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「仲秋の名月」の夜に(月読命5/6)


───今夜は「仲秋の名月」、月読命について考えよう。

①概論(「三貴子」の1柱だが影薄い)
②月読命=須佐之男命説(穀物起源譚。共に海の神)
③月読命=卑弥呼の弟説
④壱岐国で考える。(『日本書紀』では任那)
⑤丹波国で考える。(浦島太郎は月読神の子孫)
⑥四国で考える。(『四国古事記』)


 三貴子(みはしらのうずのみこ、さんきし)とは、黄泉国から帰ってきた伊邪那岐命(イザナキノミコト)が「筑紫の日向の橘の小戸の阿波岐原」で禊を行なった時、最後に、生んだ3柱の尊い神々を指します(『古事記』)。

 最初に左眼から生まれた天照大御神には高天原の統治を、次に右眼から生まれた月読命には夜の統治を、次に鼻から生まれた建速須佐之男命には海原の統治を任せました。

 それぞれを祀る主な神社は、
・天照大御神:伊勢神宮(内宮)
・月読命  :月讀神社(壱岐市)→月読神社(京都市)
       伊勢神宮(内宮)別宮・月讀宮
       伊勢神宮(外宮)別宮・月夜見宮
・須佐之男命:「出雲國一之宮」熊野大社(島根県松江市)
       牛頭天王として「西の八坂、東の津島」
になります。

※月読神社(京都市)は月讀神社(壱岐市)から勧請。
※津島神社によれば、須佐之男命は「対馬から来られた神」とのことです。


───浦島太郎(日下部氏)は月読尊の子孫だという。

 淳和天皇は浦嶋子(浦島太郎)の帰郷の話を聞き、小野篁を勅使として天長2年(825年)に浦嶋神社(京都府与謝郡伊根町本庄浜)を創建し。「筒川大明神」として浦嶋子を祀っています。そして相殿に月読命と祓戸大神を祀っています。



 ツクヨミ(月読)とツキヨミ(月夜見)では漢字表記が異なり、月読の「ヨ」は乙類で月夜見の「ヨ」は甲類という発音の差異 がある。このことから、
・月読神は山祇系統(中臣氏や隼人族など)が奉斎する男神
・月夜見神は海人族系統が奉斎する女神(月神)
であり、この女神は丹波王国の豊受大神だという。

ツクヨミの表記
 一般的にはツクヨミと言われるが、月読を祀る神社はツキヨミと表記している。 古事記では「月讀命」のみであるが、日本書紀・第五段の本文には、「月神【一書云、月弓尊、月夜見尊、月讀尊】」と複数の表記がなされている。万葉集では、月を指して「月讀壮士(ツキヨミオトコ)」、「月人壮士(ツキヒトオトコ)」「月夜見」などとも詠まれている。逸文ではあるが山城国風土記には「月讀尊」とある。
 なお、「ツクヨミ」の上代特殊仮名遣を表記ごとにまとめると、以下のようになっている。
『古事記』
月読 ヨ乙・ミ甲
『日本書紀』
月読 ヨ乙・ミ甲 .月弓 ユ―・ミ甲 .月夜見 ヨ甲・ミ甲
『万葉集』
月読 ヨ乙・ミ甲 .月夜見 ヨ甲・ミ甲 .月余美 ヨ乙・ミ甲
以上のように、『記紀万葉』においてツクヨミの「ミ」はいずれも甲類で一致しているが、ヨの甲乙は両方にまたがり、「ユ」の例すらある。
ヨ、ユ音に着目して表記例をまとめると、
ヨ乙 月読、月余美 .ヨ甲 月夜見 .ユ 月弓
に分かれる。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

 神名について、『日本書紀』五段本書には「月神」とあり、注に「一書に云く、月弓尊、月夜見尊、月読尊といふ」とある。「月夜見」と「月読」はどちらもツクヨミと読まれるが、上代特殊仮名遣いでは「読」のヨは乙類の仮名、「夜」のヨは甲類の仮名であり、異なる発音であったと考えられる。これらの別名は、同段の「一書」の各伝に見られ、それぞれの伝の元になった原資料ごとの神名の違いを反映していると考えられている。また、元来は神名ごとに別の神であったのが、編纂の際に同一の神として統合されたとする見解もある。

月読命 – 國學院大學 古典文化学事業 (kokugakuin.ac.jp)

『ONE PIECE』でたとえられても、まだ『ONE PIECE』の謎は解けていないので分からないけど、

・伊勢神宮(内宮)の主祭神=太陽神(男神)・ジョイボーイ⇔蛇神・イム
・伊勢神宮(外宮)の主祭神=月 神(女神)・リリィ

ですかね。

※イム様の正体は現時点では不明。本名は「ネロナ・イム聖」。「神」という字をバラバラにするとネ口十、「仏」という字をバラバラにするとイムであるから、神なのか仏なのかも不明。この記事では、エジプトの神々との比較して、太陽神・ラーの最大の敵である大蛇のアぺプに比定。

※『ONE PIECE』の女性名は植物名。リリィはユリだろうけど、ヤハウェをヘブライ語で書くとיהוהでririに見えなくもない。

 渡来人であれば、高天原を追い出されてに新羅の曽尸茂梨(そしもり)に降臨し、「この地、吾、居ること欲さず」と言って息子・五十猛神(いそたける)と共に土船で東に渡り、日本(出雲国斐伊川上の鳥上の峰)に到った須佐之男命にも当てはまるかと(「月読尊=須佐之男命」説)。


 月読尊の謎を解くカギは豊受大神の国・丹波、もしくは、海人族の国・壹岐にあるのかもしれない。

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