「FNS27時間テレビ みんなのうた」

はじめに

みなさんは21世紀で初めて否定意見が多かった「27時間テレビ」をご存じでしょうか?
それは2002年・2003年に放送された「FNS27時間テレビ みんなのうた」です。
2002年は7月6日18:30~7月7日21:00の26時間30分、2003年は6月28日18:00~6月29日21:00までの27時間放送されました。
総合司会は両年共にみのもんた、通し出演者に西山喜久恵(02,03)、内田恭子(02)、高島彩(03、02はインフォメーション担当),モーニング娘。(03、番組パーソナリティ)でした。

何が悪かったのか

フジテレビらしくない内容

「FNS27時間テレビ みんなのうた」は例年のお笑い路線ではなく感動路線の内容でした。
しかし、もともとFNSの日は日本テレビの24時間テレビのアンチテーゼとして誕生した番組だったので感動路線だった「FNS27時間テレビ みんなのうた」は2002年1月のサンケイスポーツ内で主な企画を発表した時点で賛否両論でした。
2003年ではモーニング娘。を番組パーソナリティに起用するなど例年以上にFNSの日らしくないと批判されていました(モーニング娘。は2001年・2002年に24時間テレビのチャリティーパーソナリティに起用されている)。
この2年に限らずお笑い路線ではないFNSの日は評価が低い傾向にあります。(同じく感動路線だった2007年、お笑いと感動路線半々の2009年・2010年、歴史路線だった2017年、食路線だった2018年、スポーツ路線だった2019年など)

笑福亭鶴瓶の伝説。

この全体的に低調だった「27時間テレビ みんなのうた」ですが、そのような状況でも27時間テレビ史に残る伝説を残した男がいます。
そう、笑福亭鶴瓶です。
鶴瓶は2002年にココリコと共に山形県は飛島に向かい「放送時間内に何人の島民の夢を叶えられるか」という企画に挑戦しました。
しかし、深夜の「さんま・中居の今夜も眠れない」で入った中継では酒を飲んだ末に泥酔していた鶴瓶がパンツ一枚の尻を丸出しにして寝ている様子が流され、起き上がると「さんまの若手時代の駆け落ち話」を突然話し始めるなど、見るに耐えないシーンが放送されました。
そして2003年、今度は長崎県松浦市の飛島にココリコと共に向いました。前年の失態を受けて冒頭で「今年は酒を飲みません」と宣言。しかし、鶴瓶はその後の中継では既に村長と酒盛りをし、夜10時には居酒屋つるべをOPEN。その後も隣に座った老婦人の胸を揉んだり、放送禁止用語を叫ぶなど失態を連発しました。そして深夜、「さんま・中居の今夜も眠れない」内の中継でこの男は伝説を残します。裸で寝ていた鶴瓶は中居正広に促されて起きた鶴瓶がなんと局部を露出。すぐさまココリコ遠藤やカメラマンが局部が映らないように隠しますが時すでに遅し、明石家さんまも中居もひっくり返りました。
コーナー終了後に高島彩アナが謝罪する事態となり、放送直後から抗議が多数殺到する事態となりました。
ちなみに本来の目的は「島民が会いたい人との再会を実現させ、成功したらお祝いに鶴瓶が落語を一席披露する」というもので、これは日曜夕方に実現しました。
しかし、全体的に低調だった2003年の27時間テレビで唯一盛り上がったのもこの事件でした。

本当の恐ろしさ

さて、この「FNS27時間テレビ みんなのうた」ですが、本当に恐ろしいのは鶴瓶事件でも賛否両論の内容でもありません。
後年に鶴瓶事件以外の事があまり語られないということです。
「内容が全体的に薄かった」などの要因はありますが、他にも見どころはあったはずです。(2002年:浜崎あゆみコンサート中継、ドリームさだまさし夢ライブ2002、東京物語、日本全国ホリケンサイズ、ハモネプSPetc…)(2003年:音楽寅さんSP、ラモス瑠偉vsフットサルチーム、内田恭子の音痴を治す、深夜の安倍なつみ・矢口真里の漫才、辻加護フジテレビ探検隊、女子アナ家族歌合戦、全国再開企画、モーニング娘。「シャボン玉」初披露etc…)
しかもここに挙げた殆どがネットの海に映像が落ちていないという状況です。まあ著作権問題もあるだろうが
もっと「FNS27時間テレビ みんなのうた」が語られてほしいものですね。


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