アウトボードラックについて。【DTM-アウトボード】
初めに、結論から
・ラックの上限を把握してください。
まず、搬入できますか?部屋に入りますか?扉の幅は大丈夫でしょうか?一番狭い場所をラックは通過しますか? サーバーラックではないですが重さや高さも一応大丈夫でしょうか?
私は気にしませんでしたが、8Uラックに9U分のアウトボードは入りません。
電源が必要な機材が6個とした時、電源が5口であれば一つは使えません。
6口あっても全ての電源がさすことができますか?
アウトボードの電源アダプターが上下左右と干渉しませんか?
細かい事
上記の事で全て理解された方は以下は読まなくて大丈夫です。当たり前のことを書いています。物理的に無理なものは無理です。何を当たり前の事を書いているのか となります。
以上の結論以外の引っかかった点を具体的に挙げておきます。
・ラックネジの種類を覚えておく。
インチネジなのかミリネジになるのか。ネジの規格が違う場合、強引に使用するとネジ山が破損します。ネジが抜けない ネジ穴が潰れたとなった場合、1U分ダメになると思われます。
アウトボード側についているネジとラック側のネジ穴の規格が違うことがあります。
・ラックの構造(垂直(∟)でなく斜め上(∠)向きになるもの)によっては奥行きが広いアウトボードが下の方が底面に接触または端子が干渉し、事実上-1Uになります。奥行きの薄いラックを導入する場合、アウトボードの奥行き+配線(音響ケーブル
+電源ケーブル+他)スペースを考慮する必要があります。
最初に書いていますが、部屋の扉の幅よりも天板などが広い場合、アウトボードラックを一度、すべて分解する必要がある。部屋の模様替えの際に一度すべて分解して、別の部屋へ逃がすのに時間がかかります。
足コマが無いラックを導入する場合は特にですが、背面に回り作業ができるスペースがあるのかが非常に重要になります。ラックを動かす場合にラック外に向かう配線(スピーカーケーブルやUSBケーブル)などを踏まないように考えたほうが良いです。
・電源(パワーディストリビュータ)で1Uとる。
目的は
・上記のラック外に向かう配線を減らす。
・ブレーカーが付いているものを導入すればアウトボードの破損率が下がります。
・2ピン+接地(アース)をさすことができるものでノイズを減らす。
何度でも書きますが、この電源が実質的なアウトボードの上限になると考えています。ラックが総15Uとした時、電源の1Uを引いた14Uに電源を使用する1Uを14台も導入できるか? という点です。
電源アダプターがすべてストレートタイプで電源の口数が14口で給電量も充分あれば可能です。電源の口数とワット数が実質的な上限となります。
電源の口数は全て使えるかはわかりません。電源アダプター同士が干渉する。口同士の間隔が短い。口の向きが縦(Ⅱ)でも横(二)の時でも大きめのアダプターだと3口分干渉することがありました。アダプターの一番端の口がラックの左右と干渉し刺さらない。電源を底面に置いたとしてラックの底面と電源アダプターが干渉する。電源(パワーディストリビュータ)の奥行きが短いため、上のアウトボードの奥行きが長い、もしくは配線と電源アダプターが上のアウトボードと干渉する。
となるとそこから導入できる電源を使用するアウトボードの数が減っていきます。
・非電源(パッチ盤もしくはパッチベイ、放熱ブランクなどのラックアクセサリー等)を導入する。
ブランクパネルは1Uをそのまま開けておくよりも埃の侵入を防ぐことができます。埃取りを回数を減らし、機材のダメージやラック内のトラブルが少なくなります。
オーディオインターフェイスなど熱を持つものがあるらしく機材の挙動に変化を与える場合があります。上下のアウトボードに熱を伝えないようにスペースを空け熱を籠らないようにする。空気を滞留させない為に放熱ブランクパネルを上下に入れ、熱を逃す。あえて埋めないと言う方法があります。
・パッチ盤の導入に関して。
ラックを動かして背面を開け、差し替えて…というのは非常に面倒です。その為、アナログでパッチ盤の差し替えもあります。こちらは不便さで言えば 音質の劣化 < 背面を開けて差し替え になると思われます。不要な接続部分が増えはしますがパッチの差し替えが容易なのは柔軟性があり、大きな強みです。音質劣化を気にされる方はコネクタの種類から材質までこだわられているそうです。
デジタルパッチベイというもので差し替えなしでルーティングをできるものがあるようです。
パッチ盤は、ミキサーのI/O(イン/アウト)のコネクタの種類(TRS、TS、XLR、D-sub25、バンタム…等)とch数も考慮したほうが良いです。
終わりに、なぜこの記事を書いたのか
以下は序文で書くべきことなので読み飛ばしても大丈夫です。
この記事は構成を逆転しています。結論 細かい事(結論の補強) なぜこの記事を書いたのか この3点で構成されています。この記事を読む方は結論と細かい事が知りたいと考え、このような逆転した構成になります。
あなたが次にするべきことは、アウトボードに手を出すかどうかを考えることです。1U〜2Uのアウトボードケースでも構いません。スタジオデスクに4U×2という構成もあります。
本当に好きにしてください。そしてよければアウトボードを購入していただければ幸いです。
なぜこの記事を書いたかというと、アウトボード導入する人が増えアウトボードとその関連商品が出て欲しいからです。
そのため以下は個人的なことが書かれており、記事タイトルとは無関係ですのでブラウザバックしていただいても問題ありません。
この記事を読み進める必要は本当にありません。
さて、私がアウトボードを導入しようと思い、ラックを購入しました。CANARE社製の品名【CWXK-15B-DN】をサウンドハウスさんから購入いたしました。現在、取り扱いはないです。天板が広くミキサーを配置しています。
木製のワゴンで15U(アウトボードは幅が19インチ(482.6mm)と決まっており高さが1U =1.75インチ(44.45mm)です。奥行きは機材にもよります)。つまり、15Uなら1Uが15台も導入できる!と思っていました。本当に。
結論にも書いてありますが、ラックを埋めることをできるが、電源の口数が足りないため一つ電源を抜き、使用できない状態です。無理に全て1Uしか導入しないという信念は捨てたほうが良いです。
また部屋の模様替えの際には、家具と干渉し部屋から出せなかったためにラックを総分解しました。ラックは邪魔だな。と思いました。
おそらく、大多数の方はまず、1〜2Uのラックケースから始められるのでしょう。ここまで読まれている方はすでに導入済みかもしれません。プラグインに満足できない方はまずマイクプリアンプやチャンネルストリップ(ミキシングコンソール一本分のインプット/EQ/コンプレッサ/アウトプットが一通りある機材)。この辺りで充分…… いいえ、満足するならハイエンドのステレオリンクできるチャンネルストリップを2台導入とステレオ入出力できるマルチエフェクターの3Uが私の現時点で他人にオススメする結論だと思います。充分な予算で悩みをブン殴るのがオススメで、安い物を幾つか買うよりかはかえって安くなると思います。
アウトボードに手を出すと決めた時点での私はEQ(他の音源と被り帯域のカットに使用。パラメータを触る箇所が多い場合は何か見直したほうが良い。)って何? パラメトリックEQ(ミックス時に使用)とグラフィックEQ(ミキサー後アンプ前配置。部屋鳴りに合わせ切る目的。施設側PAの機材)の違いは?コンプ(コンプってなんだ?立体感を与える使い方で良いのか?)って何?コンプ(音量やダイナミクスを揃える)とバスコンプ(まとまりを与える。スネアやハット……他の単一音源をひとまとまりを”ドラムセット“とした時、ドラムセット全体の音源のBus出しして音としてまとまっている感を出す。グルー(接着剤)コンプと呼ばれる)とマスタリングコンプ(メチャ値段が高い。マスタリングの際に使用。曲全体に掛ける)の違いは?ハードウェアとソフトウェアの利点と欠点とは?ソフトウェアも互換性は充分ではないのでは?アウトボードのエミュレートプラグインならそのアウトボードを用意すればいいのでは?プラグインも再現性(PCパーツなどの細かい違いで同じ振る舞いをするのか?ソフトウェアverで違いは出るか?そもそも起動するのか?)があるのか?
何かを語るとしても、基準とする機材は一体何にすれば良いのか?
少なくともハードウェアであるアウトボードならばいきなり“XLR入出力使えません”と言われることはないでしょうし……?勝手に回路が変わることもないでしょう。
共感された方はうっすら“1Uや2Uでは足りない”のがわかると思います。15Uで強く行けば足りないことはない(足りませんでした)と思い、いきなりアウトボードラックの導入をしました。PCケースをラックマウントケースにすれば、2台目のアウトボードラックを導入できる……。との考えていますが、かなり先ですね。
さて、ラックは導入されました。細かい事であげたような問題点とまだ見えていない私が知らない問題点がボロボロと出てくるとも知らずに。