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『全領域異常解決室』の残照

ドラマは終了しても、ネット上での議論は続く───。


1.役小角、若すぎる説


役小角(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)

 役小角は、長年にわたって苦行を積んだ修験者の祖であり、あご髭をはやした老人のイメージが強いのですが、『全領域異常解決室』では、若くして「人魚の肉」を食べ、ずっと若いまま(演じた柿澤勇人さんの実年齢は37歳)だからこそ苦行にも耐えられたとします。

 個人的には、ずっと年齢が変わらない役小角が、よく内閣官房国家安全担当になれたものだと思います。なる前には十分な身体検査(戸籍、履歴書や家族についての調査、思想の調査)が行われたはずです。総理大臣に呪符を貼って「直毘吉道を内閣官房国家安全担当にしろ」と命じさせたのでしょうか?

2.蛭児=二宮のの子説


 「蛭児=二宮のの子説」は根強いですね。
 ラストシーンが、蛭児の葦舟を編んでいたことも不気味です。

 なぜ逃走したのか?
 ・蛭児=直毘吉道を助けに行くため?
 ・自分が第二の蛭児になるため?

 不気味と言えば、呪符を剥がした時の笑いも不気味でしたが、あれは、呪符を貼られた時のことを思い出して、
「そうか、直毘吉道が蛭児だったのか!」
と分かったので、笑ったのではないでしょうか。

3.雨野小夢は人間ではなく、天宇受売命説


 雨野小夢は天宇受売命である記憶を取り戻しているとする説です。
「『事戸渡し』をした蛭児であれば、記憶を戻せるかも?」
という話になったのですが、直毘吉道=蛭児は、
「『事戸渡し』をしたのは私ではなく、本人だから、私にはできない」
と言っていました。
 ということは、自分自身で記憶を戻したのでは?
 天宇受売命は、「天岩戸開き」において、桶をひっくり返してステージとし、タップダンスを踊りました。最終回に於いて、雨野小夢は、天石戸別神を呼ぶ時に、「呼び出しの鈴」を鳴らすだけではなく、足で床を叩いてました。これは、天石戸別神を必死に呼ぶ時に記憶が戻った証拠でしょう。
 また、天石戸別神は、「事戸渡し」の時に指を離していましたので、記憶は消えていないでしょう。消えたのであれば、黒い物が昇華したはずです。

※ヒルコの正体


ヒルコの正体は、

 早産の未熟児→蛭(スライム)

とする方が多いようですが、
『秀真伝』では本来の太陽神で、和歌の神としています。

私の説は、下の記事に書いておいたように、「神生み」ではなく、「国生み」に登場するのがポイントで、

 蛭→血→赤→(内緒; 記事を御覧ください。)

です。


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