脾臓について
僕は整形外科に勤務しており、主に整形疾患の外来患者さんを担当しています。
そんな中で、むくみであったりとか身体がなんとなくだる重いといった声をよく耳にします。
その時にマッサージやストレッチなどで対処してもとりきれないことがあります。
そんな時に筋・骨だけでなく内臓の機能解剖のことに関してわかるようになれば食事や日々の過ごし方に関してアドバイスでき、症状の改善につながるかなと思いました。
そこで、今回は脾臓の機能、解剖について書いていきます。
目次
・脾臓の位置
・脾臓の機能
・さいごに(東洋医学の視点からみた脾臓)
脾臓の位置
まずは、脾臓の位置からです。
脾臓は腹腔の左上で横隔膜や胃に接しています。
大きさは、子供の握りこぶし大(約150g)ほどで、スポンジのように柔らかく約2〜3倍の伸縮幅があると言われていて長さ10 cm、幅6.5cm、厚さ2.5cmが日本人の平均的サイズのようです。
脾臓の断面には赤暗色の赤脾髄とその中に虫ピンほどの大きさの白い斑点として見える白脾髄というものがあります。
また、脾臓は身体の中で最も血管の多い臓器で1日に約350Lの血液が通過しています。
(図の引用:msdmanuals.com)
脾臓の機能
脾臓の役割として、感染に対して防御する抗体を作ったり血液の若さを保ったりするのが主な働きです。
具体的に先ほど出てきた赤脾髄と白脾髄で役割が分けられます。
赤脾髄では、血液をろ過することで不要な物質を取り除きます。
また、赤血球の状態を監視し異常があったり古くなったりして正常に働かなくなった赤血球を破壊します。
ちなみに赤血球の寿命は120日くらいと言われています。毎日約2000億個の古い赤血球が壊され同じくらい作られているそうです。
さらに赤脾髄には白血球や血小板といった様々な血液成分を貯蔵する働きもあります。
次に白脾髄では感染に対する防御を担う免疫系として機能します。
リンパ球と呼ばれる白血球を作っておりそのリンパ球は抗体(異物による侵入から守る特殊なタンパク質)を作ります。
ちなみに脾臓には全身の約4分の1のリンパ球が集まっています。そのため人体で最大のリンパ器官と言えるそうです。
さいごに
さいごに東洋医学の観点になってしまうのですが、脾臓は喜燥悪湿という特徴があるそうで乾燥に強く、湿気に弱いという特徴もあるみたいです。
そのため、梅雨のこの時期は脾臓が弱りやすい季節のようです。
この時期の脾臓のケアとして脾臓を元気にする食べ物をとり身体にできるだけ「湿」を取り込まないことがいいとありました。
控えた方がいいものとして、、、
冷たい飲み物やお酒
生野菜や生ものがあるみたいです。(身体が冷える食べ物や飲み物は控えた方が良さそうです)
多めに取ると良いものとして
生姜・ネギ・ニンニクだそうです。
この生姜・ネギ・ニンニクは身体を温めて水分を飛ばす働きがあるそうです。
こういった観点からも患者さんにアドバイスができるので良ければ参考にしてみてください。
今回は脾臓について執筆させていただきました。
今後も内臓の機能・解剖などを書いていこうと思うのでよければお時間ある時に読んでいただけたらと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
感謝・謙虚・敬意
意志堅固
西條 貴則
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