つまみ細工、慣れないうちは小さくなりがち、な話
今日は
「同じ生地で作ってもサイズが変わる」のお話〜
つまみ細工、なぜ小さく仕上がる?
糊のつまみ細工を作り始めると、
「見本より小さいな…」となる方が多いです。
初心者体験、初級コース開始時、さらに中級…と進んでも、
「新しい課題になるたび小さくできあがるのはなぜ??」
となります
答えは「気合い入れて作業してるから」
気合い入れるのは悪いどころかとてもいいことなので、「最初はみなさんそうですよ😊」とお答えします。
なんで気合い入れると小さくなるかというと、
「ちゃんと糊が入ってるかしっかり、確認して進める」からですね。
初めてすぐは、花びらにした段階で、「目に見てわかる」くらい、糊が入ってることがベストです。
作業配信でも手元の花びらをお見せしています
おうちつまみ細工、各回作業動画の中でも、「ここ」と糊が染み込んでるところを見せてると思います。
そうしてつまんで、丸台紙に葺く時には、葺くための糊をしっかりたっぷりと取る。
そうすると、花びらの形を整えているうちに「丸台紙と花びらの間の糊が無くなってしまう」現象が防げます。
なんでしっかり糊が入らないとならないのか?
初心者のうち、または新しい課題に取り組む時は、「葺いてから形を整え終わるまでの時間が長く」かかります。
これは慣れていないから当然にかかる時間なので、最初から「ここはササっと作業します」と言ってもできるはずがないので、それで良いんです。
※ちなみに、私も初めて作る生地の組み合わせ、形…というときはやはり、小さめに仕上がります。
ただし数をこなして慣れているので「小さくなりそうだな」と予測ができるので、調整します
ある程度慣れくると、葺く時間が短くなります。
作業時間が半分になれば、その分糊が乾きにくくなる
糊が乾きにくくなるということは、糊が少なくて済むんです。
つまむ時に染み込ませた糊が「花びら以外に吸い取られない」で仕上げられる。
その段階にきた生徒さんには
「つまむ時力入れすぎないでね〜」
「一輪分つまむ時間を半分にしましょう」と伝えます
言われた生徒さんは、今までと真逆のことを言われるから「?!?!」ってなったりしますが、花びらの形が安定して、葺く時間も短時間で整えられるなら、花びらに必要以上に時間かけなくてよくなります。
教室ではその壁を乗り越える課題がある。
人間、染み込んだ作業工程はなかなか変えられないもの。
なので、課題の所々に「タイムアタック」的な作品が入ってきます。
その時は
「この作品は2時間で全部作ります」
「二輪分を1時間で作業しましょう」などと伝えます。
「できないと思ったら、できるように作業方法、作業時間を短くできるように意識します」
そう意識!だけ。
ある程度数をこなすと、意識を変えるだけで、作業ががらっとかわる
その段階までは「しっかり形整えてる糊をしっかり染み込ませてね〜」とアドバイスします。
いきなり「時間半分に」って言われたら一瞬頭真っ白な方もいるのですが笑、そこまで自分がレベルアップしたんだなあと思ってくださいね、と付け加えます。
なんで早くする必要があるのか、なんで糊が少なくて済む方がいいのかは
「最終的にきれいに仕上げるため」
の一点が理由です。
せっかくこんなに大変な技術のものにチャレンジしているのだから、「きれいに」「美しく」作れるようになって欲しいですし。
長年作り続けている職人さんたちの作業は、本当に驚くほど早い
そして呼吸するように自然だし、なんなら話しながらでも手の動きは正確。
それは訓練の賜物なのですが、その結果が美しいかんざしにつながっています。
ということで、ちょっと逆説的ではあるのですが、おうちつまみ細工の江戸つまみ細工にチャレンジする方は、最初は小さく仕上がっても「よし!」と思って進めて下さい。
慣れてくると自然と糊が少なくても形にできるようになります😊(=時間も早くなりますよ)
盆栽町つまみ細工教室
株式会社東京クラフト
埼玉県さいたま市北区盆栽町84-2
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