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おうちでシュウマイのすすめ(3)|ご当地シュウマイで旅気分

個性派シュウマイ紹介の続きを書こう…と思いながらも、おそらく新型コロナの影響で、これほど「旅」と縁がないゴールデンウイークはなかったことを思い、ならばせめて「シュウマイ」で旅気分をーーと、全国各地のご当地食材を生かした「ご当地シュウマイ」を、今回の記事ではご紹介します。個性派の続きは近々。

旅に行くと、お土産コーナーにご当地食材を使った「シュウマイ」がちらりと並んでいたりしますが、シュウマイを愛し、真のシュウマイの普及を勝手に願う私個人の考えでは、以下の3つをクリア、または限りなく近いものこそ「ご当地シュウマイ」であると定義しています。

(1)ご当地食材を生かしている
(2)他のシュウマイにない個性がある
(3)地元で定着し、お土産の定番にもなっている

今回は「おうちでシュウマイ」なので、お取り寄せできるものに限りましたが、現地に行かなければ食べられない「ご当地」モノも多数あります。それはリアル旅ができるようになった頃合いを見て、改めてご紹介できればと。

※先の記事で挙げた王道シュウマイたちも、ある意味日本を代表する「ご当地シュウマイ」とも言えますね。

呼子萬坊(佐賀/呼子)

現代の「ご当地シュウマイ」の代表格と言える存在です。佐賀県呼子は、九州のみならず日本を代表するイカの名産地。そのイカのすり身をベースの具を、刻んだワンタンの皮で包んだ「イカシュウマイ」は、味はもちろん、従来のシュウマイの常識を打ち破るビジュアルも特徴です。

その個性が今や九州北部のお土産の定番になりつつあり、まさに前出の定義(3)を形にした先駆者と言えます。ちなみに「エビ」「鯛」「ふぐ」など多様な魚介シュウマイがあり、スープで煮込んだりアレンジも効くので、「おうちシュウマイ」を幅広く楽しめます。

千里山荘(富山)

富山県の和食料理屋の技術が詰まった「だしシュウマイ」が看板ですが、「ご当地シュウマイ」としては、富山を代表する海産物「白エビ」を使った「白エビシュウマイ」。さらには最近富山のご当地ラーメンとして注目される「ブラックラーメン」を連想させる、イカスミを生かした「ブラック」な「黒作りシュウマイ」があります。味は上品ながらイカスミのコクが広がり、日本酒などにも合いそう。

中浦食品株式会社(鳥取/境港)

日本海側からもうひとつ。境港といえば、富山など北陸とも並ぶ魚介類が豊富な産地。その名物のカニをいかした「かにトロシュウマイ」は、シュウマイ全体に贅沢にカニを使っていますが、あんの中にはさらにとろみある「カニあん」が待ち受け、食べた瞬間とけ出す食感は新鮮です。他に「えびトロシュウマイ」「のどぐろシュウマイ」もあります。

前沢牛オガタ(岩手)

「ご当地シュウマイ」というと魚介を活用したものが目立ちますが、珍しいご当地ブランド牛を生かした希少なシュウマイがこちら。前沢牛と豚肉の合挽きが詰まった一品は、むしろ牛のみよりも豚と美味しさを引き出し合い、いい意味でシュウマイらしからぬ贅沢な味わいに。ビールももちろん、赤ワインもいいですね。

https://item.rakuten.co.jp/shokukikou/14-meet-sh61/

小田喜商店(茨城/笠間)

ある意味、前出の定義(2)がもっとも突出した一品がこちらの「栗シュウマイ」。笠間は全国屈指の栗の産地で、栗を用いた名産加工品は多数ありますが…私もまさかそれがシュウマイになっているとは想像もしていませんでした。

その意外性とは裏腹に、味がまた悪くない、どころか栗がシュウマイに思った以上に合う!ほのかな甘さとホクホクとした食感がシュウマイの旨みを引き立てる。おそらくベースの豚肉のアンがしっかりしているから、栗の個性を受け止められるのかもしれません。

コロリンシュウマイ(群馬/桐生)

すみません。嘘をついていました。定義(2)の個性がもっとも突出していたのは、こちらの「具がない」シュウマイでした。

私がシュウマイの魅力を語る機会がある際、ほぼ間違いなく紹介するのですが、具がない時点でシュウマイとして成立するのか?というご意見を多数いただきます。しかし!先の(3)の定義に習えば、もう80年以上桐生の地で「シュウマイ」として受け入れられているものを、今更否定するわけにはいきません。

また、(1)に関しても、全体が皮?と呼べるシュウマイを構成するジャガイモ、玉ねぎはこの土地では昔から食べられているそうで、そのもちもちとした食感、それをソースと青のりで食べる味わいは、おかずや酒のつまみというよりもおやつ感覚?「シュウマイ」という世界の奥深さを感じられるはずです?

ちなみに隣接する栃木県足利市には、この「コロリン」の兄弟分的な「足利シュウマイ」があります。

※トップの写真はまさにこの「コロリンシュウマイ」。初めて見たとき、衝撃だったなあ〜

私もまだまだ「ご当地シュウマイ」は探している最中ですが、これぞという一品があったら、是非ご紹介くだシュウマイ〜

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