雰囲気の良いクラスにする工夫~「君たちは仲が良いね」という魔法の言葉~
僕は私立高校で教員として働いています。そして割と楽しく毎日をおくっています。
10以上のクラスの担任をしてきました。様々なタイプのクラスがありましたが、雰囲気の良いクラスの特徴として外せないものがあります。それは
女子グループ間のトラブルが少ない。
これです。
今日は学級運営を考える上において担任が永遠に悩んでいくだろう問題について考えていきたいと思います。
女子グループのトラブルを防ぐことはほぼ不可能
結論から言うと、この件に関して担任が出来ることはあまり無いと思います。むしろ、男性教員の場合、女子グループ間のトラブルに首をツッコミ過ぎることによって、事態がかえって悪化することの方が多いケースが多いです。
10以上のクラスを担当しましたが、全てのクラスにおいて、女子グループ間のトラブルは発生しました。こんな時、担任としての無力感にさいなまされます。
ただ、このトラブルは誰が担任をしても起こるのだと思うようになりました。むしろトラブルが起こった後にどのような対応をするかが求められます。
とは言え出来ることなら予防したいな
出来れば担任としては女子トラブルを減らしたいですね。
僕の経験上、女子と担任とのコミュニケーション量が多い場合、トラブルが起きる可能性が低い気がします。
しかし、この方法は担任が特定の女子グループを贔屓していると思われないことが前提条件です。
そのため、担任は全ての女子グループと均等に距離を保つことが重要です。
女子生徒とコミュニケーションを取るための魔法の褒め言葉
全ての女子グループの生徒と均等にコミュニケーションを取る必要があるとは言え、それって結構ハードルが高いです。
何かあったら「ありがとう」と感謝の気持ちを伝えることがとても有効なのですが、もう一つ、僕の中で「魔法の褒め言葉」と言っている言葉があります。
それは「君たちは仲が良いね」という一言です。
難しいことではありません。生徒たちがふざけあってたり、楽しく話し合っているのを見たら、「君たちは仲が良いね」と言えばいいんです。
これは女子生徒に本当に効果的です。生徒たちはこの言葉の後で、ほぼ嬉しそうな顔をします。その生徒たちの仲の良さが、自分たち以外の誰かから承認されることで確かめられたことが嬉しいのだと思います。
これはほぼノーリスクで行える褒め言葉です。なぜならば、褒め言葉というよりは、目の前の事実をただ述べているだけだからです。
褒め言葉って難しい
褒め言葉って難しいんですよね。今までの経験から、生徒は間違った褒め方をされると不快感を持つということがわかりました。
自分では出来て当たり前のことを担任から褒められると、「担任から侮られた」と思います。
また、自分が勉強サボっているのに、担任が「君は勉強頑張っていて偉いね」と言うと不快感を持ちます。
生徒が担任に一番求めていることは?
おそらく生徒が僕たち担任に一番求めているのは、「賞賛」ではなく、「正確な理解」です。生徒たちは担任に正確に理解してもらいたいんです。
怒られても良いんです。それが正確に自分のことを理解しているのであれば。褒められても腹立つんです。その褒め言葉が自分を正確に理解していなければ。
これは重要な視点だと思います。
褒め言葉は生徒を正確に把握していないリスクがあるので、「君たちは仲が良いね」というほぼノーリスクな褒め言葉を選ぶことをお勧めします。
以上長々と書いてきました。
生徒が担任に一番求めているのは正確な理解だ、という考えは、僕が「愛着障害」の研修で行ったアクティビティーの中で思いついた考えです。
でも割と真理だと思います。
ここまで読んでいただきありがとうございます。