地域金融のリアル③事業性評価のまやかし編

地域活性化において、重要な立ち位置にいるはずの地域金融機関ですが、とてもその立ち位置に相応しいとは到底思えない実情がありますので、それらについて、複数回に亘って、ここだけの話として綴りたいと思います。

3回目は地域金融機関がいま、最も躍起になっていることの一つである、事業性評価のリアルです。そもそも事業性評価とは、企業の過去の財務データや担保・保証にとらわれず、事業の持続可能性について、ビジネスモデルの有効性や事業計画の蓋然性などに基づき評価するというものです。事業性評価をして、地域金融機関は何をするかというと、担保や保証に依存しない融資を推進しています。これは規制当局である金融庁が重点施策として掲げているもので、はっきり言ってしまうと、その「お上」からの大号令に対する、地域金融機関にとっての免罪符、みたいなものです。