見出し画像

2022/12/4 君に叱られた

2月の新内さんの卒業noteを書いた際に「また更新します」と綴っておきながら気づいたら夏が終わり就活も内定式も終わり、卒論の締め切りが迫り、12月が始まっていた。
ただnoteの存在を忘れた日はなかったが「書く」ために整理するのをサボっていただけである。新しいノートを買っても最初の数ページしか綺麗に使えないのは小学生の頃から変わっていない。そんなことを学生最後の年にあらためて思い知らされた。文字通り数か月振りの更新。

「お久しぶりです。」

怠惰な部分もあれば意外と中身は繊細なところもあり(?)気になったこととかnoteのネタにしようとしたことは、恐ろしいほどにたくさんたまっている。それをまた一つ一つ丁寧に綴ろうとするものだからまぁ更新はされないのであるが…
そんな数多くのネタの中から優先して書いておこうと思うものがあったので今回はそれについて。


今年の夏は他人より出遅れた就活に苦戦しつつ、学生最後の夏をどうにかして楽しく過ごせないか?というお決まりの「ピンチでも楽観主義君」のおかげでなんとなく日々を過ごしてきた。
浪人して大学に入って仮面に失敗してコロナの期間になって…そんな言い訳を積み重ねてきた大学生活では友達と呼べるような人が本当に一人もいなかった。楽観的というより無観的だったのかなと今は思う。
やりたいこと。将来なりたいもの。そんなものは昔からなかったしどの夢を掲げても「どうせ叶わないし叶えられない」と捉える自分には就活もよいものではなかった。取り繕うのだけは幼少期から達者だったので業界大手の企業に内定をもらうことができたが「内定」という最低限の安心感ぐらいで、何一つ嬉しいと思えなかった。
大学進学の時もそうだったが人から言われる「おめでとう」が苦手だ。
「あなたはそのぐらいで手を打ったんですね、夢とかやりたいこととかなさそうなあなたにはちょうど良さそうですもんね、せいぜい頑張ってくださいね、ぶっちゃけどうでもええわあんたのことなんか知ったこっちゃないし」というような意見を表面的に綺麗に流せるような言葉「おめでとう」

だから「おめでとう」ってなんだよ…と。

そんな「友達」もいない「気力」もない日々でも時間は過ぎ、お金は無くなり、バイトをして競馬と野球ぐらいのごまかしで夏を過ごした。楽観主義君は「こんなもんだろ~」ぐらいにしか思ってない。
所詮そんなもん。

そんな夏休みの楽しみは推しメンのライブぐらいしかなかった。
奇跡的に当選した神宮球場でのライブ3日目のチケットを取れた時は昔と変わらず嬉しかった。またライブのスタッフになりたくて始めた球場のバイトのシフトも入り「学生最後の真夏の全国ツアー」に3日間とも参加することができた。(最悪3日間ともバイトとして観ることも考えたが、さすがに1日ぐらいは客として観たいじゃないですか(笑))
やっぱり生の推しメンしか勝たんので!

そんなライブの1日目。恒例の大雨となった会場でお客さんを案内しながら楽しむ人々をスタッフとして目にすることで乃木坂のすごさをより感じていた時のこと。1日目の本編ラストは「君に叱られた」という4期生のセンター曲で締められた。弱冠20歳の子が自分の言葉で挨拶と感謝を述べ曲が流れる。昨年の東京ドーム公演の時に少し好きになった曲だったのでちょっとだけ見やすい位置に移動して見届けた。
(仕事はサボってません。偶然手が空いていただけです。)

これからのグループを引っ張り担っていく存在としてこの夏のツアーでは3,4期生が中心となる構成が組まれていた。その集大成のようなパフォーマンス。ラスサビで花火が上がった時だった。
悔しいぐらいに言葉をなくした。
4期生が加入して4年。震えながら自己紹介をしていた子たちが4万5000人を前にして最高のパフォーマンスをする。神宮らしく夏を彩る花火が賛辞のごとく降り注いだ瞬間だった。


「自分はこの5年間、何をしていたんだろう」


1人特等席のような場所で見上げていた自分に問いかけられた気がした。
彼女たちは日々成長し取り巻く環境が変化していく中でたしかな強さを得ていた。
しかし自分はどうだろうか?
浪人という言い訳で過ごし何もしなかった1年。勉強も努力もせずただ受かってしまった大学での抗うかのような1年。コロナでも変化をせず怠惰なまま時間を消費した1年。せっかくできた身近な大切な人を傷つけた事実だけで終わってしまった1年。そしてそれまでの自己否定を嚙み潰し続け自分だけが朽ちていることを知らされた1年。

昔Twitterで誰かが呟いていた「大学卒業したらしぬわ~」という言葉が日に日に頭から離れなくなっていく。ゆっくりと染みていくような感じで。


「その自己嫌悪を絶対に忘れさせてやらない、だって君は所詮…」
と眩い光の粒たちに責められ、現実を網膜の奥の奥まで刻みこまれた。
これが吐きそうになるくらい悔しくて忘れられないでいる。


"もう12月ですよ。大学4年の12月ですよ。もう終わりますよ。"
相変わらず待ってくれない時の催促。逃がしてくれないあの日から心にずっと残る眩い曇天を少しは今年中に整理したかった。

これもまた逃げだと叱られてしまうかもしれないが。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?