画処理の前に考えていること
こんにちは。minneでデザイナーをしております。sziaoreoです。
デザイナーとしてお仕事していると、頻繁に合成やゴミ払い、色調補正などの画像処理(以下画処理)をします。
minneでも、バナーなどの制作物に使用する画像にはトーンを合わせたり魅力を引き出すために画処理を施すことが多いです。
しかし私はプロのレタッチャーではないので、どうしても技術には限界があります。制作会社でもないと「画処理バッチコイ!」なタイプのデザイナーは少ないのでヘルプを頼むのも難しく、コスト的に1つ1つを外注するわけにもいきません。
なので今回はプロのレタッチャーではない「普通のデザイナー」だからこそ、私が画処理の前に考えるようにしていることを書いていきます!
手元にある素材と残された時間を考慮した上で、
「そもそも自分の力でできるのか?」を考える
「自分の力でやり遂げる」のは成長する上で大切で価値があることですが、何よりも重要なのは、「制作物やサービスにとって最良の結果になる」ことだと思っています。
一人で完遂できるかわからないタスクをギリギリまで粘って、〆切直前になって「やっぱりダメでした」では、施策の進行が滞るだけでなく、多方面に迷惑をかけてしまいます。
ちょっと考えてみて「一人でいけそう」ならば、迷わず次の作業へ。
「ギリギリいけそう」「ギリギリいけなさそう」であれば、
「この部分さえ解消されればスムーズにいけます」「こういう素材を別に揃えればどうにかなります」という旨を関係者に伝え、次のステップを一緒に考えます。
e.g. ドームカバーのついた作品画像の画処理
どうしても「いけなさそう」であれば、
他のデザイナーに助けを求めるか、それも難しければ関係者に「〇〇な理由で自分の力では無理そう」ということを伝え、第2の手段をとっていただくようお願いするか、一緒に考えます。
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正直自分の限界を明示するようなものなので心苦しいとは思いますが、
この判断が迅速であるほど、他の手段を取るスタートダッシュが速くなり、結果としてサービスのアウトプットクオリティが向上すると考えています。
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e.g. 作家さんのデスク風景の画処理
困っていることだけでなく、使用目的を明確にしておく
使用目的を事前に詳しくヒアリングし、将来起こり得る可能性を洗い出しておくと2度手間を防ぎやすく、画処理後の作業のスピード感が変わります。
例えば...
・他媒体への展開にも対応できるようにしておける
E.g.「特設サイトに使う画像だが、のちにポスターにも使うかも」
→ 360dpiで現像して用意しておこう!
・様々な比率に対応できるようにしておける
E.g.「横長のバナーに使うが、他の場所でも展開するかも」
→ 画処理の段階で余白を多めに作っておいて、ある程度の比率の変化に耐えられるようにしておこう!
→ 他の比率も想定した素材をあらかじめ用意、撮影しておこう!
ゴールを決める
どういう画像にしたいかをまず頭の中で明確にします。
ゴールが自分の中で定まっていないと、無駄に遠回りしがちです。
ゴールまでの最短ルートを考える
よしやるぞ!の前に、画像を少し観察する時間を取るようにします。
主に「ゴールに対して解決しなければならない一番めんどくさそうな箇所はどこか?」を考えています。
そして「いかに楽に、クオリティを担保しつつそのめんどくさい箇所を解決できるか?」を考えます。
伸ばす方が楽かな〜、足す方が楽かな〜とか
パス取る方が綺麗かな〜、色域選択の方が綺麗かな〜とか
「ちょっとやってみなきゃわかんないな」となったら、
そこで初めて手を動かしつつ考えます。
おまけで、個人的に気をつけていること
レイヤーをできるだけ綺麗にする
レイヤーが綺麗に整理されているだけでかなり作業が効率化します。
どのレイヤーがどこに効いているのかがわからないと、状態の把握だけで時間をとってしまうので、作業をしながらちょこまかレイヤーを整理したりリネームするようにしています。
これは自分の混乱を防ぐだけでなく、他のデザイナーに引き継いでもらう際などに効果的です。
制作会社にいた際に見かけた「画処理すごいな〜速いな〜」なデザイナー方は、「作った構造と施した効果をきちんと理解している」人ばかりでした。
ごちゃごちゃになったレイヤーを全て把握できるのであればごちゃごちゃでも問題ないのですが、
私はそういうタイプの人間ではないので、作った構造や効果を「自分で理解しやすくするため」にレイヤーの整理をするようにしています。
おまとめ
・手元にある素材と残された時間を考慮した上で、「そもそも自分の力でできるのか?」を考える
・困っていることだけでなく、使用目的を明確にしておく
・ゴールを決める
・ゴールまでの最短ルートを考える
おまけ
レイヤーをできるだけ綺麗にする
画処理について心がけていることを書きましたが、これはデザイン作業全てに当てはまることで、どんなタスクでも「手を動かす前に少し考える」というステップを挟むだけで、より良いパフォーマンスにつながります。
困難なタスクに体当たりしていってスキルアップを目指すのも大切にしたい姿勢ですが、「困難なタスクをどう容易に噛み砕くか」を考えて立ち回るスキルも、一緒に磨いていけると良さそうと考えています!
以上、「画処理をする前に考えていること」をご紹介しました〜。
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