見出し画像

[台湾] 願いが必ず叶うお寺”陰廟“の話②

【堀大河】世界!不思議探訪記
いまだ世に知られていない「宝具」を求めて訪ねたあまたの国々。そこで見て、聞いて、体験した出来事をつづる、スピリチュアルな探訪記です。

17人の遭難者とその忠犬を祀った「十八王公廟」

↑十八王公廟の門前。昼間は参拝者まばら(©Taiga)

私が今まで巡った中からふたつの陰廟についてお話しします。このふたつは、じつは旅行ガイドにも紹介されている有名な廟です。が、「陰廟」とは紹介されていません。
ひとつは「十八王公廟」です。新北市石門という台湾北部の海辺の町にあります。廟は東シナ海を臨む絶景の地に建っています。
お祀りされているのは遭難した17人の商人とその飼い犬。清朝中期の18世紀、台湾へ渡ってきた17人の商人が海難事故に遭い、命を落としてしまいます。生き残ったのは彼らにかわいがられた一匹の犬。犬は主人たちの後を追って、海に身を投じたといいます。
犬の忠誠心に感動した村人が、商人たちと犬の霊を祀ったのが十八王公廟の始まりです。


↑十八王公廟の堂内(©Taiga)

廟の目印は裏山に建つ巨大な犬の像です。廟内にも犬の像がたくさん安置されています。煙草がお供えされているのですが、これは17人の商人たちがたばこ好きだったことに由来するそうです。
さて、この廟のご利益は「勝負事に勝つこと」。とくに宝くじや賭け事にご利益があります。台湾ではこの廟のご利益を知らない人はおらず、たくさんの人がお参りにやってきます。
でも、私が訪れた午前中、ほとんど人はいませんでした。その理由はこの後お話しします。

戦前の日本政府に立ち向かった義賊を祀る「八里廖添丁廟」

↑八里廖添丁廟。1階に廖添丁さんのお墓がある(©Taiga)

もうひとつは「八里廖添丁廟」。「漢民祠」とも呼ばれます。お祀りされているのは廖添丁という人。1883~1909年に実在した人物です。なんと、窃盗を繰り返した犯罪者なのです。どうして犯罪者が祀られているのか。
じつはこの人、盗んだ金品を貧しい人たちに配っていたそうです。そのため義賊とされ、しかも台湾を統治する日本の圧政に立ち向かった英雄とも目され、祀られるようになりました。

↑生前の廖添丁さん(1883~1909年)。

廟内には廖添丁さんの像が安置されていますが、ご本尊はこれではありません。その奥に安置されているお墓がご本尊です。
病気治しや商売繁盛、失せ物探しなど、さまざまなことにご利益がありますが、一番のご利益は十八王公廟と同じく「勝負事に勝つこと」。ここにも宝くじ当選などを願う参拝者がたくさんやってきます。
が、やはり、日が高い境内に人の姿はまばらでした。

↑八里廖添丁廟の堂内(©Taiga)

陰廟を巡った後の不思議な体験

どうして参拝者がいないのか。じつは陰廟は夜、お参りすると絶大なご利益があるとされているからです。
陰廟にお祀りさているのは死んだ人の霊です。死者の魂が活動するのは夜。だから、夜にお参りするのです。
さて、このふたつの廟を巡った際、ある有名な祈祷師が一緒でした。その方は当時、日本でさまざまなメディアで活躍されていました。
その方がこんなことをおっしゃったのです。
「御礼参りに来る人が少ないと霊が嘆いておられる」
その夜、犬と若者が夢に出てきて、4つの漢字を示しました。目が覚めた私はすぐにそれを書き留め、翌朝、調べてみました。
すると、それは台湾のある地名だったのです。
そこがどこかは明かせません。
もちろんそこへ行ってみました。
そこで見かけた宝くじ売り場で宝くじを買ったところ、大変なことが起きました。
詳しいお話はまたの機会に。
 
では、次回は台湾とは別の国のとある場所のお話をします。
お楽しみに。

いいなと思ったら応援しよう!