真冬でも半袖半パンな子の実情
日本全体で寒波が訪れていますが、うちの子は今日も相変わらず半袖半パンで学校へ繰り出していきました。
この冬でも半袖半パン、「元気でいいねー!」と割と肯定的に声をかけられることが多いのですが、実情はそう楽観的でもいられない状況でもあったりします。
なぜ寒いのに半袖半パンなのか?
子供によってきっと理由はさまざま違っていて、「服が腕に当た流のが気持ち悪い、重いのが嫌だ」といった感覚過敏な子もいれば、中には本当に寒いのが平気な子もいるんだと思います。
それでうちの子の場合は、主な原因が1年生の秋に「衣替えに失敗した」ためです。
長男は生まれつき不安が強く、場面緘黙傾向があり発達グレーゾーンです。こだわりが強く、人の目が異常に気になるようです。
だから、夏に半袖半パンでずっと過ごしていたのに、今日から長袖長ズボンと言われても、いきなり自分の風貌が変化するのをクラスメイトに見られるのが恥ずかしい、「人目が気になる」のです。
そして、今では「冬でも半袖半パンの子」というイメージが自分の中でもクラスメイトの中でも出来上がってしまっているので、急に長袖を着て行ってクラスメイトに「あ!〇〇くんが長袖だ、珍しい!」と注目されるのが怖いのです。それよりも、寒いのを我慢する方を選択しているのです。
こういった子は、自分で「僕は寒いのは平気だ!」と自分にも言い聞かせて本当の理由、つまり「見られるのが恥ずかしい」という本当は困っている気持ちを誤魔化し、ひた隠しにする傾向もあります。
特別支援教室の先生にもこの「半袖半パン問題」をずっと相談していましたが、結局色々言っても本人の意思が固く、しかも確かに鍛えられて寒さに強くなっており、あまり風邪を引かないですし、まあ気長に様子を見ましょう、ということで私も本人の意思を尊重し、しばらく放っていました。
さまざまな上着を買い揃えてみる
そこへきて、この寒波到来。流石にそんな格好でいたら、いくら寒さに強くても体に支障が出るでしょう、と心配に思い、再度息子に長袖を着てほしいと懇願しました。
私は念の為、さまざまなタイプの上着を買い揃えていました。
好きなカラーで軽い素材の、簡単に着脱できそうな温かいダウン、袖なしのダウンジャケット、ダウンよりも薄めのジャケット。
さあどれがいい?どれなら着れそう?と選ばせてみるも、結果は完敗。
学校に着ていくのはまだ難しいようです。
本人曰く、遠い遠い誰も知らない地方なら大丈夫だけど、と。
いやでも流石に大人の事情で、そのために引っ越すのは難しいのです。
協議の結果、下着二枚重ねで落ち着く
学校ではまだハードルが高いので、休日には上着を着て外に出る練習をするのはどうか、と提案したところ、こちらの約束はなんとか取り付けることができました。
そして、ヒートテックの下着を二枚重ねで半袖の中に着ることは大丈夫みたいでした。授業中暑いと言っていましたが。
どこまで見守り、どこからサポートするかのバランス
私はできる限り子供本人の意思で行動することは、否定したくない、見守りたいという考え方です。
ですがこの件については、「長袖は嫌だ、邪魔だし暑い、僕は寒くない」と言う言葉の奥に、「本当はそうしたい訳ではない、本当は困っている」という本音が見え隠れしたために、若干押し売り気味にサポートをすることに決めました。
こういうことは日常的に色々あるのですが、都度都度、本当に本人がそうしたいのか、あるいは本音は違っていて、実は困っていて助けを求めているのか、この見極めが必要になってきます。これがとても難しい。
また、実は困っているとして、ではどの程度大人が介入するべきか、手を貸すべきか、どんなふうに環境を整えるべきか。これも、「本人の生きる力」を育むことを考えると、判断に慎重になるところです。
自分で試行錯誤して、失敗を経験して、学ぶことは本当に大事ですから。
いつか私の判断に、間違いがあることに気づく時が来るかもしれません。
私は3人の子供を育てていますが、いつになっても子育てはトライアンドエラーの連続です。
ですが私なりに、その都度「見守りとサポートのバランス」を考え、何が子供の成長にとって一番良い関わり方か、最適解を考え続けること。
これは親にとって与えられた責務でもあり、これもまた一つの子育て経験という、子供から与えられたギフトでもあると思うのです。
ここまで読んでくださりありがとうございました!
それではまた✨