなかった役者活動を再開しました。それもすごい話だな。
(関係ないけど岩井ちゃんがこの前出演していたやみ・あがりシアター、皆さん観ました?彼女めっちゃ良かったですよね)
なにより、みんなそれぞれの団体の主宰です。こんなに心強い味方はない。
面白いものが観たくて演劇をやっていると自負しているので、面白いものを届けます。必ず。
ゴセキカク、本格的な情報公開はまた改めてしますが、どうぞよろしくお願いします。