つまみ細工のこれからを考える2024.8
つまみ細工を知っていますか?
「つまみ細工」は、日本人の中でも知らない人が一定数いる技術です。
それは伝統的な工芸品に限らず、あらゆるものに言えることなのですが、これを一般化するにはどうしたらいいのか?
逆に海外の人たちから見ると
「日本の舞妓さんがつけてるー!」とか「絵で見た」とか、一般的には昔のものとして認識されているのかな?という感じ(てしごと屋盆栽村店にいらっしゃる皆さんの反応から)
日本を好きな人なら知ってる人もいるかな?と言う感じ。
日本人も同じく
この「見たことある〜」が、現代の日本人のみなさんにも、ほぼ同じ感覚なのだなあ感じています。
弊社は江戸時代や明治時代に回帰して欲しいとは思わない。
じゃあどうしていくのか?
「今の売上が上がって会社が成長すればいいな」と考える会社なら、
「今人気の振袖や袴に合わせて」「洋服のテイスト取り入れて」
今の人たちに買ってもらえるものを作ろう…
はたまた、自らブームを作り出して行こう、とかね。
大手メーカーさんだったら、芸能人の成人式の時に衣装提供するとかもあると思います。
実際テレビに映った一瞬を記憶していて「こんな感じの」という希望を伝えてくれるお嬢さんは多いです。
若い人の目に留まるためにはそれも必要。
じゃあ弊社は?
でもまあ、弊社は小さい会社で、そういうところにコネがあるわけでもないし、流行に乗ったものを作るのは、不得意分野です笑
なので、ごくごく普通の、普遍性のあるものを、わかる人にわかってもらう…というスタンスになります。
これまでのおうちつまみ細工を見ていただいてもわかるように、特別変わったものは作っていないのです。
昔から変わらない、基本の、アレンジしやすい形だけ。
ここに弊社の個性はそんなに入らなくていいなとも思います。
海外の人には実際どう見えているのか
で、先ほど書いたように、海外の方から見るとどう見えているのか??
幸いなことに約10年前に引き継いでた場所は、海外の方がそこそこ通る。
そこで見本や商品を見ていく海外のお客様よ反応も見ることができてます。
そうすると、やっぱり、当然ながら、
「イッツソージャパニーズ」なものを見て買っていかれる方が多い。
しかも「日本だったらこれだよね」と、その方が感じているもの。
日本のコア層が「これ日本らしいよ」というものとは違う。
日本のお客様と大差はないと、感覚的には同じです。
つまみ細工については、日本人でもつまみ細工を初めて見るお客様と、同じ感覚。
ただし、はるばる海を越えて来ているのだから「何か形に残るものを買っていきたい」というところは違うかな。
だから、買っていかれるものは、(つまみ細工の商品含めて)日本人も海外の観光客の方も、ほぼ変わらない。
唯一違うとしたら
唯一違うところがあるとしたら、弊社は教室をやってキットを作っているので、「作りたい」人。
その方達は今書いてきた限りではないです。
だから、ざっくりとわけるとしたら
「つまみ細工を知らない(実物を見たことがなかった)人」と、
「つまみ細工を知ってて作ってみたい人」
この、前者にアピールしていくのは、店舗でもかなり難しい。
何しろ細かなものなので、
お一人お一人に、一つ一つ説明しないといけない部分です。
知らない方にする説明と、知ってる方にする説明は当然違うのですが、「知っている」と言っても、度合いは違うので、基本的な説明は皆さんに対して同じでしょうか。
それを、今後どこまで広げていけるかなあ???
そんなことを考えています。
どこまで、海の向こうの方たちへ伝えるべきなのか?
今のところはお店で、向こうからのアクセスを待っているのが今の環境です。
どこまで?は、今後考えていかないとならない課題です。
株式会社東京クラフト
盆栽町つまみ細工教室
埼玉県さいたま市北区盆栽町84-2