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「シュウマイムーブメントが本当に起きているかもしれない」 3つの理由

こんなタイトルで始めてなんですが、いやはや、本当にこういう状況になりつつあるようです。今から約5年前、一人シュウマイのポテンシャルをなかば偶然に発見し、その価値を自分なりに掘り下げ、発信し続けてきましたが、当時は言えば言うほど、シュウマイの地位がまだまだマイナーであることを実感していました。が、ここ1、2年は明らかにその風向きに変化が起き、それが明らかに「追い風」に変化し始めたのは、先日11月5日に行った「シュウマイムーブメントプロジェクト」と題した、メディア向け発表会の企画のお話をいただいたときでした。私以外から、シュウマイを盛り上げようと提案をいただく。「時は動いた」と、大げさでなく感じました。

そして、実際にその発表会を行ってみて、「シュウマイムーブメント」は本当に起こり始めているかもしれないと、自分自身で語りながら、実感し始めました。社会において新たなムーブメントがはじまるときは、こういう感じなのですね。

※ちなみに、発表会はこんな感じでした。

その後、「シュウマイムーブメントが来ている」というテーマのもと、立て続けにメディア取材が入っております。現在、約2週間の間に5、6本同時並行に進んでおります。これほど短期間に集中するのは、もちろん人生初でありまして、正直、今何の取材を受け、次の取材は何なのか、頭の中が整理できない状態で対応している時もあります。そんなときは、とんちんかんなことを言っているような気もしつつ、でも記者さん、編集者さんが私よりも優秀な方がほとんどなので(同業者なのでわかります)、概ね私が考えたこと、伝えたいことを正確にまとめて伝えていただいています。

※「シュウマイムーブメント」な記事は、現在取材中のものや、今後報道されるものもありますが、すでに発表されている主なものをご紹介。今後のものはまた別途お知らせしていきます。

さて、前置きが長くなりましたが、「シュウマイムーブメント」を立証する客観的なデータは、前出の発表会にまとめられていますが、その後取材で自分が話している中で、改めて「シュウマイムーブメント」が本当に来ている理由が整理できてきたように感じたので、3つの要素にまとめてみました。

1:眠っていたシュウマイの存在を意識させ始めたあの放送

最初のきっかけはやはり、2018年5月に「マツコの知らない世界」で「シュウマイ」が取り上げられたことだと思います。それは、出演した私がすごいとかそういうことではなくて、あの国民的高視聴率バラエティーという場で、「シュウマイ」という言葉があれほど連呼されたことの影響が半端なく、その結果、多くの人々が眠っていた「シュウマイ」という存在を、意識し始めたのだと推測しています。そう、言われてみて改めて気づく、誰もが持っているシュウマイ愛。なので、功労者は私ではなく、なんでもない存在ながらシュウマイばかり食べ歩いている私を見出したプロデューサー、ディレクターはじめ番組関係者でしょう。ちなみに、関係者がシュウマイに注目した大きな理由がSNSの発信だったそうで、この時代だからこそ起こった出来事だとも、しみじみ感じます。

2:シュウマイという種が育ち、芽吹いた2年間

その後、約2年間は、私が取材される形でシュウマイがメディアに載ったり、私自身もシュウマイを食べたり作ったりするイベントを企画しました。それらはあくまで単発トピックであり、「ムーブメント」と呼べるような状況ではありませんでしたが、そのおかげで、取り上げていただいたメディアの皆さんはもちろん、取材やイベントに協力いただいたメーカーさんや飲食店さん、さらにはイベント等に参加いただいた、実はシュウマイ愛を持っているけれどいう機会のなかった「シュウマニスト」たちと、かなり強くつながることができました。それは振り返ると、来るべき「ムーブメント」の「土づくり」だったと、私は捉えています。

一方で、あの番組出演により「シュウマイ」を取り扱うメーカーさん、飲食店さんたちは、水面下でさらに「シュウマイ」に注力するきっかけになっていたようで、さらには、新たに「シュウマイ」をメインに据えた飲食店などをはじめようと思っていた事業者の方にとっても、あの番組が一つの契機になったようでした。これはムーブメントの「種まき」だったと、私は考えています。

この「土づくり」と「種まき」があったからこそ、2年という歳月を経て、「シュウマイムーブメント」という「芽吹き」を迎えることができたのだと、私は考えています。

その「芽吹き」を実感し始めたきっかけは、ここ1、2年でのシュウマイ専門居酒屋、飲食店が全国に続々と登場しはじめたことでした。この辺の実態は「第7世代説」や「未食のシュウマイ」の記事にまとめてありますが、考えてみれば、新規事業や業態変更を行うのであれば、それなりに時間がかかるのが当然で、そのために必要な歳月が2年だったのだと、私は推測しています。また、スーパーやコンビニエンスストアでも、オリジナルシュウマイや自主開発のシュウマイ弁当などが登場し、売り場の「シュウマイ割合」も確実に増加していると思われます。これもまた、2年という歳月があったからこそ可能になったのだと、推測しています。

そしてこうした「芽吹き」を感じたことが、一介のシュウマイ好きに過ぎなかった私が「日本シュウマイ協会」を立ち上げよう、という無茶な挑戦に踏み切れた最大の要因であることは、いうまでもありません。

3:コロナがシュウマイ価値を再認識するきっかけに

そんななかで、とある縁から前出の発表会のご提案をいただいたわけですが、そこで語っている通り、今年世界中を脅かした(今も脅かし続ける)新型コロナウイルスが、皮肉ながら「シュウマイムーブメントの芽吹き」を世に知らしめる着火点となったとも言えます。新しい生活様式のなかで「おうち生活」が浸透し、あわせて「冷凍シュウマイ」を中心とした消費拡大を呼び、新たな形でシュウマイにスポットライトを当てるきっかけになりました。

そのきっかけを導入に、発表会では、前出のシュウマイ飲食店のニューカマーに加え、シュウマイのアレンジレシピやつけだれの工夫など、従来にはないシュウマイの楽しみ方、味わい方の提案も行いました。幸い、それが多くのメディアの方々の琴線に触れたようで、前出の通り「シュウマイムーブメント」として続々とメディアに取り上げていただきました。さらにそうした露出が同時多発的に行われていることで、「シュウマイムーブメント」はほんとうに来ているような雰囲気が醸成されてはじめていると感じます。くどいですが、社会において新たなムーブメントがはじまるときは、こういう感じなのかもしれないですね。

むすび:「とりあえず」から「迷ったら」選ばれる存在に

苦節約5年。というと、私一人の苦労のようですが、ともに盛り上げてきたメーカーさん、飲食店さん、メディア、シュウマニストのみなさんの存在を代表して、あえてそういう表現を使わせていただきます。ただ、これはあくまで「芽吹き」の段階で、これからが本番です。

発表会では「とりあえず」選ばれる存在に、と語りましたが、私は欲張ってシュウマイは「迷ったら」選ばれる存在になってほしいと思っています。それは、今のシュウマイの位置ではまだまだおこがましいですが、餃子や春巻き、小籠包という、ある種メジャーを知る「家族」と同じ位置に到達することです。ただ、いうまでもなく、ポテンシャルは十分あると確信しています。そしてそのためにも、半ば勢いで立ち上げた「日本シュウマイ協会」を、一緒にムーブメントを作り上げていきたいと思うメーカー、飲食店、メディア、それ以外の事業者のみなさま、そして多くのシュウマニスト(シュウマイファン)が参加できる仕組みを整備し、美味しく楽しく包み込むせいろのような「場」に成長させていかなければと、改めて感じております。とはいえ、前出の通り、物事には時間がかかるもの。焦りは禁物。本当に賛同したいと思っていただけるよう、地道に、丁寧に、できることからコツコツとやっていきたいと思います。そう、シュウマイも注文から提供に時間がかかるお店の方が、いいシュウマイに出会える確率が高いのですから。

※メイン写真は、発表の際の3ショット。あくまでスタートとは思いつつも、私がこんな場に立つとは、約5年前は考えられなかったなあ…

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