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9歳の女の子に気づかされた言語の大切さ

「私がもっと英語を上手に話せたら、ななみともっと遊べるのに」

9歳の女の子に言われた。いや、言わせてしまったという表現の方が正しいのかもしれない。悔しかった。


カンボジアに住んで8か月。
いまだクメール語も、英語も話せない。

現地で一緒に活動しているのは日本人だし、現地パートナーは日本語がペラペラだから、活動していく中で特に支障はない。
街中で1人で活動している時も、小学生レベルの英単語をひたすら並べて、ジェスチャーと笑顔で乗り切る。どうしても伝わらなければ、スマホに頼る。本当に便利な世の中に助けられている。


高校時代、何度先生に言われたことだろう。
英語は必ず将来に役立つものだから、と。

頭では分かっていたはずだけど海外に全く興味はなかったし、笑顔と気持ちで乗り切れるものだと信じていた。(なんなら今も頭の片隅で思ってる)
英語が分からない、21歳にして言語の大切さに気付く、幼稚園生の頃から英会話に通わせてもらっていたのにも関わらず、、、

どうして私は言語の大切さを知らなかったのか。
世の中にはこんなにも素敵な言葉があるからだ、と言い訳をしたい。

「世界の共通言語は笑顔」

この言葉はよく耳にするし、歌の歌詞にもある。
なんなら自分だってよく使うことがある。
そのくらい馴染みのある言葉。
言語学習から逃げ続けるのにちょうど良い言葉。

笑顔ってどの国に行っても必ずあるものだし、
言葉が通じなくても笑っていれば何とかなる。

だけどカンボジアという国に出逢ってやっと気づいた。
この国を知ろうとすればするほど、
相手のことを知りたいと思えば思うほど、
高くて分厚い『言語の壁』というやつにぶつかって前に進めなくなる。

笑っていれば何とかなる精神で生きてきた自分が、やっと1歩成長した。


冒頭の言葉は、インターナショナルスクールに通う街中の子の言葉。
彼女はインターナショナルだけでなく、公立の小学校にも通っている。街中でも珍しいタイプだと思う。

そんな彼女が遊んでいる時に言ったたった一言で、自分がどれだけ言語から逃げてきたのか、改めて気づかされた。

この国と関わり続けると決めている以上、現地の言葉は必須だ。そして最低限の英語も。

相手と同じ言語を使うことができたら、
相手と直接繋がることができる。
もっと相手を知り、もっと理解ができる。
そしてもっと深い関係性を築くことができる。

だから言語って大切なんだ。


9歳の君へ。
こんなどうしようもない私に大切なことを気付かせてくれてありがとう。時間はかかるかもしれないけど、君とクメール語で会話ができるようになるからね。

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