『ゴールデン・リバティ』『PHOENIX RISING』
遅ればせながら、
鳳月杏さま、月組トップスター就任おめでとうございます。
私の宝塚ファン歴はこちらですが
記録しました通り、
鳳月さんは現役の生徒さんの中でもかなり上位に君臨しております。
月組から花組へ組替えされ、
もともとの落ち着いた安定感のある芝居に加え
一気に華やかなショースターの才能を開花させ
月組に戻ってからは隙なし。
何よりも好きなのが
ちなつさんの演じた役がとてつもなく魅力的に感じられる芝居。
特定の人を下げるつもりはないのですが
同じ演目を他の人が演じたとき、新人公演で別の人が演じたときに
わーこの役ってちなつさんがされてたからあんな素敵に思えたのか
と驚かされるのです。
花組を経て、ショーでも目が離せなくなってしまったので
好きな人の多い月組で目が足りておりません。
プレお披露目の『琥珀の色の雨にぬれて』『Grande TAKARAZUKA110!』
も勿論拝見しておりまして。
まさか私の初観劇作品を
大好きな方がプレお披露目で!という気持ちでしたが
今まで観た『琥珀』(花・雪)の中でも
全役への感情移入が容易にできてしまい心がかき乱されました。
流石芝居の月組・・・。圧倒的没入感。
演者によっては優柔不断なクロードと自分勝手なシャロン、
と映ってしまいそうな作品ですが
月組にかかれば、
これまで実直に生きてきたからこそ衝動的な感情に戸惑って
理性との間で迷う気持ちがわかるし
それでも最後はフランソワーズを選ぶクロードは
結局真面目な人なんだな・・・とか
今まで着せ替え人形のように生きてきたシャロンが
あの青列車のバルコニーで初めて心が揺れて
でも自分の価値はパトロンに貢いでもらわないと見出だせなくて
クロードとは生きる道が違うから最後にはさよならしたんだな・・・とか
台詞や歌詞に表されていない心情が見えるようで。(妄想ですが)
ちなつさんは勿論、天紫さんもとてもぴったりで良かったです。
初めて観たときからずっと曲が大好きな作品ですが、
こんなにも深い人間模様が描かれているとは。セ・ラ・ヴィ。
そして今回、大劇場でのお披露目公演も拝見できました。
本当は最低3回は観たかったのですが
年末で忙しい時期でもあり2回のみです。
『ゴールデン・リバティ』は新鮮な西部劇で
テンポも良いですしぷっと笑える場面も散りばめられていますし
最終ハッピーハッピーで最高のお披露目作品です。
まず最初にギャルソンスタイルのちなつさんが見られること、
大野先生に大感謝です。
あと個人的に刺さったのが
俺を止めてくれと言ったライマンにジェシーが放つ
「勝手にてめーで止めろ。他人の人生にまで構っちゃいられない」的な台詞です。
まるで坂田銀時!(「銀魂」より)
大野先生って空知先生的な
"男性から観てもかっこいい男性"を描くのがお上手ですよね。素敵。
更に役も多いので色んな人に台詞や小芝居があって見応えもあります。
『PHOENIX RISING』は、野口先生らしいショー。
個人的にスペクタキュラーシリーズはそこまで刺さらないのですが
好きな組でしてもらえるとこんな美味しいのか!と驚き。
基本いつも真ん中は見ないのですが(映像に残るから)
ちなつさんは避けられない。観てしまう。惹きつけられます。
どの衣装も似合いますし、ちょっとした表情や仕草がビタッと決まる。
ショースターとしての魅力を存分に味わえます。
じゅりちゃんとのコンビがこれほどピタリと来るのも流石で、
ちなつさんって合わない娘役さんがいないのでは?とすら思えます。
勿論風間さんや礼華さん彩海さんなどなど
他にも魅力的な方は盛りだくさんです。
東京公演はこれからですのでまだ間に合います。
個人的にはここ数年でも1番好きな体制なので
時間とチケットが確保できた方は全力で楽しんでくださいませ。
気が早いですが、
次回の『花の業平』も大野先生ですし
なんせ香寿たつきさんの業平を何度も何度も映像で見た人間なので
楽しみでしかありません。