砥鹿神社の縁起書
《4種類の『三河国一宮砥鹿大菩薩御縁起』》
①今泉能志尾家蔵本(1574年筆写)
②草鹿砥家蔵本(1653年筆写)
③権田孫兵衛蔵本(?年筆写)
④権田長太夫蔵本(1713年筆写)
現在公開されている『三河国一宮砥鹿大菩薩御縁起』は上記4種類である。原本は存在しないのか、公開されていない。最も古い写本は社家・今泉家蔵本で、社家・草鹿砥家が大恩寺の住職に筆写を依頼した本である。最も古いので、最も原本に近いと考えられ、学者が論文に引用する場合は、この今泉家蔵本を使用する。逆に権田長太夫蔵本には他の3書に載っていない逸話が載せられており、原本に最も遠いと考えられる。とはいえ、「抜書号古老伝」(これは縁起書の抜粋で、『古老伝』と号す)とあるから、完全版には載っているのかもしれない。
以下に今泉能志尾家蔵本の全文を載せておく。
ここから先は
2,696字
¥ 100
記事は日本史関連記事や闘病日記。掲示板は写真中心のメンバーシップを設置しています。家族になって支えて欲しいな。