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泣きながらたこ焼きを食べた日

2024年1月8日。

この日私は妹と、大阪で他アーティストのコンサートに参加していて、楽しい1日を過ごしていた。

この日の昼間、妹と一緒に、当時公開されていた「Make You Mine」の城ホ映像(人生遊戯の特典映像)を見て、「ケンティーのナカケンサンバ面白すぎるwww顔かっこいいwww」と爆笑していたのを覚えている。この日に参加したのはSexyZoneのコンサートじゃないのに。

コンサートが終わって、「楽しかったね〜」と言いながら、「新幹線に乗る前に、どこかでご飯食べて帰ろうか」と言う話になった。そして、どこかのショッピングモールに入って、飲食店を探すことにした。

ショッピングモールに入ったあと、お店を探している時、妹はFC動画が更新されていることに気がついた。メールを見たんだと思う。

妹がすぐにFCサイトを開いたら、動画と一緒に載っていた文章が、動画よりも先にちらっと見えたみたいだったけど、その場ですぐに頭が追いつかなかったようで、「え、やだやだやだやだ」と言いながら携帯を見つめていた。私は事態が飲み込めないまま、妹の携帯を見せてもらいながら、2人で、大阪のどこかのショッピングモールの片隅で、FC動画を見た。

見ている最中、一向に頭が追いついていなくて、脳内は(なんで?なんで?なんで?)の連続で、頭の理解は追いついていないのに、自分でもよくわからない中涙が止まらなくなった。

そのあと、私も妹も頭が真っ白になって、顔は涙でびしょびしょになった。
それでも、帰りの新幹線の時間は決まっていたから、今のうちにご飯を食べて帰らなきゃいけなくて、真っ白な頭と、涙でびしょびしょの顔のまま、飲食店を探した。

私たちは、たこ焼きや焼きそばとかが食べられる、フランクな飲食店に入ることにした。

2人でたこ焼きや焼きそばをシェアして食べることにした。ビール飲もうかな、と思って迷ってたら、妹に「飲みな、飲みな。」と言われたから、飲むことにした。

私と妹は、たこ焼きや焼きそばを食べ、ビールを飲みながら、必死に頭の中を整理した。正直、さっき見た動画の中で、私たちの大好きな人たちが話している内容は、本当に何も頭に入ってこなかった。ただ、

『ケンティーがSexyZoneから抜ける』

という事実だけは、嫌なくらいはっきりと理解して(言葉として認識して)いた。

混乱する頭の中、その事実だけをなんとか頭に入れた私たちは、とにかく涙が止まらなかった。その事実しか理解できなかったことが、余計にその事実を実感させた。

ケンティーが、残りの3人が、これからどうなるのかもわからない。どうしてこのタイミングで、どんな理由があって、その決断をしたのかもわからない。それでも、ケンティーが抜けることだけは事実のようだった。

私たちは、「なんで?」「どうして?」「ケンティーが?」「嘘でしょ?」と、口々に話していた。お互い、会話というよりもほぼ独り言だった。

その中で、妹が、号泣しながら

「ケンティー………大好きだったな………」


と言ったのがとても印象的で、私はきっとこの先もずっと忘れないと思う。

私は、妹が放ったその言葉が、過去形だったことが悲しすぎて、まだなお現実が理解できていない頭で、「そんなこと言わないでよ……」と言いながら泣いた。

もともと、ケンティーが妹をSexyZoneの世界に連れてきてくれて、妹は健人担だった。
私は、その妹からこの世界に引き込まれてきたのだ。全てはケンティーから始まっている。

私は勝利担だけど、ケンティーのことも心から大好きだった。中島健人は、SexyZoneにとって、絶対に必要な存在だった。

その日の日中も、妹と、他アーティストのコンサートの日だったにも関わらず、ケンティーのこと「かっこよくて意味わかんない」と言って話していたのだ。それを思い出してさらに泣いた。ケンティーは、SexyZoneは、私たちの生活の中心にいたから。



涙が止まらなくなって、自分の思いも溢れて止まらなくなって、妹と、泣きながら、嗚咽しながら、たこ焼きを食べた。


あの時のことは、一生忘れないと思う。忘れられないと思う。

(つづく)

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