SexyZoneという名前がなくなる。
知らない人は知らない。聞いたことがある人はふーん、くらいかもしれない。しかし、SexyZoneを好きな気持ちがある人からしてみたらこれは大事件なのである。…と思ったが、意外と大きな出来事ではないのかもしれない。そりゃもちろんSexyZoneはいつまで経ってもSexyZoneだし5人だし、そこは永遠に変わらないと思う。そう、5人が4人に変わった時と似ている。身体の一部をもぎ取られた感じはあれど、それまでの気持ちや信念までも持って行かれた訳ではない。
私はなぜここまでSexyZoneに心惹かれるのか。それはきっと自分がいわゆる一般的な道を歩めず苦難を乗り越えて来たからだと思う。SexyZoneの皆さんはデビューが早く10代半ばくらいでのデビューである。さぞ輝かしい道を歩かれたのだと思っていたら、とんでもない。ものすごく努力と努力と、ひたすら笑顔を積み重ねているグループだった。先日、…昨日ですね。昨日のドームで佐藤勝利さんが「ホール、アリーナとやらせてもらってきたけど、どうにもドームへ行けない。なぜなんだろう」との言葉を漏らしていた。私もその問いを自身に投げかけたことがある。私の場合はそんな大それた問題ではなかったけれど、なぜ他の人と同じように出来ないのだろう、という心の叫びをずっと抱いていた。未だにそれは私の胸の中に身を潜めているが、…でもまあ、なんだ。この歳になると良き相棒というか悪友というか。そろそろ上手くやろーぜ?的な気持ちになるのである。不思議なものだな。
閑話休題。そうして色々なものを胸に抱いた私が2019年の冬、中島健人さんに出会った。その時はまだSexyZoneの名前もよく知らず、もちろん中島健人さんのこともグループの人のことも何も知らなかった。2020年の1月に初めてアルバムを借りてその中の曲、そして歌声にとても惹かれた。もちろんビジュアルも。そうしてあれよあれよとファンクラブに入り過去の曲を聴き漁り、雑誌などを買いまくった。ちょうどコロナ禍ということもあり時間は山ほどあった。あの時間はSexyZoneを知るための時間だったのだと思う。そんな私は知れば知るほどこの人たちいいな、すごいな。と憧れの念を強めていった。とくに中島健人さんである。セクシーサンキューという決め台詞を武器に(?)各地でテロ並みの衝撃を残していっていた。しかも平和に爪痕を残すんだから衝撃だった。SexyZoneはなんて平和な人たちの集まりなんだ…あたたかさに包まれてるな…なのにもがいている。
この真逆の感想は今でも変わらない。キラキラしているのに泥まみれ。笑顔の裏に必死の努力。どこを切り取ってもすごいな、いいな、なりたいなと思うばかりである。(私の考え方は少々特殊なので中島健人さんになりたいという気持ちがすぐ湧き上がってくる。)そう、SexyZoneは私たち…少なくとも私にはこんなにも熱くて眩しいほどの煌めきを歌や言葉、そして表情やダンスなどから受け取っている。だから、名前が変わっても人数が変わってもSexyZoneという精神は、哲学は、そして歴史は何も変わらないんだろうな。
ただまあ、寂しいという気持ちはある。それは輝かしい過去があるからこそだ。消してしまいたい過去じゃないと裏づけてくれているようだなと思った。だから誇らしく、新たな気持ちでスタートを切る彼らを心から祝福したい。
メリークリスマス、SexyZoneとその周りの世界全てが幸せに包まれますように。愛を込めて。