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忽那の雫第516話 はじめの記憶 (無茶苦茶)

ボクは松山の端っこの方にある長細い町に生まれた。

優しい父ちゃんと母ちゃん、そしてちょっと歳の離れた姉ちゃんがいて、ボクが生まれた6年後に可愛らしい弟が出来た。

ウチには婆ちゃんも居て、父ちゃんの母ちゃんだと言われた。

ボクは自分のことをしゅうちゃんと言ってた。←アンタその顔で?ヽ( ̄д ̄;)ノ=3=3=3

周りのみんながそう呼ぶから自分もそうしていた。

父ちゃんは船を持っていて、毎日沖に出ていたようで、ご飯のオカズは魚が多かった。
鯛めしはしょっちゅうで、友達にまたきのう鯛めし食べたと言うと、オマエとこええのう、わしとこ漬けもんぎりやが! と言われた。

そんな話から、自分ちはまあまあ豊かに暮らしているのだと感じていた。
それと、友達の多くが自分のことをワシと言ってたので、ワシがかっこえーと思い、それ以来ボクもワシと言い始めた。←ややこしい( ・∇・)

家でうっかりワシと言ってしまうと、母ちゃんにワシは下品なけん言われんと言われ、家では相変わらずしゅうちゃんで行くことにした。←どこに行くん?^o^

一度父ちゃんに、船はどこにあるん?
と聞いてみたら、家の裏に連れて行かれて、あれがウチの船じゃと言われた。

ウチの船の前で写真に写ってるのは、右がワシの姉ちゃんで、左のチンチン触ってるのが隣の隣のフー坊

なんと、ウチの玄関出て左に5歩で砂浜があり、さらに左を向いたらウチの船が見えたのだ。←言われるまで気づかなかった( ・∇・)

ある日ともだちのヒデくんが、しゅうちゃん釣りに行こやと言う。
ヒデくんとこも父ちゃんが漁師のようで、すでに釣りの経験があるようだ。

ちょっと負けたような気がして悔しかったが、何もわからないままではどうしようもないので、知ってることを聞き出そうと必死だった。( ̄∇ ̄)

ヒデくんが釣りに誘ったのは、池でのフナ釣り。

すでにフナを釣ったことがあるらしく、悔しさがどんどん増えていく。

しかし最初は聞くしかないから、釣り道具はどうするん?
って言うと、タカサブに売りよるけん、ハリだけ買うたらええという。

どうやら糸はヒデくんが持ってるらしく、あと小さなナマリがいるらしいが、それもタカサブにあると言う。

このタカサブというお店、ウチから1キロくらいの場所にあるのだが、母ちゃんに聞くと、しゅうちゃんあそこは洋品店やけん釣り道具はないよと言う。^ - ^

ワシはすぐにヒデくんとこに押しかけ、ヒデくんあーそーぼーっと呼び出して頭をポカリと叩いた。←な、なんで?(°▽°)

ヒデ〜っ,←すでに呼び捨て( ̄∀ ̄)
タカサブに釣り道具ないって母ちゃんがいよったど〜っと言ったのだが、ヒデはウソやない、明日行ってみたらワカライというので、次の日に行ってみた。

母ちゃんに釣り道具買うけんお金ちょうだいっと、初めてお金をせがんだような気がする。

10円だったか、50円だったか記憶がないが、初めておこずかいを貰い、ヒデを従えてタカサブ洋品店の戸口に立った。←すでにヒデくんが子分になっとるヽ( ̄д ̄;)ノ=3=3=3

次回があれば続く^o^


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