私は飲み会が怖い

私は、まず大人数がものすごく苦手。
そして、お酒を飲むのも苦手。

ただ、飲み会が全て嫌いなわけではなくて、
少人数だったり、大人数で盛り上がっている横で
しっぽりと話せたり、
私の居場所があれば良いだけの話。

もともと飲み会は苦手だけども、
必ず誰か1人はこの気持ちをわかってくれたし、
その人とゆっくりと、
1人の人として話すことができていた。

孤独感

ただ先日の飲み会でそれが全て崩れた。
まず、飲み会に呼ばれて仕事が遅くなったから
何度もいろんな人から催促が来た。
そして1時間半遅れで行くと、
「あ、来たんだ」と言う感じで、
誰も快く迎え入れてくれなかった。
その時点であれ？と思っていたけれど、
なんとなくただなんとなくそう思っただけかなと
自分に言い聞かせた。
席についてから二言だけ話したら、
もう話題は変わっていた。
会話が面白ければ笑うし、もちろん話には入る。
ただ驚くほどにつまらなかった。
いじめに近いいじりをして、
何かを否定するだけ。
その瞬間心を閉ざしてしまって、
真顔だっただろうし、携帯ばかり見ていた。
それが本当無理だった。

トラウマ

その瞬間は心を閉ざしていたので
なんとなく大丈夫というか乗り越えられた。
ただ、
・私の話を聞いてくれない
・私のことに興味がない
・私以外で盛り上がっている
・誰かを傷つけることで盛り上がっている
・本人たちは"いじり"だと思っている

この状況にフラッシュバックが起きた。

10年前の中学1年の時、
私はクラス全員からいじめられていた。
私が話すたびにクラスは黙り、
私が物を落とすと蹴られ、
教室に入るとヒソヒソと悪口を言われ、
目の前に物を落とされ、拾うと
「キモい、一生使えないわ」と言われ、
トイレに行くと扉の前で罵倒された、
登校するたび、死ねよと言われ、
1年中クラスは私の悪口で溢れていた。

母親に相談した時
「あんた誰にいじめられてるの？言ってみろよ」
「ごめん、いえない」
「いじめられてるなんて嘘ついて！嘘つきが！」

と言われ、母親にも嘘をつき、
学校に行くふりをして外で時間を潰した。

この1年間の記憶が見事に蘇ってしまい、
その後一言も話せぬまま、
飲み会会場を出て、
同期2人に
「ごめん、無理だ、、、」と打ち明けた。
1人はわかってくれて帰ろうと言ってくれた。
もう1人は「なんで帰るのー」と明るかった。
その瞬間
この感覚は私だけのもので
私だけが泣き出しそうなくらい怖くて、
吐きそうなくらい気持ち悪いんだと思った。

生産性

私は大学時代とにかく飲み会を避けてきた、
たいして仲良くもない人と、
生産性のない会話をしたところで楽しくないから。
それこそコールやらいじりやら
そこに乗らなきゃいけない風潮も
そんなマジでつまらない会話に
参加しなきゃいけないのも無理だった。
それなら価値観が合う仲の良い友達や
感受性豊かな尊敬する先輩や
私に相談をしてくれる可愛い後輩との
時間にした方がよっぽど楽しいから。
私の人生の時間は限られているから、
できるだけ大好きな人たちと過ごしたい。

ただ、社会人になった今、
流石に大丈夫だろうと思って参加した。
そんなことはなく
遅れて行って良かったと思えるほど、
苦しい時間だった。
生産性のない、酒飲めよ感、いじり、
その場にいない人の悪口や噂話。
それが一体なんになるんだろう。
私はもっと先輩たちや同期と
親睦を深める場だと思っていた。
ワイワイしたいだけ、そんな時があるのか？
私はないなぁと思った。
なんだこの生産性のない会話と時間は。
気持ち悪くて仕方なかった。
もっと大人になるとみんな変わるのかなぁ。

私対相手

ただこの最悪の飲み会を通じてわかったことがある
私は、ちゃんと人と向き合いたい、
ちゃんと相手のことを知りたい。
どういう価値観の人か、もっと深い位置で知りたい
ちゃんと私対相手として向き合いたい。
どんな人でも。
上っ面だけのノリみたいなのもいらない。
2人が楽しいと思って話せることできることをしたい
心の底から人間が好きなんだと思った。
もうきっと大人数の飲み会は行かないし、
何も生まない有意義な時間にならない事はしない。

理解者

私は「怖い」ということを
その場で伝えて帰ってきた。
誰も話を聞いてくれなかったし、
何言ってるの？って顔もされた。
相手にされなかったけれど、
それで良かったと思う。
きっとこれ程までに「怖い」ことは
なかなか理解されないだろうし、
想像もしてないと思う。

ただ私には彼氏という最大の理解者がいる。
私が怖いと思っている時、何を怖いと感じているか
彼氏だけはきちんとわかってくれる。
どこか似ていてどこか違うから、
私のことを全て包み込んでくれる。
帰宅後抱きついて泣いた。
本当に本当に怖かった。
ただ、私の居場所はあるときちんと感じられた。

また、会社の同期も一人。
わかってくれた。
なんとなくなのかもしれないがわかってくれた。
わかろうとしてくれた。
それだけでまだこの会社にいる意味はある。
まだ仕事は続けられると思った。

高校の同級生も
「たった10年じゃあの時の記憶は消えないね、
まだ10年じゃ足りないね」と
ついこないだ話したばかりなので
まだ何も話してないけれど、
きっとわかってくれる。

この感覚は、
きっとなかなか理解されない価値観だし、
世間一般的には少数派の考えなんだろうけれど、
私はこれだけ人を分かろうとできること、
人と真摯に向き合えることを
自分の良いところだと本当に思う。
飲み会が怖いくらい別になんでもないと
思えるようになる。

まだどこかで蔑まれている
陰キャの方が中身はしっかりしてて
芯があって素晴らしいことを
私は日々実感している。

私は飲み会が怖い。
飲み会恐怖症の私より