Travis Japanに失恋した話
わたしは+81 DANCE STUDIOがすごく好きだ。
というより、+81についてあれこれ考えるのが好きらしい。
勢い余ってはじめたnoteは、これまでの3本ともすべて+81について書いた。
ちなみに「+81 DANCE STUDIO」とはジャニーズJr.の7人組グループ、Travis Japan(通称トラジャ)の初ソロチャンネルのこと。
ダンスを武器とする彼らが、世界に向けてグループとジャニーズ事務所を発信する画期的なチャンネルである。
この+81とともに並行してはじまるのが、3年目となる「虎者 NINJAPAN 2021」という舞台。このテーマソング「BIG BANG BOY」が、2021年9月17日に公開された。とんでもないかっこよさである。
わたしがトラジャにハマったのは、2020年のはじめ頃。わちゃわちゃして仲の良い雰囲気に惹かれたからだった。
その頃のわたしと言えば、人生の約3分の2を費やしてきた関ジャニ∞から降りるかもしれない、という割と切羽詰まったときだった。
結果から言えば降りないことに決めたのだけど、ジャニオタ以外からは「は? 頭おかしいんか?」と言われかねないほど悩みに悩んでいた。
そんなわたしはトラジャに救われ、そして数十年ぶりに恋をした。そう、この気持ちは間違いなく恋だ。
自担に恋する気持ち
母の影響でジャニオタになって早20数年。初めて芸能人に恋をしたのはタッキーだった。
そしていつの間にか錦戸亮という人に心を奪われ、全身全霊で恋をした。多分、あの頃は亮ちゃんがすべてだった。
恋というのは、人を欲ばりにさせる。
もっと近づきたいし、目に入りたい。わたしのことを知ってほしい。あわよくば好きになってほしい。独り占めしたい。
そういう気持ちは、恋をした人間なら誰しも持ってしまうもの。だからどんなに時代が進もうと、色恋沙汰による事件が後を絶たないのだ。
片想いでも両想いでも、相手のことなんて思いやる余裕もないくらい自分の気持ちが抑えられなくなってしまう。
だから恋は一方的なのだ。
「好き」という気持ちだけで何でもできちゃう気がして、日々の活力になる。いい意味でも悪い意味でも大きなパワーをくれる。
わたしが亮ちゃんに持っていた気持ちはまさしく恋だった。
関ジャニ∞が有名になるたびに複雑になっていたこと。熱愛報道が出るたびショックを受けたこと。田舎住みだから、都会の子が「亮ちゃんに会った」というのを聞いただけで嫉妬で狂いそうだったこと。コンサートのとき、どうしてもこっちを見てほしくて目一杯おしゃれしたこと。
ぜんぶ恋だった。
ぜんぶ一方的だった。
ぜんぶ自分勝手だった。
関ジャニ∞を、ジャニーズを辞めることに対して「自由に生きてほしい」と受け入れたのは本当だけど、これからもきっとライブの席はなるべく近くがいいし、わたしを一瞬でも見てほしいし、結婚したら素直に「おめでとう」とは言えないかもしれない。
もうすっかり大人になってしまったけど、わたしはあの頃からずっと、きっと一生亮ちゃんに恋してるんだと思う。
そして新しい恋へ
トラジャに恋をしたのも、そんな気持ちがスタートだった。
もしも実生活で身近に存在するとしたら、わたしの好きなタイプは完全に川島如恵留くんだ。絶対に好きになる自信しかない。
取引先の人に頼み込んで、何とかして連絡先をゲットして食事に誘う。そして完膚なきまでにフラれ仕事がしづらくなる、までが妄想のセットである。
でも、わたしが現実に恋をしたのはTravis Japanというグループそのものだった。
わちゃわちゃしててかわいい。パフォーマンスがかっこいい。歌が上手い。顔がいい。見てて楽しい。胸キュン企画で胸キュンする。
そんなとこから好きになった。
以前のnoteで「トラジャはあの頃の気持ちを思い出させてくれた」というのを書いたけれど、まさしく「恋する乙女」の気持ちを思い出させてくれたのだ。
トラジャの活動が大きくなるたび嬉しいような、でも同時に一抹の寂しさを覚えるような。「好きな人が体育祭で活躍すると嬉しいけど、注目されるとちょっと悲しい」というあの複雑な気持ちに似ている。
けれど、BSフジの企画が始まった辺りから何となく気づいていたことが、+81で確信になった。
そして先ほど公開された「BIG BANG BOY」は、満を持して世界を目指す彼らにとって挑戦ともいえる全編英語の歌詞だった。
そのMVを観た瞬間、わたしのトラジャへの失恋は決定的になったのだ。
恋は自分本位、愛は相手本位
+81が始まったとき、いやBSフジの第2弾くらいから徐々に、彼らの覚悟をみて、「顔が好き」「かわいいところが好き」「でも仕草がかっこいい!」なんて言えなくなってしまった(いや言うけど)。
彼らのいいところを、自分の内側にだけ秘めている場合じゃない。とにかく外に出さなければ。
彼らを知らない人に向けて、伝えなければならない。
もうわたしだけのものじゃない。もうわたしたちだけのものじゃない。このパフォーマンスを、世に知らしめなければいけない。
そう思った瞬間、わたしが抱いていたその気持ちはもう恋ではなくなった。
淡い恋心などではなく、強い闘争心がわたしを掻き立てたのだ。「何としても売れてほしい」と。
自分の気持ちなんてどうでも良くなった。わたしのちっぽけな独占欲なんて、自分本位の欲望なんてきれいさっぱり消え去った。
すべてが愛おしくて、何でもしてあげたくなって、とにかく力になりたい。何があっても味方でいたい。自分への見返りなんて求めない。
親が子に抱くような、そんな気持ちだった。
欲といえば「トラジャがいつも幸せで、やりたいことができて、行きたいところに行けますように」という願いだけ。
恋はいつか失うかもしれない。でも愛は絶対になくならない。恋は一人でも成り立つけど、愛は一人では成り立たない。
Travis Japanの本気に、死にものぐるいでついていきたい。
絶対に世界を掴みとる、その気持ちを支えたい。
彼らがどんどん外に出られるように、できることは何でもしたい。
Travis Japanに、ありがとうを伝えつづけたい。
亮ちゃんに恋をした、あの思春期の頃にはわからなかった。相手が幸せであれば、それでいいという気持ち。
この気持ちは、きっと愛だ。