ここから前進するためには「問いを立てる」
(沖縄上空から見た夕日:2023年7月撮影)
「問いを立てる」
この大切さは様々なところで強調されています。
「問いを立てる」:好奇心や興味、疑問を持って質問することです。
具体的には、他人に対して質問したり、自分自身の考えを深めるために自らに問いかけをすることです。
つまり、他者との関わり、コミュニケーションや相互理解のために問いは重要な役割を果たします。
また、自分自身の考えを整理したり、深めたり、まとめるためにも、わざわざ問いを書き出したりしなくても、問いは必要不可欠と言えるでしょう。
私たちが考える全ての考えは、何かの「問いに対する答え」であると言えるでしょう?ただ、その何かの「問い」を意識していないだけなんだと思います。
今回は、なぜ「問いを立てる」ことが前進することになるのか、そしてどのようにして「問いを立てる」のかについて取り上げます。
なぜ「問いを立てる」ことが前進することなのか?
あるクライアントさんに、マーケティング戦略の一部として、ある商品の開発ストーリーを書き出してほしいとお願いしました。
すると、ストーリーが大切なのは分かるけれど、文章が苦手だし、これといってストーリーといえるものは何もない、との返事。
何もないところから、この商品が降って沸いてきたわけではないはずだから、感動する秘話でなくても良いので、時系列で書き出して見てくださいと再度お願いしました。
それでも、何もないのでストーリーは書けないし、他にやらなければならないことがあるからと、一向にプロジェクトが前に進みませんでした。
そこで、私が理解している範囲で、商品開発に関連する10項目の質問を作って、お送りしました。「長い文章はいりません。文章が整っていなくても一向に構いません。ただ質問に一問ずつ答えてくれますか?」とお願いしました。
すると「まだ、全部でないのですが、とりあえず送ってみます」と連絡があり、すぐに文書が送られて来ました。
そこには、10項目すべての質問に答えが書かれていて、読み進めると商品開発ストーリーがそこに浮き彫りにされているではありませんか!
これといったストーリーがない!?そんなはずはないと思っていましたが、素敵なストーリーがあるじゃないですか!
何かが前進しないとき、色んな理由があるかもしれません。
やろうと思っている事が大きすぎる
そもそも何をやれば良いかが分からない
どこから手をつけて良いか決めきれない
やる事の意味を見いだせず取りかかれない
うまくできると思えないのでスタートできない などなど
様々な壁にぶち当たってしまい、前に進めないときに、問いが助けになるのです。
問いに応答するだけで、スッと障害が取り除かれて前に進むことがあるのです。
壁が取り払われるだけではありません。新たな視点やアイディアが生まれます。深い学びが起こります。成長さえするのです。
「問いを立てること」がそんなにも有益なら、どうやって「問いを立てること」ができるのでしょう?
どのようにして「問いを立てる」のか?
まず、何から何まで自分でしなければならない、と言う思いを捨てることです。
コーチングを受ければ、コーチが様々な質問をしてくれます。その質問が自らへの「問い」になります。
ついでに、「どうやったら、そんな良い質問をすることができるんですか?」とコーチを褒めて「問いを立てる」ヒントをもらう事もできますね。
次に、常日頃からこれは良い質問だなあと思う「問い」を集めておくといざという時に便利です。
最後に、今回一つだけ具体的にオススメしましょう。
それは「5W1H」を利用するというものです。
なーんだ、そんなことか!はい、当り前の「5W1H」です。
Who?:だれ?
When?:いつ?
Where?:どこ?
What?:なに?
Why?:なぜ?
How?:どのように?
説明するまでもないでしょう。
ただ、ここで一つ考えてもらいたい「問い」があります。
「この6つの「問い」に優先順位をつけるとしたら、あなたはどんな順序にしますか?」
この「問い」を、つい先日出会った元新聞記者の中学校の先生に投げかけてみました。
その先生は、以下の順序にされました。
だれ?
なに?
いつ?
どこ?
どのように?
なぜ?
元新聞記者だったこともあるかなぁ〜とおっしゃっていました。
客観的に事実を把握しようとする質問の並べ方だなと感じます。
自分の優先順位を決めたら、それをベースにして、その時のテーマについて「問い」を作りながら、順番に最後まで自問自答するのです。
答えるなかで必ずと言って良いほど、新しい気づきや発想が生まれます。そして、学びが深まり前進する事ができます。
そのような気づきがなかったとしても、課題の再認識や次の突破口を考えるヒントが得られます。
まとめ
前進できないときに「問いを立てる」ことで、新しい気づきや理解の深まり、学ぶこともできること、そして、どうやったら「問いを立てる」ことができるのか、具体的な方法を一つご紹介しました。
最後までお付き合いくださりありがとうございます。