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日子坐王(大国主命)と鮑(アワビ)

 焼失した『但馬国風土記』を復元した『但馬国司文書 但馬故事記』に鮑が日子坐王を助けたという話が何度か出て来る。船に穴が開いて沈没しそうになった時、出雲大神(八千矛神(美保津彦命)と美保津姫命)を祀ると、無数の鮑が現れて、船の穴を塞いだとか。

★宇都野神社(兵庫県美方郡新温泉町浜坂)の「鮑の霊水」

四道将軍彦坐命が、丹波、但馬来て賊を平定し、海路出雲国に向かわれる時、宇都野真若命は、命を迎え、将軍の船を修理、あるいは新造した際、船に穴が空いて海水が入ってきたのを、大鮑が塞いでくれたというので、鮑宮と称して宇都野神社に祀った鮑宮から湧き出る水を持っていくと、船が航海する時、風波の難を免れるとされる。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

 彦坐命は「四道将軍」ではないと思うが・・・「四道将軍」は彦坐命(日子坐王)の子の丹波道主命だと思うぞ。

以大彦命遣北陸。武渟川別遣東海。吉備津彦遣西道。丹波道主命遣丹波。因以詔之曰。若有不受教者。乃挙兵伐之。既而共授印綬為将軍。

『日本書紀』崇神天皇10年

     ┏吉備津彦命【四道将軍】
     ┃     ┏大彦命【四道将軍】─武渟川別【四道将軍】
     ┃     ┃     ┏彦坐王─丹波道主命【四道将軍】
⑦孝霊天皇┻⑧孝元天皇┻⑨開化天皇┻⑩崇神天皇

 とはいえ、現地案内板にも彦坐命は「四道将軍」だとある。


──彦坐命は「四道将軍」だという。

まぁ

───日子坐王は大国主命である。

という話に比べたら驚かないが。

上の動画の

 王(国王)<主(複数の国王を兼任)<皇(王や主を支配)

という解釈が面白かったです。
 冨士山本宮浅間神社では「富士山」ではなく「冨士山」と書きます。点は人であり、甘南備(神体山)の富士山の上に立つ人はいないので、点を付けないそうです。「王」の上に点をうって「王の上に立つ人」、つまり、王=1つの国の国王、主=複数の国の国王を兼任する王というという発想は面白いし、理解できます。
 「主」の上は「大王」でしたが、「天皇(すめらみこと)」という言い方に変わりました。「皇=王+白」で、「白=鏡」というのは違うかと。普通、「白」は「太白星」(北極星)と理解されています。
 とにかく、「皇=王+白」で「白=鏡」としてしまったのは残念です。同じ発想で、「皇」=「王+日+`」「主の間に日」で「日の上に立つ人」=「日を司る主」=「太陽王」と解釈していただきたかったです。

■『但馬国司文書 但馬故事記』は偽書!?

鮑の話の元ネタは、赤淵神社の社伝か?

鮑が人を助けるとは思えない。
「鮑」とは、「鮑をとる海女」のことで、「男性だけではなく、女性も参戦したので勝てた」という意味なのではないでしょうか(妄想)。


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