新しい課題試作とかんざし組み上げの話
トップの画像は、新しい上級コースの一つ目の課題見本です。
変えた点変えない点
これまでの一つ目と違う(変えた)ところは
「花数、かんざし一つになった分は減った」
「かんざし本体の構成はひと回り小さく」
でも、
「技術レベルはこれまでと同程度」
…という感じです。
塩梅が難しいですが、楽しい作業😊
つまんで葺くところは初歩のレベルに
全て一重につまむもので、「二重のつまみ」や難しい形の花入っていません。
※二つ目の課題からは二重が入ります。
二重は初級でも中級でもやるので、これを作る時点では完全に皆さんできてるのですが、あえて入れてないです。
上級のかんざしコースになって、
初めて「いわゆるかんざしサイズ」の作品にトライしていただくので、
ここで二重とか他のややこしい花とかを持ってきてしまうと、
肝心の「このサイズの組み上げ」
に気持ちが行きにくくなるなあと思うから。
ここでは、花については慣れたものをサクサクとスピードに乗って作っていただいて、組み上げでうんうん言ってもらう…イメージ。
※ここに行くまでに小さなかんざしはいくつも組むので、そこらへんの基礎は身についているものとして考えてます。
組み上げの時は…集中〜!
教室でかんざしを組む段階の方には
「花を全部机に出して組み上げ準備しましょう」
という声かけをするのですが、中級で10本は組み上げしてる生徒さんでも、この段階で準備が完璧にできてる人は少ないです。
たぶん他のことに目がいってるから。
でも一旦精神を集中して、組み上げの気持ちになってほしい…
最初の頃、皆さんが何を見て考えているのかというと…
かんざし組み上げのことではなく他の事…例えば
「どこにどの色の花を持ってこよう」
「糸の色合うかな」
たいていは「色のこと」を考えたりしていると思います。
でも肝はそこじゃなくて、
「いかにかんざしをきちんとした強度で組めるか」なので、
色より花のサイズ感とか、材料揃ってるかを気にしてほしい。
色は後からついてくる
組み上げが空でできるようになったら、バランス考えつつ色のことも考えられるようになるので、それまで、まずは基礎固めて欲しいんです。
きちんと組めないと、あっという間にバラバラになってしまうし、それではせっかく作ったのにもったいない。
色を選んだり色で遊ぶことは楽しいけれど
色を遊ぶことは、やっぱり楽しいんですよね。
でも、弊社の教室ではその前に、それぞれの役割としての強度と形で、作れるようになってほしいと思ってます。
なので今回のこの一つ目の課題では、色のことはあまり考えなくて済むように…したつもりです。
準備できてますか?
ちなみに「準備できたら呼んでくださいね〜」と声をかけて、全部揃えられるようになるのに、ここから数作品かかります。
作品作りながら、「何が必需品か」を覚えていく…。
最初の頃はほとんどの方が、
糸がない
ボンドが出されてない
花が箱に入っている
…他にも色々、足りないものが必ずあります。かんざし金具がどこか別のところにあったりも。
まあでも難しい。
かんざしの組み上げは精神力を必要とするので
かんざしを一つ組み上げるのにはかなり精神力がいりますし、集中してないとできないですが、日常生活に必要かと言われると、現代ではだと必要じゃない。
なので、上級まで到達したからといって、当たり前のように準備をできる人はほぼいません。
生活に必須なことから覚えますしね、それは仕方ないです。
それでもこんな手間ひまのかかるつまみ細工のかんざしを、習いたいと言って下さる皆さんがいるから、ここまでこの技術が繋がってきたし、これからも繋がって行けるんだと思ってます。
教室は厳しくはないですが、その時々のレベルに合わせた声がけとアドバイスをします。
ここまできたらもう言わなくていいよね
ということもだんだん増えてきますが、それでも完璧ではないのが人間なので、自分自身もそれを肝に銘じて、日々精進していこうと思います。
盆栽町つまみ細工教室
株式会社東京クラフト
埼玉県さいたま市北区盆栽町84-2