Beat Saberで作る自分だけの表現
※この記事は【Beat Saber Advent Calendar 2021】21日目の記事となります。
こんにちは。T2です。
Beat SaberはMODの活用で一気に自由度が高まるVRゲームです。
例えばカスタム譜面でいろんな音楽の譜面をプレイしたり、、
例えば壁やライティングの機能を拡張して綺麗な演出をしたり、、
例えばオリジナルのセイバーやノーツなどを導入したり、、
突然ですが皆さんはオリジナル楽曲でBeat Saberをプレイしたいと思ったことはありますか?
ボクはあります。その気持ちが高ぶって抑えられなくなり、ついに今年の秋、ビー祭2021秋にて初参加した際にオリジナル楽曲×オリジナル壁譜面×オリジナルセイバーを使用したプレイを披露しました。
配信の様子がこちらです。(アーカイブ)↓↓ MC黙っちゃってます(汗
のちにYouTube向けに再録したやつ↓↓
【初音ミク】17MHz オリジナルメドレー【Beat Saber】
本記事では、オリジナル楽曲×オリジナル壁譜面×オリジナルセイバーで
自分だけの表現を追求したBeat Saberについてざっくりお話していこうと思います。
オリジナル楽曲でプレイするBeat Saber
Beat SaberのMOD導入することでできることの一つに「カスタムソング譜面の導入」があります。
これは、公式で用意されている楽曲以外に好きな楽曲を用いた譜面でプレイできるというものになります。
※DMCAについては要確認です。特に配信でプレイする際。
ということは、自分が作った楽曲でもBeat Saberをプレイできる、ということです。
ボク自身今までバンド活動などを通していろんな楽曲を作ってきたので非常にとっつきやすかったのですが、作曲をしたことがないという方にざっくり何が必要かについて書いてみます。
1. PC(もちろん誰でも持ってるよね?)
2. DAW
3. プラグイン(ソフト音源など。任意)
4. オーディオインターフェース
5. ヘッドホン
6. MIDIキーボード(なくても良いが、あると便利)
DAW・・・「デジタルオーディオワークステーション Digital Audio Workstation」の略。カッコイイね。要はPC上で楽曲制作するためのソフトウェアです。楽器や歌を録音したりMIDIと呼ばれる規格でメロディーを打ち込んだり、いろんなエフェクトを各パートごとにかけたり、最終的に一つの音源を仕上げるために使用されます。
例を挙げるとこんなのがあります。
• Cubase ←一番シェア率高い。前使ってた。
• Studio One ←使ってます。最近ボイチェン用になってしまってる。
• Logic(Mac専用) ←使ってます。但しMacにしか入ってませんが
• Ableton Live ←一番使ってます。EDM系にすごい向いてる
• FL Studio ←使ったことがないが、EDM系にすごい向いてる
• Cakewalk ←無料。
プラグイン・・・DAWで使用する拡張ソフトみたいなやつ。例を挙げるとシンセサイザーやピアノ音源やドラム音源、あとはリバーブ(残響)やエコーをかけるエフェクトやその他音声処理のためのものなど。ちなみに初音ミクやVOCALOIDもこの部類に入ります。ボクは今回初音ミクさんにボーカルを担当していただきました。
今回ビー祭で披露した曲から一部DAW画面の様子を掲載しておきます。縦に並んでいるのが各楽器(シンセやドラム音源)で、横に並んでいるブロックのようなものがフレーズやオーディオ音源になっています。左から右に曲が進むような形です。(使用DAW:Ableton Live 10 Suite)
ミクさんに歌わせるのはこんな感じでやっています。メロディーを打ち込んでそれぞれの音に対して文字を割り当てることで、その文字をその音程で歌ってくれます。(使用ソフト:Piapro Studio、初音ミクV4X)
オーディオインターフェース・・・ヘッドホンやキーボード、楽器やマイクをPCと接続するためのインターフェース。これのおかげで録音やキーボードによる打ち込みができます。配信やボイチェンをやっている方にはなじみ深いかもしれません(巷では10万のものを使ってる人もいるとか、、)。
あと、Steinberg UR22あたりだと、DAW(Cubase)の機能簡易版みたいなのが付属してくるので、初心者の方はいきなり高いDAW買うよりも1万弱のDAW付きオーディオインターフェースを買う方が良いかもしれません。
ヘッドホン・・・音を聞くやつ。イヤホンでも良いですが、楽曲制作のためにはなるべく音域に偏りがない「モニターヘッドホン(イヤホン)」というものを使用した方が良いでしょう。
おすすめはコチラです。↓↓
MIDIキーボード・・・MIDIという規格でプラグイン内の音源を弾くことができるキーボード。なくても良いですが、キーボードを弾いてメロディーを考えるといった場合に使えます。歌モノ作りたい人には推奨。
以上、楽曲制作に必要な機材をざっと紹介してみました。
とまあここまで読んだ方でお気づきの方もいるかと思いますが、楽曲制作にはそこそこお金がかかります。より質の高い楽曲を作るためにより高いお金をかけることもあります。
※VR民の金遣いの荒らさと比べると、あまり大差ないようにも見えますが、、
ココから先の、音楽理論とかミックス技術とかについてはココでは触れません。(DTM Advent Calenderとかではないので、、)
代わりにDTMに役立つ情報を記載しているサイトをご紹介します。↓↓
https://sleepfreaks-dtm.com/
オリジナル壁譜面でプレイするBeat Saber
せっかくオリジナルの曲をBeat Saberでプレイするんだから、譜面もキラキラした演出の壁譜面にしたいよね?ということで、壁譜面作りに必要なものについてご紹介します。
1. ChroMapper
2. Mapping Extensions
3. Chroma
4. Noodle Extensions
5. Beatwalls
ChroMapper:BeatSaberのカスタム譜面を作成するためのツール。「あれ、MMA2じゃないの?」と思う方もいるかもしれませんが、こちらはMMA2では扱えないNoodle ExtensionsやChroma(MMA2でも扱えなくないが自由度が下がる)を扱うことができ、壁譜面制作に最適のツールとなっています。
Mapping Extensions:MMA2上で通常と同じマッピング感覚で作成できます。変わったノーツ配置や壁を細かく設置したい際に必須。
譜面例:【Beat Saber】Mili - world.execute(me);
Chroma:デフォルトの赤青以外の色を扱ったり、ライティングに関する拡張ができるプラグイン。色鮮やかな譜面を作りたいときには必須。
譜面例:【Beat Saber】Mirror Mirror (feat. Such) · KOTONOHOUSE【Team Bi-Sei】
Noodle Extensions:変な風に動くノーツや、Mapping Extensionsだけでは実現できないような構造の壁を作ったりと、譜面の自由度が一気に上がるプラグインです。基本Noodle関数と呼ばれるプログラミングのようなものを作っていきます。ボクはこれの敷居が非常に高く感じて今回は手をつけていません。いつか使えるようになりたい!
譜面例:【Beat Saber】MitiS - Homesick feat. SOUNDR
Beatwalls:こちらもプログラムのようなものを用いて壁を生成することができるツールです。
一定の規則に従った壁を生成することができます(例:波状、円状、らせん状など)。
ビー祭の譜面は主にこれとChroMapperを用いて作りました。
譜面例:【Beat Saber】17MHz - Cosmos
コードの一例をご紹介すると、例えばこちらのコードはランダムにキューブを生成するコードです。
RandomNoise:
beat: 230 #230拍目から
repeat: 4 #4回繰り返す
addWidth: 0.5 #幅0.5
addHeight: 0.5 #高さ0.5
addDuration: 0.05 #奥行0.05
avoidCenter: True #中央を避けるように生成
color: random(red, orange, yellow, green, blue, cyan, white) #()内の色でランダム
p0: -10,0,0 #ランダム生成の開始位置(x,y,z)
p1: 10,8,96 #ランダム生成の終了位置(x,y,z)
rotationY: random(-10,10) #x軸方向に(-10,10)の範囲でランダムに回転
rotationX: random(-10,10) #y軸方向に(-10,10)の範囲でランダムに回転
rotationZ: random(-10,10) #z軸方向に(-10,10)の範囲でランダムに回転
そしてこちらのコードで七色の床を生成することができます。
grid:
beat: 326.5 + r #326.5拍目から(rはrepeatの別名)rだけ経過するまでの範囲
repeat: 24.5 #24.5回繰り返し
color: gradient(red, orange, yellow, green, cyan, blue, magenta) #()内の色でグラデーション
なんだか馴染みのないツールやプラグインばかりで敷居が高そうに思いますよね、、あとドキュメントは基本英語だし、、壁譜面を作るには「プログラミングなどへの理解」「英語力」そして「アートセンス」が必要なのかもしれない、、と個人的には思います。
ですが、完成したら素晴らしいものとなることは間違いなく、Beat Saberで綺麗な譜面を作ってみたい、という方はぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか?
個人的には「Mapping Extensions」「Chroma」あたりだと初心者の方にもとっつきやすいかと思われます。Beatwallsはプログラミングに慣れている方にはとっつきやすいかもしれません。
オリジナルセイバーでプレイするBeat Saber
オリジナル曲、オリジナル譜面と来て、最後にご紹介するのは、オリジナルセイバーです。
といっても今回ボクがビー祭で披露したセイバー「T-Riangle」は手刀(手でノーツを斬るスタイル)にパーティクルが発生するようなもので、あまり参考にならないかもしれませんが、、
オリジナルセイバーは基本的に3Dモデリングソフト(例:Blender)でセイバーのモデルを作成し(手刀の場合はここをすっ飛ばせる。おかげでボクのBlenderスキルは伸びません)、Unityのカスタムセイバー専用プロジェクト上にインポートして位置やトレイル、パーティクル設定を行います。
詳しい作成手順については、ココで記載すると非常に長くなるので、英語ですがコチラのサイトを参照していただければと思います。動画もあるので比較的わかりやすいかも?
https://bsmg.wiki/models/sabers-guide.html#intro
「T-Riangle」の場合はセイバー自体はモデル無しにして、ノーツにヒットした瞬間にパーティクルが発生するように設定しています。(パーティクルの形状自体はillustratorで作成)
※上記画像は一般配布用の「T-Riangle」のUnityプレビュー
ちなみにここまで説明して、譜面制作やセイバー制作のドキュメントについてどれも英語表記のものが多いのですが、そんなあなたにDeepLおすすめです。サイトの文章を突っ込んでいい感じに翻訳してくれます。ボクの相棒↓↓
https://www.deepl.com/translator
ほかに分からないことがありましたらボクでもOKですし、界隈内にも詳しい方々はいらっしゃるので気軽に質問してみてください。ちなみにボクはセイバー制作の際に今回のアドカレ主催のはるふぁさんにご助力いただきました。感謝します。
あとがき
非常にざっくりした中身になってしまい、良く言えば広く浅く、悪く言えば中身のうっすい内容になってしまい、果たして興味を持っていただけたかどうかすごい不安ですが、ここまで読んでいただきありがとうございます。普段このような長文を書く機会もないので文も非常に拙く、読みづらかったらホントにすみません(普段文章じゃなくて絵ばっかり描いてるもので、、)。
とにかくボクが今回一番伝えたかったことはコレです。
「Beat Saberはクリエイティブで可能性のあるゲームです!(非公式だけど!)」
最後、個人的な宣伝ですが、ボクが作成した各種作品について良かったらCheckお願いします。
・「Last Resort EP」:ビー祭でプレイした曲を収録しています。(BOOTH)
・「Cosmos」:Beatwallsを使って作成したオリジナル楽曲壁譜面です。(beatsaver)
・「T-Riangle」:ビー祭で使用したオリジナルセイバーの色違いverです。(Google Drive)
それではメリークリスマス&良いお年を!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?