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公立校と私立校の違い(*私見)

教員はブラックな業界だということは様々なメディアを通じて多くの人が知ってくれるようになった。しかし一般的に言われているのはあくまでも公立の先生の話なので、今回は私立学校の教師の勤務状況について詳細にお話ししようと思う。

公立と私立の違い

私は大学卒業後、一般企業に勤めた後現在の私立高校での勤務を始めたため公立高校の勤務状況についてはあくまでもニュースなどで目にした情報や、研修などで知り合った教師からの情報だけであることはあらかじめ了承いただきたい。

公立校と私立校の教師のもっとも大きな違いは、”雇い主”である。
公立校の教師は地方公務員であり雇い主は各地方自治体になる。
一方、私立校の教師の雇い主は学校法人と呼ばれる組織だ。”学校法人”とは大雑把に言ってしまえば一般企業とあまり変わらない組織である。

そのため私立校の教師は一般企業に勤めているサラリーマン同じ雇用形態になっている。

雇用主の違いによる、働き方の違い

私が実際に働いている中で感じた公立校の教師との違いを述べていく。
私が感じた大きな違いは大きく分けて2点ある。

1つ目.転勤がない

これはよく聞く話だが、公立校の場合は初年度は初任者研修という形で現場に入り、1年後か3年後には別の学校にすぐ転勤となる。その後は最長でも10年前後で様々な学校を転々とする。また、30代40代になると教育委員会の配属になることもあり、現場を離れて役所で勤務することになる場合もある。(教育委員会に呼ばれるのは出世コースなんだとか何とか…)

一方私立校では基本的に転勤は無い。実際に今の現場の教頭は勤続40年という猛者である。しかし、注意してほしいのは同じ私立校の中でも教師の立場が様々あるという点だ。

大きく分けると三種類。「専任教諭」「常勤講師」「非常勤講師」(学校によって呼び方が様々ある)
この中で転勤がなくずっと勤続できるのは「専任教諭」のみである。
「常勤講師」の契約期間は最長3年。「非常勤講師」は最長5年である。しかし、この年数は現行の労働基準法によって決まるため昔から勤務している人は例外である。

多くの学校は6割ほどを専任教諭が占め、残りを常勤・非常勤で賄うといった形が多い。

この年数による制限があるため、常勤・非常勤の場合は3年後にはまた別の学校へ自ら転勤しなくてはならない。

この話は別の機会に詳しく語ろう。

2つ目.順守する法が違う

この言い方は若干語弊があるように感じるが、公立校の場合「地方公務員法」というものが当てはまりそれに順守することが求められる。
私立校の場合はそのようなものはなく、代わりにあるのが社則のようなものだ。

この違いを一番実感したのは夏休みや冬休みだろう。公立校の場合は、公務員のため仮に生徒が登校してなくても週に何回かは勤務する義務がある。(違ってたらごめんなさい。)
しかし、本校では長期休暇中は”自宅研修期間”という扱いになり、基本的には出勤しなくて良い。つまり、社会人なのに夏休みが40日ももらえるというわけだ!しかも宿題なし!

同じ私立校でも長期休暇中の扱いは各校で異なるようなので一概には言えないのは注意すべきだが…

なので、あまり活発でない部活動の顧問であるならば夏休み中一度も出勤せずに終えられることもできる!仮に部活動や補講などが入っていても、出勤時間や退勤時間が決められていないのは精神的にはすごく楽だと感じた。

それなのに給料はいつもと同じ額振り込まれる上、補講や宿泊を伴う引率などをすると手当が出るため、普段よりも多くなったりすことさえある!

とても魅力的に感じるだろう。
しかし、私立校の多くは土曜日にも授業を行なっている場合が多いため学期中の勤務日数はむしろ公立校の教師よりも多くなる。私は今年度の二学期は日曜日に部活動の引率が多くあった影響もあり、学期を通して休日が2日しかなかった…9月〜12月中旬までのの3ヶ月半で休みが2日だ。
おそらく公立校ではほぼありえない事かもしれない。

公立校も私立校も一長一短であることは明確だ。


少し文章が長くなってしまったので今回はこの辺りにする。
まだまだ私立・公立の違いはあるのでまた書いてみたいと思う。





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