忽那の雫第124話 恐怖!住めば都?の自由人!
冬場のメバル釣りでわたしがちょくちょく通っていた近場の海岸は、500メートルほどもある長い波止がのび、外側には大きなテトラポッドがびっしり入った、根魚の宝庫でもありました。^ - ^
ある日の夜、わたしは弟を誘いカサゴでも釣ろうやと、1メートルほどの穴釣り用に作った竿を一本づつと、小さいクーラーを一個もち、身軽に歩けるようなかっこうで出掛けました。
釣り場に着き二人は、真っ暗の中でおもいおもいに好きなとこで糸をたれ、ポツリポツリと食ってくるカサゴを釣って楽しんでいたんです。
テトラの隙間に仕掛けを落としてアタリをとるこの釣りはけっこうハードで、あっち行ったりこっち行ったり、二人は寒い中でもひたいに汗をにじませなかまら、黙々と釣っていました。^ - ^
そしてたまたま二人が接近して、一言、二言ことばを交わしていたその時!
すぐワキのテトラの隙間あたりで、ガサゴソ!
ウーー!!
っとうなり声!
二人とも瞬時に反応して、いつものごとく、コレはイカン!
終わった!
などと叫びながら、一目散に車へ逃げ戻りました。( ̄∇ ̄)←情けない(・∀・)
さっきのアレ聞いたか?
うん、たしかに聞こえた!
まちがいなくアレは人のうなり声だということになり、二人は迷わず釣りを中止して、そそくさと家路につきました←夜釣りではよくある( ̄∀ ̄)
数日後、わたしは何気なく新聞を読んでいてハッと息を呑みました^o^
記事によると、先日釣りをした例のテトラポットに、なんと人が住んで居て、その人が近くのスーパーで万引きをして捕まったとのこと!ヽ( ̄д ̄;)ノ=3=3=3
そのテトラの棲家には書斎まであり、住人はそこで一日中本を読んだり、釣った魚を食べたりして生活してたという。
わたしはすぐさま弟にそのことを話しました。^_^
あの時の声のヌシに違いない。
そのあと、二人が現場へ見に行ったことは言うまでもありません。(笑)
たしかにそこには雑誌(エロ本95%)が散乱していて、人一人が寝るには充分なスペースがあり、布や段ボールなどがびっしりと敷き詰めてありました。^ - ^
な、なるほど〜。
これなら住めるわ。
っと納得した二人でした。^ - ^
実は新聞記事には他にも恐ろしいことが書かれていたんです。
それは、留置場で出された食事に、その住人は文句をつけたというのです。
なんでも、出てきた食事を見て、コレは食えん!
刺身はないかと言ったそうな(°▽°)
それには理由があって、毎日自分が獲った魚を生で食べていたため、他の食べ物を身体が受け付けてくれないというものでした。←恐ろしや( ・∇・)
この飽食の時代に、そんな生き方ってできるのだろうか。
本人は、住めば都なのだと胸を張ったらしい。
瀬戸内素晴らしい!
瀬戸内バンザーイ!(笑)
この記事は、わたしが切り抜いて今も大事に持っている。ナハハ