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食品衛生の課題を解決するためのアイデアを考えてみた

こんにちは。t0mohiです。4回目の投稿です。
食品スーパーで食品衛生を担当しております。
店舗の衛生管理をフォローし、お客さまの安全、安心を守るお仕事をしております。

前回の記事はこちら



食品衛生の課題を解決するアイデアをピックアップ

食品衛生のお仕事は、多種多様あります。
店舗への食品衛生の指導、賞味期限切れ、消費期限切れ等、期限切れ商品の売場からの撤去数の集計、アレルゲン事故の対応、農産の鮮度チェック結果の集計、検便結果の管理等、お客さまの安全、安心に携わるお仕事です。

現状の問題、課題は沢山ありますが、チームメンバーである上司のAマネージャーとグループメンバーのCさんと一緒に、課題を解決するアイデアを「スパーリング方式」で考えてみました。
「スパーリング方式」とは、はじめに自分のアイデア、意見を説明して、相手からの質問や意見を受けて、内容を精査していくというものです。

今回のスパーリングパートナーのAマネージャーとCさん

Aマネージャーの事を記載した記事はこちら

改善したい内容の絞りこみ

まず、上司のAマネージャーとグループ内の課題、今後のやりたいことを一緒に考え、書き出してみました。
他のメンバーとも、今後の課題について話をしたかったのですが、グループ内の定期異動の絡みがあり、今回はAマネージャーと具体的に内容を絞って話し合いをいたしました。


課題抽出のメモ書き

課題の絞り込み①

Aマネージャーと課題の内容について精査しました。

①すぐに取り組める課題か未来の課題か?
②食品衛生の中でも、どの項目をピックアップして取り組むのか?
③個人で解決できる課題か?メンバー全体を巻き込んでの課題か?

課題の絞り込み②

課題の優先度合について。
どの課題が優先順位の上位に入ってくるのか?取り組まなければいけない理由は何か?

課題の絞り込み③

その課題を取り組んだ結果、どれくらいの時間が削減出来るのか?
また、課題を解決した際の効果が最大になるのは、どの課題なのか?

以上の結果、①すぐに実施できる課題②優先度が高い課題③効率を上げることができる課題(業務時間を削減できる)の3つに課題を絞り込み、業務改善のアイデアを3点ピックアップしてみました。


業務改善したい3つのアイデア

①月間の食品事故のデータ抽出

月に1回、食品事故のデータをまとめて、グループメンバーのcさんに抽出してもらっているのですが、非常に膨大な時間を費やしています。
このデータを瞬時にまとめることができたらというのが、業務課題です。

抽出したい項目の資料はこちらです。

抽出したいデータ(食品事故集計結果表)

集計したい内容は、大きく分けて、異物混入と食品についてです。
中でも重要なのが、危害物混入(針、針金、釘等)とアレルゲン事故件数の集計です。
2つともお客さまの命に関わる重大な案件です。
この案件は、今後最も力を入れるべき課題であり、将来的には、事故件数をゼロにしなければならないと思っております。

課題解決の作成方法といたしまして、上記の抽出したいデータを「Power Automate Desktop」を使って、自動化できないかと思っています。
Power Automate Desktopは、パソコンの繰り返し作業を自動化してくれるツールのことです。

これができれば、グループメンバーのCさんの現状の業務時間が削減でき、他のデータ収集に時間が取れるようになり、課題解決が飛躍的に進むと思っております。


食品事故のデータ抽出には時間がかかります

②検便検査の結果、陽性判定の場合、店舗への連絡を自動化する

重要な業務の1つに各店舗の従業員に月に1回、検便を提出していただいております。
検便というのは、食品従事者における細菌性食中毒の予防と、早期発見による二次感染及び事故の拡散を防止するために実施いたします。

検便の検査項目は、赤痢菌、腸チフス菌、パラチフスA菌、サルモネラ属菌及び腸管出血性大腸菌 O26 、 O111 、 O157 です。
もし、仮に検査の結果で、上記の菌が検出されれば、二次感染及び、事故の拡散の恐れがあります。
よって、検査の結果が陽性であれば、該当店舗へ連絡し、食品従事者の作業を制限しなければなりません。状況によっては、保健所へ連絡、検査結果が陽性になった従業員には病院に行っていただくことも検討していただかなければならなくなります。

検便の陽性者リスト

「Power Automate Desktop」を使って、検便の陽性結果を抽出し、Outlookでメールの送信を自動化できればと思っております。

サルモネラ菌は、頻繁に検便検査結果が陽性判定が出ることが多く、件数が多いため、該当店舗への連絡に時間がかかります。
店舗への連絡が自動化できれば、大幅な業務改善になると思います。


検便の検査の結果で陽性判定の場合は、該当店舗へ連絡が必要です

③食品ラベルの貼り間違いをゼロへ

各店舗では、商品を加工して販売する際、商品にラベルをつけております。
このラベルにはいろいろな情報が含まれており、商品名、売価、内容量、原材料、製造した店舗名等お客さまにとって、必要な情報が記載されております。
特に、原材料表示は重要で、アレルギーを持ったお客さまにとっては、命にかかわる項目です。

自社では、このラベルの貼り間違いが一向に無くならず、アレルギー表示で間違いがあれば、購入したお客さまに対してご連絡をし、体調等を確認する必要があります。

アレルゲン表示事故時系列

上司Aマネージャーとは、ラベルの貼り間違いをゼロにすることを、共通目標として現在も取り組んでいます。

このラベルの貼り間違いを「TeachableMachineによるML(機械学習)」を使って、ゼロにできないかと考えてみました。

商品画像を登録し、ラベルが合っているか間違っているかの自動判定ができれば、アレルゲン事故は無くなり、お客さまの安全、安心を確保できるのではないかと思いました。


お客さまの安全のために、ラベルの貼り間違いはゼロでなくてはいけません

業務改善した3つのアイデアに対してスパーリングしてみた

スパーリング①〜月間の食品事故のデータ抽出〜(自分、Aマネージャー、Cさんとのスパーリング)


自分:食品事故のデータ抽出についてですが、現状の課題は何だと思いますか?
Aマネージャー:Cさんのデータ収集でものすごい時間がかかっている。この時間を削減出来ないか?残業もかなり発生していることだし…
自分:たしかにCさんに業務が集中しています。Power Automate Desktopを使用して、データを抽出できないかと思っております。
Aマネージャー:Cさんが作成している具体的な資料の作成方法を教えて欲しい。Cさん何か意見ある?
Cさん:確かにデータ抽出に時間がかかっています。Power Automate Desktopというものがどういうものかわかりませんが、資料の作成が自動化できたら便利だと思います。
自分:まずはCさん、どのような手法で資料作成のためのデータを抽出しているか教えてください。一度、Power Automate Desktopでデータを自動で抽出できるかプロトタイプを作成したいと思います。作成後、やり方について説明いたします。
Cさん:そうですね。チャレンジしたいと思います。
Aマネージャー:そうだね。まずは実践してみることだね。問題があれば、その都度改善し、ブラッシュアップしていけばいいよ。


スパーリング②〜検便検査の結果、陽性判定の場合、店舗へ自動に連絡する〜(自分とAマネージャーのスパーリング)

自分:検便の陽性判定が発生する度に、店舗へ連絡しているのですが、店舗への連絡を自動化できないか考えています。
Aマネージャー:それは実現すれば便利ですね。検便の陽性者連絡は、店舗が知らないと事故になる恐れがあるからね。具体的に自動配信ってどうするの?
自分:
Power Automate Desktopで検便陽性判定のデータを抽出して、該当店舗へOutlookでメールを自動送信したいと思います。
Aマネージャー:それはいい考えだけど。メールだけだと連絡漏れが心配だよなぁ。
自分:
Outlookでメールを送るだけでなく、店舗への電話は継続したいと思います。
Aマネージャー:
そのほうが安全だね


スパーリング③〜食品ラベルの貼り間違いをゼロへ〜(自分とAマネージャーのスパーリング)

自分:食品ラベルの貼り間違いの事故って一向に減らないですよね。
Aマネージャー:ラベルの貼り間違いの事故は、アレルギーの表示事故に繋がることがあるから、重大事故案件になることがあるんだよなぁ。
どうしたら、アレルゲン事故は無くなると思う?
自分:
つい最近勉強したTeachableMachineによるML(機械学習)を使用してみたいと思います。
商品画像を自動で判定して、ラベルの正、誤も自動で判定できたら間違いは無くなると思います。
Aマネージャー:
自動で判定できるようになったら、確かに事故は無くなるよね。
自動で判定するには、商品画像を取り込むのに時間がかかるんじゃないの?
自分:
確かに商品画像の枚数が多いため、取り込むのに時間がかかると思います。
それが今後の課題ですね。


スパーリングして意見を出し合う重要性を理解しました

最後に

いろいろ話合ってみて、自分一人で考えるより、いろいろな意見があることがわかりました。
今回、AマネージャーとCさんと自分でスパーリングを実施したわけですが、
ほぼ内容がAマネージャーとのスパーリングであったのが反省です。
グループ内でアイデアを出し合い、チーム全体で考える重要性がわかったスパーリングだったと思います。

今後、課題解決し捻出できた時間で、Cさんには現状のデータ収集のルーチン業務だけではなく、新たな課題解決に取組んでもらおうと思っております。
課題解決→時間捻出→課題解決のループができるようになる自グループの救世主になっていただけるよう期待しています。

今後の課題を取り組む方向性をして、「①月間の食品事故のデータ抽出」を目標として考えていきたいと思います。

今後も店舗に来店してくださるお客さまに安全、安心を提供することを常に考え、業務に邁進したいと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


最後までお読みいただき、ありがとうございました


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