そんなことそこに言うてもねぇ、とか思うこと
明日からお盆休みです。
事務所が工事のため半強制的に取らされました。
いきなりだったのでさすがに戸惑いましたが、暑い中休めるだけ工事関係者からすればまだいいかもしれないし、在宅でやるような急ぎもないからなぁと思い、数年ぶりにお盆実家帰省することにしました。切符が取れただけでもよしとしますか。
ゆっくり帰って親に会える、のもあとどれくらいと言うのもありますし。
ただ、心配なのは台風ですが…
近所のこだわり系スーパーの話
話は変わりますが、さてお土産どうしようか?コロナがまだ心配だから寄り道はしたくないな。それよりも台風が心配だなと思いながらSNSを見ていたら、近所の「こだわり系」スーパーからの投稿があり、なになにと見てしまいました。
このスーパー、地元密着を謳い品質の高い商品をチョイスしていて、地元では非常に人気の高いスーパーです。
まあ、お値段もそれなりな商品ばかりなのですが、割引デーなどを積極的に設けているので。そういった日はかなり混雑します。
「老人向け割引デー」は世代間格差を増大する?
と言うわけで、このスーパーが割引デーを設定していること。
その中に、老人向け割引デーも設定されているのですが「老人割引デーをわざわざ設置する必要があるのか」と言う意見があった、とそのスーパーのSNSに書かれていました。
意見者曰く「老人割引デーは設定された時代と違い、これだけ高齢化が進みとは想定しなかった」「割引デーにはたくさんの老人が押しかけてきてゆっくり買い物ができない」という意見が羅列され「このようなサービスは世代間格差を拡大している」みたいな論調になってしまいました。
確かに世代間格差、だけではないけどそういう「損」を感じることはある
確かに現在、少子高齢化が進み高齢者が増え「医療費や社会保障費の、介護」といった負担の問題は自分も実感しています。
また現在僕は40代の一人暮らし、という立場ですが「ロスジェネ」という世代においては親と同じ歳になっても同じ給料をもらえていない、あるいはもらっていたとしても負担増で苦しい。親の介護も入ってきてその結果家庭も子供も諦めざるを得ない、なんてことはザラにあります。
同世代においても「子育て支援」「結婚している/していないで態度の変わるような人付き合い」などからの「孤立感・孤独感」というものをしばしば感じます。
そういった「己は損をさせられている」から「あいつらだけさらに優遇しやがって」というような意識を持ってしまうのは、十分に理解できます。
こういう記事を書くのだってそういうある種の「ルサンチマン」が駆動しているのかもしれません。
だとしても、特定の個人や集団を恨んでも痛むのは自分だけ
今回の「老人向け割引への意見」について意見者は「現役世代向けの割引を拡大して」というような主張をしていました。その原資として老人向け割引を縮小せよ、というような考えなのでしょう。
しかし「現役世代」といっても60代定年、なんてことはなく70代80代でも働いている人はたくさんいます。もちろん定年のない仕事もあります。
彼らは働いていますから「現役世代」になると思うのですが。
年金をもらえるじゃないか、という意見もありますがそうやって働かないと暮らしていけない、生活水準を維持できないというような理由もあります。
いや老人に比べて我々の方が生産性が、という主張が出てきそうですが、そういう我々だって病気や事故で不自由な暮らしを強いられるかもしれないと想像したことがあるのでしょうか。
「結婚して子供がいて幸せ」というのも、この歳になって夫婦関係の破綻やら多忙で子供と向き合えないとか教育費というような聞いただけで頭を抱えるような話も漏れ聞こえてきます。
正直「自分の稼いだ金は自分で使う」ような人生を選択したくなるのもわかります。そういう人に限ってこういう荒唐無稽な主張を繰り返す「拗らせ中年」化するからたまったもんじゃないです。
あいつらから奪って俺たちによこせ、という主張を繰り返しその背景に「生産性」や「統計データ(という名の適当な数値の羅列)」を掲げて「政治的正当性」なるものを振り翳すような拗らせた真似は、みっともないからやめたほうがいいです。
最近では「俺たちは損をさせられている」という意識を煽って政治的な支持を得ている人物や、ものを買わせたりするような商法もある、どころかついにはそういう感情を背景に社会を震撼させるような事件まで起こすような状況になってしまいました。人生を自ら放棄する、しかも他人の人生を奪うという最悪な選択です。
以前から「他人を殴っても威自分の痛みは消えない」といっていますが、もうそういう言葉すら通じないほどみんな追い詰められているのかなと暗澹たる気持ちになります。
なぜ、これはこの価格?と少し考えてみる
話が脱線したようになってしまいました
最近は物価の上昇が激しく、某大手のPB商品は軒並み値上がって、下手すると年で倍くらいになったものもあります。そういった状況下では不満を持つのもわかりますし「割引」を利用したくなるのもわかります。
僕は仕事のある買い物は夕方から夜に行くのですが、その時間帯では大体安い価格帯のものが売り切れていて、文句を言いながら高めのものを買わざるを得ない時もあります。
一方でそのような価格帯の商品はしばしば「消費期限が近いことによる割引」になっていることが多く、正価では売れないんだなとも思います。
PB商品の製造元はものすごい値下げ競争を強いられている、とは聞いたことがあります。その結果製造先が経営破綻して商品自体が消えた、別商品に置き換わり実質値上げしたということや、災害のよるサプライチェーンの一時的遮断による物不足、直近では鳥インフルエンザによる鶏卵価格の高騰なんてこともありました。
僕の生活水準ではPBに頼らざるを得ない現実はあるのですが、それでも「なんかおかしいなこれは」と感じることはあります。
こういった話はマスコミにも乗らず、またそういう話題にもなかなか乗ってくれないどころか「お前が金を稼げないのに、政府の経済政策を批判するとは何事か!」と上から目線で説教されあげく「主義者」呼ばわりされたこともあります。まあそのような拗らせた人とは縁を切りましたとも。なんでいきなり政治の話になるねん。以下略
では例の地元密着スーパーはどうか?というとこの物価上昇の影響をそれほど受けていないように思います。元々高いものを扱っていたから?あるいは値下げ競争を強いることないルートで仕入れているのかなとも思います。結果として原材料費上昇を仕入れ元とスーパーである程度カバーできる。
30年間日本の給料が上がらない、というのはこういうところにあるのかなと考えます。価格を下げること(価格破壊)ばかりを考えて仕入れ元や小売現場のコストダウンを極限まで進めた結果、バッファがなくなってしまった。今後気象変動や国際政治(希望は戦争と煽ってる場合ではない)に少子化による人手不足の影響をもろに受けやすい体質になってしまったのかなと思います。
スーパー側の真面目な姿勢から、色々考えた
「世代格差」という言葉でついいろいろ書いてしまいましたが、そのスーパーの方はSNS上で、意見はわかりますがこの割引制度を廃止するつもりはない。その上で幅広い世代がお得感を感じられる運営をしたいと回答していました。
「それあなたの意見という名のエゴですよね」で片付けるでもなく、また安易に迎合するでもするでもなく冷静かつ問題として真面目に受け止めていたと感じました。こういった姿勢を「毅然とした」というのかなと思いました。
また、単純に「ゼロサムゲーム」「新自由主義(ネオリベ)」的な価値観が当たり前になってしまい、異論を唱えれば「自己責任」で「はい論破」と片付けられる社会に怒りと「PLAN75と言わず55でいいよ」のような諦めを持って生きていることや、価格破壊という行動が破壊したのはもっと色々あって、その結果社会全体が壊れかけているのか、とかまあ色々と考えてしまいました。
人権という言葉がソシャゲのアイテム課金と同レベルになってしまっているような時代だからこそ、AWOLするのではなくできる限り抗って戦っていこうかと思います。
相変わらずまとまりのない文章ですが。
最後に、兵庫県に来たら「ヤマダストアー」を覗いてみてください。