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vol.117「リーダーの心得シリーズ:『メンバーの個性を知る』『普通に接する』」

前々々、、、職で、「長期プロジェクトを完結させるため、他の事業部から出してもらった支援メンバーを預かって率いる」という仕事をしたことがあります。
詳しい内容には触れませんが、ざっくりいうと「新しく生み出す・売る仕事」ではなく「誰も進んではやりたがらないだろう、片づける仕事」。本部からは離れたロケだったこともあり、支援メンバーも長期出張で来てもらっている。
ちょっと大げさにいうと、「異国の地で、野営をしながら戦う混成部隊の指揮官」という役割で、いままでの会社人生の中でもトップに入る面白い経験でした。

◆指揮官の仕事。

「異国の地での長期野営」というシチュエーションで、指揮官がやることは、「心身の健康確保」と「モチベーション(士気)の維持」です。
一つひとつの戦闘の(※抽象化して書いています)状況をすべて把握して的確な指示を出す、等は不可能なので、捨てていい。

「モチベーションの維持」で試したひとつが、
「目の前の作戦遂行と直接関係がなく、他者のことを考える仕事を、全員参加型でやる」
でした。
平たくいうと、無い仕事を勝手に創った。前に触れた「指示されてもいないけど、禁じられてもいない領域で、何をやるか」の一環です。

<やったこと>
混成部隊のメンバー全員へ声かけ。
・このチームで勝手に『仕事の心得集』をつくります。
・各自の経験から、『これは後輩世代に伝えたい』学びを、短い文章で書いてどしどしお寄せください。
・なお、本件は自由参加です。協力したい人、これぞというネタのある人、好きにご参戦ください。

そうやって出来た『リーダーの心得』集。
たとえばこんな感じでした。

11.メンバーの個性を知る。見つける。
リーダーの仕事の一つに、「出力の最大化」があります。
メンバー全体としてのの最適配置。一人ひとりの力の発揮。
言うは易し、行なうは難しの典型的な例です。

たとえば、別の部署から異動してきた。育児休職から復帰した。新規で採用/雇用した。
新たに参加するメンバーがいたら、それぞれの個性を確認する。特徴を把握する。
なるべく得意分野、特技が活かせる仕事にアサインする。
グループ内での配置、チーム編成を考える。

また、最初のうちは、指導・指示の仕方、言い方に気を遣うもの。
だけど、多くの人は、「普通に接してほしい」「仕事を当たり前に割り振ってほしい」と思っているもの。
一人前として扱う。
フラットに接する。
対等な視点に立つ。

もちろん距離感には気を遣いながら、、コミュニケーションを十分に取りながら、「公明正大」を基本スタンスにする。

気持ちよく、力が出せるよう、知恵を絞ってサポート、連携しましょう。

メンバー合作『リーダーの心得集』より一部抜粋

◆補足解説。
この項は、切り口が「マネージャーの任務」だから、たしか私の考えもすこし混ぜて、遂行ととのえたと記憶しています。
こんにちの目で読み返すと、ちょっと堅苦しいですね。内容の二段構成とタイトルも合致していない。だけど、「個性を知ろうとする」そして「公明正大に扱う」は、職場 職種をこえて共通する、例外のない法則だと思います。


上意下達ではなく全員参加型でやる。特にベテラン層に、口出したくなるように仕向ける。「自分たちのものだ」という所有感を醸成する。ゲーム感覚、健全な競争心を刺激する。

難易度の高いプロジェクトを進めるとき。
気の滅入る単純作業を完遂したいとき。
いまでも有効なアプローチだと思っています。

最後までお読みくださりありがとうございます。

※上意下達=「じょういかたつ」と読みます。じょういげだつ ではないです。私も前まで間違えていました。知ったかぶりするってダメですね。


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