忽那の雫第67話 浚渫(しゅんせつ)工事でヤツらが狂う!(スズキ)
わたしが投げ釣りにハマり込み、投げ釣りの対象魚を狙い始めたころ、なかなか難しそうだなと感じたお魚がスズキだ。^ - ^
それまで、他の釣り方でスズキを釣ったことはあったんだけど、投げ釣りではたしてスズキが釣れるのか? そんな疑問を持ったんです^ - ^
仕掛けはどんなものにしたらいいのか? どこに行けばスズキに出会えるのか? エサは何か?
そんなことばかり考えていた^ - ^
そんなとき、耳よりな情報にでくわした。)^o^(
忘れもしないが、大洲の長浜あたりの岸壁で、スズキが沸いている。投げたら一晩に何匹も釣れる。今しかない! っと思いました。
噂を聞いて駆けつけたわたしの竿にもアタリが頻発し、投げ釣りで初のスズキを捕獲できたのです。^o^
その時に使ったエサはボケ(カメジャコ)でした。
ボケを50匹も100匹も購入して、晴海岸壁や拓海岸壁に行き、朝方までスズキを狙いました。
ところで、なんでこんなに急にスズキが釣れ狂うのか? 仲間といろんなことを話しました。^ - ^
結論は、浚渫工事じゃないかというものでした。
浚渫工事とは、大型船が航行するのにじゅうぶんな水深を確保するために、海底の砂をつかみあげたり、ポンプで吸い上げたりして埋め立てなどに使う工事のことで、当時長浜沖では毎日のように浚渫船が動いていたのです。^ ^
こうして海底を掘ることで、砂泥底に生息していたカメジャコやボケ、シオマネキなどが掘り出されて、スズキなどの魚がそれに狂うのだ。
魚の一つの習性として、狙ったエサだけを狂ったように食うということがあります。
当時のスズキもそれで、たくさん掘り出されたボケを奪い合うように食っていたようなのです。^ - ^
その証拠に、釣って持ち帰ったスズキをさばくと、これでもかというくらい沢山のボケがお腹から出てきました。
そんなことがあって以来、地元松山周辺の海域でも似たようなことがたびたび起こりました。
わたしも行って釣ったことがあるのが、松山空港の滑走路のならびの海岸まわりでした。^ - ^
ここらでも浚渫工事はあったでしょうし、それに加えてイカナゴが海に湧いてそれに狂ったスズキたちが釣れ盛ったのです。(^◇^)
その時は,スズキに限らずフィッシュイーターたち全部が狂ったのです。
フィッシュイーターというのは、魚をエサにする魚のことで、簡単に言うと肉食魚です。^ - ^
わたしはこの時、活きたイカナゴが入手できたので、ブクブクで活かして持っていきました。^ - ^
そして、投げ釣りを始める前からやっていた釣り方で狙いました。
その釣り方は、忽那の雫第28話に詳しく書いています。^ - ^
ここで狂っていた魚たちは、みごとに食ってくれましたよ。^o^
スズキは80センチまでを何本も上げましたし、なにより嬉しかったのは、マゴチの68センチでした。
マゴチもスズキと同様に投げ釣りで釣るのが難しそうだと思っていたお魚だったから。^ - ^
今のように、瀬戸内の浅い海域をデッカいタンカーなどが走れるのはこの浚渫工事のおかげ。
でも一方で、海砂がなくなり、魚の住む環境を壊している原因にもなっているものと思われます。
われわれ釣り師は指をくわえて見ているだけしかできないことが、ちょっと残念です。^ - ^