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性感染症について

性感染症(STD:sexually transmitted disease、STI:sexually transmitted infection)は、性的接触によって感染する感染症の総称です。

主な性感染症と原因となる病原体
細菌
・淋菌感染症:淋菌(Neisseria gonorrhoeae)
・梅毒:梅毒トレポネーマ(Treponema pallidum)
・軟性下疳:Haemophilus ducreyi

クラミジア
・性器クラミジア感染症:Chlamydia trachomatis L1-L3
・非淋菌性尿道炎、子宮頸管炎:Chlamydia trachomatis D-K
・性病性リンパ肉芽腫:Chlamydia trachomatis L1-L3

ウイルス
・性器ヘルペス:単純ヘルペスウイルス2型(HSV-2)
・AIDS:ヒト免疫不全ウイルス(HIV)
・尖圭コンジローマ:ヒトパピローマウイルス(HPV)6、11型など
・子宮頸癌:ヒトパピローマウイルス(HPV) 16、18型など
・B型肝炎:B型肝炎ウイルス(HBV)
・C型肝炎:C型肝炎ウイルス(HCV)
・サイトメガロウイルス感染症:サイトメガロウイルス(CMV)
・成人T細胞白血病:ヒトTリンパ向性ウイルス1型(HTLV-1)

原虫
・膣トリコモナス症:Trichomonas vaginalis
・アメーバ赤痢:Entamoeba histolytica
・節足動物
・毛じらみ症(ケジラミ):Phthirus pubis
・疥癬(ヒゼンダニ):Sarcoptes scabiei var. hominis

ポイント
・性交渉の数日〜2週間後に尿道痛と尿道分泌物を認めた場合、クラミジアや淋菌による尿道炎が疑われます。
・性感染症の治療では、パートナーも同時に検査と治療を受けることが重要です(ピンポン感染の予防)。
・梅毒、淋菌感染症、性器クラミジア感染症と診断された場合は、HIV感染症やB型肝炎などの潜伏感染の可能性も考慮し、検査を勧めることが重要です。
・複数の性感染症に同時に感染している場合もあります。

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