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胃の機能・解剖

こんにちわ、知多半島の整形外科に勤めています西條貴則です。

前回同様、内臓の機能解剖について執筆させていただきます

今回は胃の機能・解剖についてです。


胃の構造

消化管の中で食道の次に続き、十二指腸に繋がります。

胃の入り口は噴門と言い出口を幽門と言います。
また、それ以外の部分を胃体と言います。

噴門の役割は食べ物が入ってきた時に逆流しない様に閉じること。

幽門の役割は食べ物を少しずつ十二指腸に送り一気に流れ出ない様にすることです。

つまり、食べ物の流れのコントロールをしています。

噴門から幽門までの大きく膨らんでいる部分が大彎でふくらみが小さく逆に沿った形になっているのが小彎です。


体表の位置でいうと胸骨下縁からみぞおちにかけての位置です。

胃の壁は内側から粘膜筋層漿膜の3層からなります。



画像1

参照 https://www.med.tottori-u.ac.jp/surgonco/clinic/gist.html


画像2

参照 https://www.kango-roo.com/learning/3060/

西洋医学からみた胃の機能

西洋医学からみた胃の機能としては大きく分けて3つあります

食べ物の貯蔵

胃液による消化殺菌作用

胃は食べ物を一気に消化させるのではなく、少しずつ行います。そのため一時的に貯蔵する部分が胃となります。

胃の容積は空っぽの状態で約50 ml、満腹の状態では1.5〜1.8lにまで増えます。

胃での消化の際、胃液を出します。

胃液の成分には粘液ペプシノーゲン塩酸があります。これらは分泌されるところがそれぞれ違います、

粘液は、副細胞
ペプシノーゲンが主細胞
塩酸が壁細胞から分泌されます。

ペプシノーゲンとは、塩酸の作用でペプシンという物質に変わり、タンパク質を分解させる作用を持ちます。

塩酸はペプシノーゲンをペプシンに変換する作用と殺菌作用があります。

粘液は胃酸(塩酸は胃酸の一部)から胃を保護するために出されます。

この胃液の物質によって、入ってきた食べ物の殺菌と、食べ物を分解して小腸などで栄養を吸収しやすい形にして送り出しています。

東洋医学からみた胃の機能

東洋医学では胃は脾臓との関連が高く脾胃(ひい)と言います。

機能としては脾臓で食べ物の吸収、胃で食べ物の消化という役割分担がされています。

胃での消化というあたりは西洋医学との観点と似ていますね。

そのほかにも

・血液が血管から漏れない様に保護し血尿や月経過多などを防ぐ

・胃下垂などの内臓下垂を防ぐ

・全身の筋肉や四肢を養うという働きもあるみたいです。

前回の脾臓の記事にも書きましたが、脾胃の不調を防ぐには温かいものを取り入れて身体を冷やさないことが大切です。

前回の記事の「脾臓について」で、詳しく書いてあるので気になる方は是非ご覧ください。


さいごに

今回は胃の機能解剖について西洋医学、東洋医学の観点から書かせてもらいました。

今では西洋医学が主流となっていますがどちらが良い、悪いではなく関わっているクライアントのためにどの情報が大切なのかを精査して関わっていくことが大切だと思います。

しばらくは内臓シリーズで書いていくので西洋、東洋の観点から参考になればと思います。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

感謝・謙虚・敬意
意志堅固
西條 貴則






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