路上ライブに足を止めた日
路上ライブをしてる人を尊敬する。
一時期ぼくは好きなシンガーさんの路上ライブをわざわざ聴きに行ったり、知らない人のをよく立ち止まっていた。
路上ライブをしている人を見る度に、すごく大変そうだなと感じていた。
なんていったって路上だ。
冬は寒いし、夏は暑い。
興味を持ってくれてない人に向けて歌うようなものだから、迷惑がられることだってある。
好きなシンガーさんがやってたときは、酔っ払いに絡まれてしまっていた。
フライヤーを作って一人一人に手渡しをしている人も多い。
CDがあったら売るのも自分。
機材の準備も何からなにまで、全部全部一人でやっている。
そもそも反応があること自体がまだマシなのかもしれない。
例え誰一人聴いていなくても、立ち止まってくれなくても歌い続けている人もしょっちゅう見る。
初めてやるときはどんな気持ちだったんだろう。
最初から人がたくさん来てくれるなんて滅多に無いだろうし。
それでも楽しそうに歌っている人がほとんどだ。
あぁ、歌うのが好きなんだな。
しんどい面なんてたくさんあるんだろうけど、すごく羨ましい。
そんなことを思っていた路上ライブなのだけど、いつからかスルーすることが増え、最近は路上で聴き入るようなことがなくなっていた。
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昨日の夜、バイトが終わって駅の近くをてくてく歩いていた。
そうしたら歌声が聞こえてきて、なぜか当たり前のように自然に足が向かっていった。
駅前でギターの弾き語りをしている子がいる。
懐かしい。
誰かの路上ライブをちゃんと聴こうって思ったのはすごく久しぶり。
圧倒的な歌唱力って訳ではないのに、どこか惹かれたのだ。
少しの間聴き入って、ちょこっと喋って、めちゃくちゃ寒かったからキリのいいタイミングで帰宅。
時間は短かったけど、素敵な時間になった。
月並みな言葉だけど、頑張ってほしいな。
また箱ライブにも遊びに行ってみよう。
いつぶりかに、応援したいって思うシンガーさんに新しく出会えた日でした。
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