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忽那の雫第51話 自分の腕より太いアイナメを狙った地元の石波止

当時の写真をみると、96年とあるから、もう26年も前になる。

投げ釣りにハマっていた時期だったが、正直狙う獲物の種類がありすぎて、何をやっつけようかと悩んでいた頃だ。^ - ^

その頃、投げ釣りで狙う魚種のうち、自分のホームグランドで釣れる超大物というのは限られていた。^ - ^

まあそれでも、何とか記録になりそうな魚といえば、マダイ・マゴチ・ヒラメ・カレイといったところで、これらの魚も全国的に見れば、他に釣れる所がたくさんある。^ ^

あの魚は将来あそこへ行こうとか、あそこでないとチョット無理そうだとか、愛媛の松山に住んでいて記録魚を釣るには難しい環境下にあった。

アイナメもそんな魚の一つで、日本列島を半分に分けたら、東側には勝てない。

愛媛では50センチを超すアイナメを釣るのがとても難しくて、はるばる北海道まで遠征する人もいたくらいだった。

そんな中、わたしの地元のよく知る石積みの波止で、なんの巡り合わせか、50オーバーのアイナメが釣れてしまったのである。

松山は高浜という町のはずれに、チョコンと突き出た石積みの波止。

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わたしもちょくちょくやる波止だったが、真鯛狙いで来ることが多く、当時カンタンに入手できたコウジをエサにして釣ることが多かったんです。^ - ^

深夜の投げ釣りで、コウジをエサに大物真鯛を狙うのが、なんとなくの流行りみたいな感じで、昼間の釣りはあまりやっていませんでした。

その昼間の投げ釣りを、ボケ(カメジャコ)をエサにやっていたところ、来たんですガツンと!

てっきり真鯛がきたものと思っていましたが、大物真鯛ほどの抵抗はなく、ちょうど気持ちが良いくらいの頭の振りを繰り返しながら、姿を見せたのはアイナメでした。

あっ、アイナメやん!ってビックリしましたが、まずは取り込んでから喜ぼうと、流れの速い波止の先端付近で足場を確認しながら、抜く場所を探しました。

っというのも、ここは潮が速く、玉網を使う取り込みよりも、抜きあげるか、水際まで降りてタオルでハンドキャッチするほうがやりやすかったんです。

そしていっきに抜き上げにかかりましたが、なんと!竿に魚の重量が一瞬かかったと思った瞬間、ハリが外れてアイナメは真っ逆さまに空中を舞っていた。

ボキャ!ボテボテ〜っとアイナメは、石積みのハトの下の方の隙間に姿を消しました。

わたしは竿を抱えたまま降りていき、石の隙間を覗いたら、水こそきているものの石に阻まれて身動きできずにいるアイナメが見えました。

迷わずつかもうとした時に、わたしは今までつかんだどのアイナメと比べても、まったくの初感触にビックリしました。

手が回らないんです)^o^(

ソレでもなんとか、エラのあたりをつかんでハトの上でざっと計測すると50センチあるじゃないですか。( ◠‿◠ )

もう飛び上がるほど嬉しくて、何とかもう一度と、通う日々が続きました。

この波止では、正直三本の竿を出すのが難しく、トラブルなく釣りをするには二本にした方が良いことがわかりました。

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満ち潮時は右に流れ、引きに入ると左に強烈に流れる。

でも左流れで当たることが、どの魚でも多いので、潮どまりばかりを狙うのでは釣果があがりません。^ - ^

だからわたしは自分が使う最大のナマリL型天秤の33号を使って、流れの真っ只中に投入していました。

全部の竿が、魚の当たりもないうちから、ギューんと左へお辞儀した状態でアタリを待ちます。

そこへ魚のアタリがきた日にゃアンタ!←誰に話しとるの?(*^^*)

竿が吹き飛ぶような当たりが出ます。^ - ^

もうそれがたまらなくて←変態ぎみ( ・∇・)

波止の左前方には、スクモと呼んでる馴染みの島があり、そこをかすめて通る潮流にもまれた魚たちが、ウヨウヨいる海域です。^ - ^

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この島での潜水経験で、何度も大型のアイナメを目撃していました。

だから対岸にあるこの石積み波止からアイナメが釣れるイメージはふんだんにわたしの中にはありました。^o^

その後、二匹目の50センチオーバーを仕留めて、ようやくわたしの中でのアイナメ狙いが終了したんです。^ - ^

現在も松山周辺のアイナメは、昔と比べると絶滅したんではないかと思えるほど情報がありません。  が、

こんな身近にある波止ですが、わたしは個人的にまだ居るはずだと思っています。^ - ^

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