初ボーナス
僕は25歳にも関わらず就職したのがたった7か月前のため、ボーナスというものをもらったのはこの夏が初めてだ。一度にもらった金額で言えば人生初めてだし、嬉しい。この調子なら順調に貯金できるんじゃないかと思う。
★★★
いつもテニスをする地元の友人A(金融保険)と、友人B(プログラマー)はよくお金の話をする。彼らとは仲良しだが、お金の話になると僕は必ずうんざりする。
家でもそうだ。母親は嬉しそうにボーナスが入ったか、と聞いてきた。一体何がそんなに気になるんだろう、と思わずにはいられない。友人も親も真剣に他人のボーナスが気になっているのが不思議だ。
友人の件だが、一番不思議なのが「特に欲しいものがあるわけではないのに、お金がないと不安」、この感覚だ。
友人Bは彼女もいないし、ファッションもこだわらないし(と、僕は思うのだが)、車が欲しいとか一人暮らし願望があるわけでもない。友人Bが気にしているのはおそらく社会の視線、具体的に言えば結婚だろう。ある程度の金があればパートナーの候補として考えてもらえる。結婚の話になるたびに彼は「金は大事よ」と言う。最近はもう返す言葉もない。
友人Aは休みが少ない代わりに結構給料をもらっているみたいだ。友人Bが訪ね、友人Aが遠慮しがちに答える。友人Bは「羨ましいわあ」と言う。僕はこの流れがあまり好きではない。
で、その友人Aだが、彼はもう4年付き合っている彼女がいる。同期ともよく飲みに言っているし、美容にも気を使っている。つまりノーマルタイプの若者なのだ。彼がお金の話をするのはうなづける。彼がお金にこだわらなければ、むしろ彼の人格が崩れてしまう。
僕と友人Bはわりと性格が似ていて、旅行の行き先や晩飯のチョイスなどは大体被るのだが、彼がお金に強い信頼を寄せているのはいただけない。お金の話をする時の彼に「もっと肩の力を抜きなよ」と言ってやりたい。サラリーマンとは非常に現実的な生き物である。
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