家事は、こだわりたい人がやればよく、やってもらったら口出ししない
夫がまだ彼氏だったころ、いや、彼氏にすらなっていないころ。
自分にはこだわりポイントが多いと教えてくれた。
そしてそれについて、面倒くさいと思うか?という趣旨の質問をしてきたので、私は笑顔で答えた。
「こだわりがあるのは良いことだと思いますよ。好みってありますもんね。ただ、こだわりを押し付けてくる人は面倒くさいですね。他人のこだわりポイント、私には興味がないので。」
一言一句そのままではないと思うが、こんなことを言った記憶はある。
私なりの最大の予防線。
こっちに押し付けるな。私はあなたのこだわりを満たす気はない。
これがめちゃくちゃ効果発揮した。特に、家事(笑)
たとえば洗濯。
洗濯はいいんです。彼のこだわりは、アイロンがけの必要なワイシャツは洗濯後すぐにアイロンをかけたいという点。
子どもがいなかった時はいい。結婚後専業主婦になった私は時間を自由に使える。いくらでもこだわりに付き合える。
今は違う。子どもがいる。洗濯機回してそのまま放置は必ず起きうる。そもそも子どもがいるときにアイロンを出したくない。夜洗濯をしてもいいが、その分寝る時間も遅くなるし、アイロン中に夜泣きされたら、そこから何分後アイロンに戻ってこられるか分からない。
つまり、彼がこだわりを捨てるか、こだわりを貫くために別の方法をとるか。二択。
結果、彼が朝仕事行く前に洗濯機を回し、自分でアイロンがけをすることになった。
最初彼は、私になんとかアイロンがけしてもらうように話を仕向けていた気がするが、最後まで押すことはなった。私が彼のこだわりに付き合わないタイプだと分かっていたからだろう。
予防線がちゃんと効いている(笑)
仕事前の朝、ほかに支度もあるし大変だとは思う。でもハッキリ言って私の知ったことではない。彼がこだわりを貫いた結果だ。なんなら、彼はこだわりを貫け、私は彼のこだわりに振り回され要らん仕事を増やされることもなくなった(しかも日常的に洗濯をしなくて済む)。winwin。
逆に私のこだわりは、掃除。特に床とキッチン。
こだわりというほど何か仕方とかに凝っているわけではなく、単に私のキレイ基準でキレイにしたいという、こだわり。
なので絶対に掃除は私がやる。たまにはやってほしいとも思わない。疲れていたり体調が悪かったら、代わりにやってもらうのではなく、手をつけない。それだけ。
でも時々、子どもが床を汚した後処理のついでに、掃除機をかけてくれることがある。
気になる。正直、めっちゃ気になる。
本当にゴミとれてる?髪の毛確認した?おもちゃ箱どかした?四角い部屋をまあるく動いてない?
でも言わない。「ありがとう」だけ言う。
彼のこだわりに手を出さない代わりに口も出さない。
それと同じで、私のこだわりに彼が付き合う必要はない。気に入らなくても口は出さない。
こだわりは、その人のこだわりだから、他者がその人のこだわりに合わせることはできない。どこまでやったらその人の「こだわり」を満たすことができるのか、理解することはできない。
なんなら、こだわる人がやれば早く済むのではないだろうか?他人に理解してもらおうと指示するほうが、よっぽど面倒ではないだろうか。
だから予防線を張った。特に専業主婦になる予定だった私に、家事は最重要案件。やって当たり前と思われたら負けだと思ったからだ。
今は気が楽だ。もちろん一日家事育児とやるべきことはあってそれなりに忙しいが、加えて目に見えない相手のこだわりに追い立てまわされることは決してない。これが本当に精神的に楽。
夫婦は所詮他人同士。理解できないことがあることが大前提の関係ならば、なんでも合わせてもらおう、合わせなければならないという考えは捨てて、一線を引く、放置するという部分を持つことが必要だと思う。
冷たく見えるかもしれないが、むしろ相手に配慮していると思えば良い。相手のこだわりに合わせない代わりに、潰すこともない。独身、一人暮らしの時のように好きにできるとなれば、お互いこんな良いことはない。
ちなみに他の家事などで「こうしたらどうかな?」という提案を持ち掛けられた時の正しい返答。
「こだわるね~!じゃあよろしく!」