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生物建築舎 藤野高志さん review
−木が死んでからが建材ではない。
生物建築学舎の主宰である藤野高志さんは言った。
今までになかった考え…。
私は新たな衝撃を覚えた。これまで製材された木材を当然のように学び、この目で見てきたからだ。
だが藤野さんはこう考えている。
棒グラフ状にはめられたガラスの内側に、樹木を一本植えるとそれはドアの働きをすると。
樹木の活用例を挙げると、生物建築舎のアトリエである『天神山のアトリエ』は、中央に樹木が植えられているのだが、その樹木は庇の役目を担ったりする。そんな代表作の一つである『天神山のアトリエ』は、学生時代に卒業設計で提出した、『森の都』と題して作成した漫画が少しながらも影響しているという。
また、藤野さんは人の5感のうちの嗅覚に着眼点を置き、場にあった樹木を選定しているのも藤野さんの建築の特徴である。これにより、匂いで心理的にリラックス効果が得られたり、育てたハーブでお手製のハーブ水を作ったりするそうだ。
話を聞いていくうちに、彼の建築は自身の人生そのものだと感じた。
生まれ故郷、幼少期の趣味、経験、住んだ場所、感じた事…。
全てが意思となり、思いとなり、建築という名の形になる。
また、レクチャーのなかで藤野さんはこんなことも言った。
−空間や時間を感じることができるために、建築で何ができるかを常に考えている。
今思えばこの時、私の中の核が揺さぶられた瞬間だったのかもしれない。
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