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10回目の誕生会

ねっちが17才になる。

こちらに来てから迎える10回目の誕生日だ。

ということは
ねっちはもうこっちでの生活の方が長いということで。

それより
10年という時間で子どもはこれほどまで風貌が変わってくるのかと
改めて思う。

今年は、たまたま誕生日が日曜日で
私、仕事休み しゅん、バイト休み、ねっち、部活休み
と全員フリーが重なり
私は張り切って、イタリアンのお店を予約した。
帰りに持ち帰れるようにケーキも予約。
チョコレートのプレートおつけしますか?と言われたので、
小学生の時と同じく〇〇ちゃんおめでとうのメッセージを書いてもらう。

予約の時間より少し早めに三人で出かけた。久々。
食事に行く というのに、その前にドーナツを買いたいという。
ミスドの前には行列。私の前に並ぶ二人の背中。
でかい。子供たちがでかい。ふつうに「おとな」が二人いる。
10年前は私の両手を二人がそれぞれ握って立っていたものだ。
声もきんきん高くて、顔も両手で包めるくらい小さくてさ。それが。

レストランは店主さんが一人でやってらっしゃる。
随分前にピザだけテイクアウトしたことがある。
店主さんが、愛想なく「すん」ってした感じもまた良い。
会社の同僚からディナーで行ったらめちゃめちゃ良かったと聞いたので
今回家族で行くことに。

三人でわくわくメニューを開き、
どうする?どうする?と一品一品選ぶ。
どれもこれも美味しくて
「味の違いが分からないかも~」と言っていたねっちも
「さすがに(美味しくて)分かるわ!」と
外食、美味しいもの大好きのしゅんも「うん!!」のうなずきを連発




いい時間でした。


その後ケーキ屋さんに寄った後、しゅんが車を運転して帰るという。
ねっちの差し金で、彼女は後部座席で私のひざで眠りたいという、、、
これまでなかった甘え(^-^;

日常運転しているわけではないのに
免許取りたての頃より彼はずっと上手くなっていて
後部座席から流れる夕方の景色を見る余裕が私にはできていたので
これもまた10年の時間の経過を感じさせる。

信じられない。
あの小さい小学生のしゅんが、たかが10年経ったくらいで
車を運転し、家族を乗せている。

後で、しゅんと二人で話したのだが、
この10年、とりあえず、一回も誰かの誕生日の祝いをスルーしたことなかったね と。

正直、私一人じゃ、毎回プレゼント用意とか美味しいものを食べに行くとかきつかったりもした。

何とかなったわ
って振り返ることが今日できた。

ものすごい些細なことかもしれないが、
これは私には「成功体験」みたいなもので、

一旦
自分に「よくやった」と言ってもいいんじゃないか、
褒めてやってもいいんじゃないかと思えた。

家族が元気で幸せそうで、もうそれ以上のことはなくて。
今日もいい日だった。

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