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エンジニアが「美意識」を鍛えるべき理由とその方法

最近、山口周氏の「世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?~経営における「アート」と「サイエンス」~」を読みました。この本では、現代社会における「美意識」の重要性と、それを鍛えることのメリットについて述べられています。

本記事では、その考えをエンジニアリングの世界にどう適用できるかを探ります。

美意識を鍛える意義

多くの人が高度な分析や論理的思考のスキルを持つ中、個人の「差別化」が難しくなっています。さらに、「VUCA」(変動性、不確実性、複雑性、曖昧性を持つ時代)に我々は生きており、単に情報を処理するスキルだけでは限界が見えてきます。

このような時代背景の中で、ユーザーの感性や感情を刺激する「美意識」が非常に価値を持つようになってきました。これは、単なる機能性や価格競争を超えて、人々の感性に働きかける製品やサービスが求められるからです。

エンジニアとアートの意外な共通点

エンジニアは論理的、アートは感性的という対立軸上にあると考えていました。しかし、実際には以下のような共通点が存在します:

  • クリエイティビティ: エンジニアもアーティストも、新しいアイディアや解決策を生み出す能力が求められます。従来の方法を超える新しい発想が共通の鍵となります。

  • 共感とコミュニケーション: 良いエンジニアはユーザーのニーズや感情を理解し、製品やシステムの設計に反映させる能力が必要です。同様に、アートも人々の感情や考えを動かす力を持ちます。

  • 解釈と表現: 一つのアート作品はさまざまな解釈を持つことができます。エンジニアも技術的な課題を多角的に捉え、それを形にする才能が求められます。

「美意識」を磨く方法

美意識を磨くためには、アートに触れることが有効です。アート鑑賞は観察力を養い、細部の変化を捉える能力を強化します。特に、VTS(Visual Thinking Strategy)は、観察力や多角的な視野を鍛える手法として、多くのグローバル企業でのトレーニングにも取り入れられています。

まとめ

エンジニアもアートも、その本質はクリエイティビティとユーザーへの共感から来るものです。美意識を磨くことで、エンジニアとしての差別化とユーザーとのより深いつながりを築くことができるでしょう。

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