飲食店の為のMEOの基礎知識(googleビジネスプロフィールのランキング要素)上位表示の要素について 2022年版
0.はじめに
2020年3月からのコロナの影響もあり、飲食店の取り巻く環境は大きく変わってきました。もちろん消費者の方の生活スタイルや情報デバイスや利用ツールの変化なども相まって集客導線も複雑になってきています。以前のようにグルメ媒体単体で集客をしていくという事が難しくなってきており、様々なメディアで情報を発信していくことが必要になってきています。
その中でも数年前からローカル検索においてgoogleビジネスプロフィール(旧googleマイビジネス)を見る方が大幅に増えてきています。ダイレクトに地図検索を行う方も増えています。特に自身の近隣でお店を探す際にはMAP検索を使うという方が増えており、当日来店のお客様を集客するためにはここでの情報掲載は欠かせないものになってきています。
※ローカル検索とは、『エリア+〇〇』といった感じで地域に紐づけの検索
ページのセットアップの仕方については下記の記事で紹介していますので、そちらをご覧ください。
一方で掲載するだけでは、効果を発揮しないというのも事実で、通常のSEOと同様、ローカル検索で上位に表示されなければ見てもらえないというのも事実です。そこで今回はこのgooleビジネスプロフィールを上位表示させるための要素について、記載していきたいと思います。
先に言っておくと本当のその要素については、gooole本社の一部の人以外は知りません。恐らくその要素も複雑に絡んだアルゴリズムによって結果が導かれるため、詳細に説明できる人間はgoogle内にもほとんどいないでしょう。なので、今回私が説明するのは、何百人もの専門家がいろいろ施行錯誤した結果現時点においては、その要素を改善すると上位表示される傾向がみられるといった内容です。
1.MEOの上位表示の要素グループについて(googleビジネスプロフィールのランキング要素)
今回記載するのは、2021年にアメリカのSEOコンサルティング会社whitespark(https://whitespark.ca/)が9月28日~30日に行ったLocal Sumitのの内容から抜粋してまとめたものになりますので、より詳細が知りたい場合は、ビデオなども販売していますので、それらを購入してもらえればと思います。
①ローカル検索の上位表示関連要素グループ
一口に上位表示関連要素と言ってもすごくたくさんの要素が絡んでいると考えられ、それらをひとつずつとの関連を考えていくのは大変です。まずは、どんな関連要素があるのか?を大枠で把握するために関連要素をグループに分けたものを紹介していきたいと思います。恐らくほとんどの方がこんな要素も絡んでいるのか?といったことが混じっているかと思います。下記の図が、whitesparkさんのページで紹介されているものです。
英語記載でわかりずらいかと思いますので、各関連要素を簡単に説明して行きたいと思います。
・Google My Business(GMB)
Googleマイビジネス;現状はGoogleビジネスプロフィールに名称変更となっています。
・Reviews(レビュー)
GMB上に投稿されるレビュー
・On-Page (オンぺージ、自店舗ホームページ)
GMBからリンクしている店舗ホームページの内容
・Citation(サイテーション、引用・言及)
citationはそのまま訳すと「引用」、「言及」の意味になります。「店舗名、ブランド名などが他サイトやSNSに書かれる」ことを指します。特にホープページ等へのリンクがなくても、NAPといわれるName:店舗名、Adress:住所、Phone:電話番号で照らし合わせて判別されます。
・Personalization(パーソナライゼーション、個人向け最適化)
個人向けへのカスタマイズです。その人の過去の検索行動や位置情報、閲覧デバイス等によって、表示内容が変わったりします。
・Behavioral(行動)
こちらは、Googleマイビジネスページに入った後の検索者の行動の指標です。いわゆるコンバージョンと言われるようなものです。ページを見た人がホームページや予約サイトに飛んでくれたか?電話番号ボタンを押してくれたか?写真をどれくらい見てくれているか?etc.です。クリックスルー率、携帯電話でのクリック、チェックインなどが相当します。
・Links(リンク)
リンク = ユーザーに共有され、関心を集めているかを判断するための指標の一つで、どんなサイトからリンクがつけられているか?を評価していると思ってください。
(インバウンドアンカーテキスト、リンクドメインオーソリティ、リンクドメイン量など)
※これらの要素についてもっと細かく知りたいといった方は過去に書いた下記の記事をお読みください。
②各要素グループとローカル検索ランキングへの影響度について
①で出てきた要素がどれくらいランキングへの影響がありそうかについてまとめたのが下記のグラフです。左側がLocalPack/Finderへの影響で右側がオーガニック検索に対しての影響です。簡単に表現すると左側がMEO、右側がローカルでのSEOだと思ってください。今回はMEOについてなので左側について見ていきたいとお澪ます。
こちらを見ていただくと、MEOとSEOではランキングに対しての要素の影響度が違うのが見て取れるかと思います。今回はMEO(googleビジネスプロフィールの上位表示)についての話ですので、左側になります。
上から順に影響度が大きくなっていますので、対策を打つ優先順位も上からだと考えることができます。
各項目の影響度も年々変わってきています。2018年からの推移が下記のグラフになります。ここ最近はGMB、Reviews、On-pageの項目が伸びてきており、その他の項目は減少傾向です。
ここから分かるのは、信頼度の高い情報を載せること、顧客から高い評価を得ていること、より多くの情報を開示していること、そのエリアに店舗があり、実際に営業していることを重要視してきていると考えられます。基本検索者の意図に沿ったお店を表示できるように虚偽の情報やスパムの排除等をしながら改善していっているのが分かります。過去に効果のあったリンクの貼り付けやサイテーションといった外部業者にお金を払って依頼するような人為的で小手先な手法は、マイナスとなってきていますので、ご注意ください。
2.ローカル検索の上位表示関連要素
先ほどは、全体をイメージした欲しかったので、要素グループでのものを見ていただきましたが、こちらではさらに細かくした要素でのランキングを見ていきたいと思います。
①ローカル検索の上位表示要素TOP20
という事で、まずは専門家が考えるローカル検索の要素上位20のランキングについて見ていきたいと思います。
ちょっとわかりずらいかと思いますので、日本語にしたものを下記に貼ります。様々な要素がある事が分かると思います。日本語にしても用語がわかりずらいですねw。
※用語の開設
GBM=googleマイビジネス=現状のgoogleビジネスプロフィール
GMBランディングページ=GMBにリンクしているお店のホームページ
GMBリスティング=GMBに掲載されている情報
内部リンク=同じサイト内を行きかうリンクの事
こちらを見ても、1.での結果と同じく『GMBの内容を正しくする。』『顧客からいい評価をもらう』『』
②2021年のローカル検索上位表示要素の注目すべき変更点
下記は、昨年と比較して大きく変わってきていると考えられている指標です。それぞれを解説していきます。
【新規・注目すべき】
・ウェブサイト全体への内部リンク
・マップピンの適切な配置
これらは昨年までは上がっていなかった項目です。
【重要度上昇中】
・GMBリスティングの年齢 136%up
・GMBランディングページのh1/h2tagに含まれるキーワード 61%up
上記2つの項目は大幅に得点を伸ばしてきてる項目です。
【重要度減少傾向】
・ドメインへのインバウンドリンクのアンカーテキストに含まれるキーワード -44%
こちらは重要度が下がってきていると思われる項目です。
※常にアルゴリズムをgoogleが見直していきますので、そこに向けての最適化は必要になります。
③ランキングに影響を与えないと思われること
下記にランキングに影響を与えないと思われることTOP20について記載していきたいと思います。(英語だと神話って表現するんですねw)
内容を見てみて、気をつけなくてはいけないと思ったのは、ダイレクトにランキングに影響がないと思われる項目なので、そこから副次的に効果につながるものも含まれてしまっているという事です。後ほどそちらについては記載していきたいと思います。まずは、TOP20 の表をご覧ください。
こちらも日本語に訳したものを下記に貼ります。
※用語解説
ジオタグ=位置情報
GBM=googleマイビジネス=現状のgoogleビジネスプロフィール
GMBランディングページ=GMBにリンクしているお店のホームページ
GMBリスティング=GMBに掲載されている情報
google posts=GBMの投稿の事
h1/h2タグ=webページ上のタイトルの事。数字が小さいほど階層が上
内部リンク=同じサイト内を行きかうリンクの事
こちらを見ていただきますと共通して言えるのは、店舗側が発信している情報に関しては,現状googleがランクキングを決める際の重要な指標にはしていないという事です。これは、店舗側が意図的にコントロールできるスパム対策といった意味合いもあり、今後もそれほど変わらない傾向になるとは思います。なので、単純に情報発信の量や頻度を増やしたからと言って上位表示されることもないですし、googleの有料サービスに参加したからと言って優遇されるといったことはないという事です。無機質なキーワードだけをちりばめたような投稿を毎日やっていたとしても、それだけでは、上がらないという事です。
ただ注意して欲しいのは、ランキングを上げることには直接寄与してないというだけで、それらの情報がなくていいか?というとそうではありません。なんやかんや言って検索にかかるようにはなっていたりしますし、それを行う事によって間接的に上位表示に貢献しているという事もあります。なので予約urlは提示しなくていいとか、投稿しなくていいといった話ではないです。きちんとプロフィールに正しい情報を全部埋めるという事は最も重要なのは変わらないです。
④ランキングに最も有害であると考える要因
これは非常に重要なテーマです。やることによってマイナスになるかもしれない要素なので、もしも、知らないでやってしまっていることがあれば、即時中止しましょう。あと、もう、いないとは思いますが、店名に正式名称にない業態ショルダ―や複数エリア、利用シーンとかが入っている場合は即時直しましょう。違反報告が他から入ったら、アカウントが無効にされることもあります。(例:【個室・女子会・宴会】居酒屋〇〇 新橋店 虎ノ門・内幸町・汐留 みたいなに店名以外のものが入っているもの)もしも業者さんに依頼しているのにも関わらず、そんなことになっていたら、即時解約した方がいいでしょう。この方法で上位にあげようとすはる業者は確実に他でも違反行為していますし、MEOの知識ないです。。。
上記の内容はcheckしてみてください。結構、意図していないにも関わらず同じ店名のものが存在していたりすることもありますので、そういったものはgoogleに報告し、削除してもらいましょう。現状であたらしいプロフィールを作成する際には住所へ、はがきを送っての確認になっているので、勝手に他人が作成できないようになってきています。しかしながら以前は一般の方が作成することができたので、そういったものが残っている可能性はあります。
『適切なビジネスカテゴリ』ですが、サブカテゴリに凄い数のカテゴリを設定している人をたまに見ます。関連度の低いものを加えると?googleが何屋か?の判断ができなくなるのとページを探している人のニーズに合わないものになり、ページからの早期離脱が増えます。結果、人気のないページ=上位表示しないになっていくので、気をつけましょう。
また、ランキングにも記載されていますが、『GMB リスティングに関する違反の報告』は要注意です。正しい情報をいれていなかったり、違反行為などをしていた場合には、外部から違反報告をされてします可能性が高いです。最近ではないですが、以前関西で、外部から店舗の情報を書き換えられるといったことが起きたりしていました。(店名だったり、営業時間などが勝手に書き換えられてしまっていました。)
現状でも、googleが消費者からの情報をもとに勝手に書き換えるという事があります。そういったことを予防するためにも、定期的に店舗の情報をチェックすることも必要です。
3.最後に
googleでは、掲載された写真や口コミ、店舗が打ち出している文章などから、何が写っているのか?その文脈やその時の感情を推測したりすることができるようになってきており、今後また、そのアルゴリズムは変化していくでしょう。SEOも同様なのですが、その時々での重要ポイントに着目し、改善していくのはいいのですが、ずっと振り回されっぱなしになります。本来目指すべきは、googleが検索結果に表示したいお店になっている事です。
①googleが検索結果に表示したいお店とは?
ではgoogleが目指してる検索結果はどういうものか?というと、検索者の検索意図にそった結果を表示することです。検索意図にそった結果とは、その人がどんなニーズでお店を探しているか?を把握し、それに適合したお店を表示することです。
自分自身で考えればわかりますが、飲食店を探す際にどんなことを希望しているでしょうか?単純に雰囲気が良さそうで、食べたいジャンルがありそうで、利用したいシーンにあっていそうで、美味しそうな商品があるお店を結果に表示してくれればいいでしょうか?
一見良さそうですが、これだけではダメですよね。何がダメかというと雰囲気良さそう、美味しそうとか、事実かどうかわからないのは困りますよね。知りたいのは、実態としてそれらを実現しているお店なんです。一時的に手法を使って上位表示させたとしても、お店の実態が伴わなければやがて表示がされなくなっていくのは自明の理です。
すなわち、ビジネスプロフィール上のデータがどんなに素晴らしくとも実態が伴っていないお店はやがて淘汰されるという事です。ベースは自店舗がお客様にとって魅力的な店舗であるという事が一番重要です。その上でその魅力を伝えるためのビジネスプロフィールだという事を忘れないで欲しいと思います。
MEO業者さんによっては、今表示が上がればいいとだけ思っているような企業もあります。その為に表面的なアルゴリズムしか見ていません。本質的なMEOではなく、スパム行為等の違反行使をおこなったり、単にgoogleが手が回っていなく、対応できていない穴をついたりしかしないので、将来的にそれは規定違反、もしくはアルゴリズムによって排除されるような手法をとっていることがあり、店舗にとってはとてもリスキーです。ですので今回記載しような内容を知っているか?それらに違反するような上位表示の仕方をしていないか?は確認して欲しいと思います。
②MEOの本質
いろいろと記載してきましたが、最後にまとめをかくと
MEOの本質的な部分は
ⅰ)消費者が行きたいお店になっている事
ⅱ)そして、その魅力を正しくgoogleと消費者に認識してもらう事
です。
今回、記載した内容は、今現在において自店舗の魅力を正しくgoogleに認識してもらうためにはどこの要素に着目すべきか?についてでした。