MLB Column 2007: 9. Option Assignment
【こちらのコラムは筆者がMLB選手エージェント事務所にてインターンをしていた2007年当時のブログからの抜粋です。当時の記憶を保存することを目的としているため、修正なしで掲載しています。現在とは異なることもありますので予めご了承下さい。】
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今回は「Option Assignment」について。
マイナーから昇格し、MLBデビューを果たした選手には3シーズン分の「オプション」が与えられます。要するに、以前説明した25-Men Rosterに入りたての選手はこの「オプション」を3つ持っているわけです。
晴れてMLBデビューを果たしたものの、成績が振るわなかったり、故障していた選手が戻ってきたためにマイナーへ戻されるケースはよくあります。これが「Option Assignment」と呼ばれるものです。
こうしてメジャーからマイナーに降格した選手は、オプションを1つ失います。しかし1度これを失うと、そのシーズン中、球団は無制限にこの選手をメジャーとマイナーを行き来させることが出来るのです。DL(故障者リスト)に入った場合は「Option Assignment」にはならないので、オプションが減ることはありません。
で、この「オプション」が行使できるのは3シーズンまで。3シーズン分のオプションを使い切ると、この選手は「オプション切れ」になります。
もしも球団が、この「オプション切れ」の選手をマイナーに送ろうとする場合(つまり4シーズン目)、ウェイバー(全球団に獲得可能を公示し、手を挙げた球団に選手を譲渡すること)を通過しなければなりません。もしもここで手を挙げる球団があれば、その選手は移籍することになります。そしてその球団の Active Rosterとして、メジャーでのプレーを続行できるわけです。
以前紹介した「Rule 5 Draft」という制度と同様、この「Option Assignment」の制度も、MLBにおける人材の有効利用と戦力の均衡を図る上で重要なルールなのだと思います。
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