声優になるのは簡単?
アナタが「声優」という存在を知ったのは、どんな出来事がきっかけですか?
私はこれ。
本屋に自分が知ってるアニメキャラが表紙になっている雑誌があると知りまして。それからずーーーっと気になっていはいたんですが、でもなんとなく買わずにいました。
ある時、親について本屋に行ったら「好きな本1冊買ってやるぞー」と言われたので、雑誌だけどいいのかな?と思いながらお願いしたところOKサインが。晴れて気になっていたその雑誌をゲットしたんです。
それはなんだったのかというと、有名な某アニメホニャララ雑誌。
言わずもがなその雑誌には、アニメ作品の解説や声優のインタビューが載っていたわけです。これによって初めて声優の存在を知りました。
そこから声優について色々と調べはじめたことろまんまと魅力にハマり、子供心に【声優になる】と決めてしまったばっかりに今に至ります。ふぅ。
今なら【声優になる】という字面に違和感を感じるほど、"なる"とか"なれん"とかそんな次元で語れるものじゃなかったよね……と痛感するわけでございますが。。。
さて今回の記事の表題に戻りまして。声優になるのは簡単ですか?について、以下をご覧下さい。
声優は台詞を覚えなくていいから簡単
声優はアニメが好きならいい
声優は歌って踊れることが重要だ
声優は俳優やアイドルよりハードルが低い
とかとかとか。例えばうっかりこんな考え方で足を踏み入れようもんなら、絶対崖から転落しちゃうくらいの大惨事が巻き起こりますのでね。進路を改めてお考え直しあそばせ!!!!!とお伝えするかもしれません。
私なんかはこの業界に足を踏み入れた結果、芝居の面白さやこの仕事の魅力に取り憑かれて、底なし沼にハマったヤツの1人ですね。
時々「声優志望の子がいるんだけど、話を聞いてやってくれないか」などという大人からのご相談を受けることがあるんですけれども。
まぁ大人達は全力で阻止して欲しいのだろーなーと分かっていつつ、私はこんな事をご本人にお伝えしています。
「スーパーエキサイティングな世界で最高に楽しいから、なりたいなら誰になんと言われようと是非目指してみた方がいい。ただ、一度その魅力に取り憑かれたら抜け出したくても抜け出せない世界なので、その覚悟を忘れずに」
色んな理由でこの世界が好きだけど続けられない状況となった友人達を、沢山沢山見送ってきました。特に30歳を過ぎると、やはりその先の人生と向き合う瞬間がやってくるわけで。晴れやかに足を洗って去って行った人なんて私の周りには殆どいません。
私だってネガティブなら誰にも引けを取らないと自負しておりますので、声優になりたいなんて思うことを止めるべきかな……ともがき苦しんでいたわけですが。でもある時突然「あ、止めるべきとか思うことを止めよう」という思いが湧き上がってきて、自分の人生に腹を括りました。
結局今ももがき苦しみながら、でもそんなものさえ糧にして業界の片隅で生きておるワタシでございます。芝居はやめらんないし、ナレーションは挑みがいがあるし、出来ない事いっぱいあるからもっともっとです。
実はさっき書いた『大惨事』も、結果のめり込むきっかけになったりするかもしれないですよ?
声優は台詞を覚えなくていいから簡単
→稽古で台詞を覚えなきゃならず、必死に練習してたら芝居にハマった!
声優はアニメが好きならいい
→色んなものを見ろと言われ、渋々外画ドラマや舞台を見ていたらいつのまにか大好きになってた!
声優は歌って踊れることだけが重要だ
→歌も踊りもそもそも難しいことが分かって、悔しいから全てのレッスンにくらいついてる!
声優は俳優やアイドルよりハードルが低い
→めっちゃハードル高いじゃん……でも稽古楽しい!!
きっかけなんてなんだっていいんです。どうなるか分からない人生、アナタは一歩を踏み出しますか?