吉本孝臣建築と中山英之レクチャーを経て
19日(Sat)は建築dayでした。
天気はあいにくにも雨&曇りでしたが、
めちゃめちゃ充実した1日でした。
札幌駅でレンタカーを借りて、まず最初に向かったのは吉本孝臣さんが手がけたオープンハウス。
over view
オーナー : 夫婦(2人)
所在地 : 札幌市東区
立地 : 菜園の前には住宅が無く、眺望〇
構造 : 木造(新築)、総二階建
今回の設計のキーワードとなった、
"菜園"、"カーポート"、"シンプルな空間"
の3点から、どれだけ菜園(外部空間)と関われるかをスタディして出来上がった作品。
この住宅は総二階なのだが、
中へ入ると1階が菜園⇆土間⇆寝室で構成されていて、土間と寝室の柱の間が縁側廊下になっていたり、目線のレベル操作などなど、菜園との関係を細かく演出していた。
そして寝室の床は二重の絨毯で仕上げられていてなにより踏み心地がとても良い。
高さは2200で、居心地の良い高さだった。
夫婦が仲良く菜園をしている姿が想像できる。
コンパクトな階段を
"タタタッ"
と駆け上がると、まるでテラスのようなLDKが広がる。
高さ2400〜3800からなるリビングは高さ2200の1階とは別世界!
広々としたダイニングキッチンは、天板に天然石が利用されていてこだわりを感じました。
そしてなによりも切妻からなるこの家の形。
かわいすぎる。
景色の切り取り方、使用建材、高さからなる空間の体感、ディテールへのこだわり、空調設備。様々なことを学ぶことができました。
吉本孝臣さんありがとうございました!
lunch time!
オープンハウスを出て
ちょうどお昼ご飯の時間
円山にある、「indigo maruyama」を訪問。
indigoは北海道を拠点に活動している、建築家の中山眞琴さんの事務所の1階に所在するカフェで、定食料理が美味しい。
ルスツ産もち豚の柚子味噌焼きを注文。
期待を裏切らない美味しさ。
また来ます。
その後、北海道組主催の中山英之さんのレクチャーを訪問。
講演会スタート
スライド1枚目。
対角線上のコーナー2点に、黒いマルが2つ。
そして現れたS=1:1000000000の文字。
image
− 月と地球の関係を示せるのは建築家しかできない。
「ん?なに?????」
予想もしていなかった、あまりにも突飛な導入に一気に釘付け。
中山さんと一緒に、建築と縮尺を深く考える。
「life size」(直接感じる)
「scale size」(頭の中)
「absolute size」(絶対サイズ)
「relative size」(相対サイズ)
この4つの"size"がキーワードとなり、話は展開されていった。
僕も学校の課題かなにかで設計する時には、空間やスケールのことは周りの人達より考えているつもりだったが、中山さんの考えるスケールは僕の考えているものと視点の角度が違った。
中山さんは、"建築家が空間を提示すること"を欠点としていて、例をあげると、大きさのない風景にスケールを置いてしまうことや、sizeをヒューマンスケールで推し量ることだ。
それを実現させようとしたのがこの作品。
『草原の大きな扉』
この作品は実施には至らなかったものの、コンペで最優秀賞を獲得した。
手前の建物は高さ7mからなる空間で、キオスク的な用途の軽食販売コーナーで、奥の建物は収納の機能を持っている。
中山さんはこの間(50m)の空間をデザインしていて、人々はここに集まり、くつろぐ。
そして広大な草原に大きな扉を2つ(big scale)置いているからかわいく見えちゃったりなどなど、ここではabsolute sizeとrelative sizeを提示している。
何かの形で実現してほしいな。
最後に中山さんの建築をまとめ。
✓1つの建築に複数の体験を
✓1つの建築に2つのデザインをする
✓縮尺にとらわれない。
✓風景の切り取られ方のバリエーションを増やす
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