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甘くてすっぱいレモンティー。
今週はロック界の大切な方を亡くしました。思えば昨年のウィルコジョンソン、先月のジェフベックの後を追うようなかたちで、ということになりました。
シーナ&ロケッツで一番好きな曲は、ヤードバーズ繋がりもしかり、後にも先にも「レモンティー」。前にも書いたことあるのですが、歌詞が本当に素晴らしい。作詞はサンハウス柴山さん。
甘くてすっぱいレモンティー
さりげないこのフレーズに男女のかけ引きも何もかも全てを内包してるんですよね。自分が子どものころ、このフレーズだけが妙に引っかかって「いったいどっちなの?」と思っていたけど、大人になったら「全くその通り!」と全肯定できるんですね。酸いも甘いもなのか、恋愛なのか、はたまた情事なのか。
僕はカッコ良い言葉を並べるより、わかりやすい言葉に意味を重ね合わせることが好きで、それは自分の作風にも繋がっていくんだけど、やはりシンプルな言葉はささるんです。同じような意味では、ジョニーさんの歌詞も大好き。
なんでこのフレーズがこんなにも好きなんだろう、と今日あらためて考えたら、これ甘からず、酸っぱからず、だったら気にならなかった。ここ、甘い&酸っぱい、なんです。甘いそして酸っぱい。この場合、日本語の方がより伝わりがよいですね。
この肯定的言い切りにロックを感じるんですよ。だから好き。大好き。
鮎川誠さんのご冥福をお祈りいたします。